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夢日記(2024.6.3)

そこそこ毎日夢を覚えているのに、なぜこれまで書かなかったんだろう。思い当たるのは、ものすごく前に、夢日記を書くと現実との区別がつかなくなって危険だから、医師(?)と相談してやるべきだ、みたいな文章を読んだこと。医師……? 世の夢日記ライター全員、精神科医に意見を仰いでいる? さすがに違う気がする。たぶん何らかの特殊な状況においては、ということだったのだろう。ただその文章を真面目に受け止めすぎて、記憶の彼方へ葬り去ってしまった夢が何十、何百とあるのはやや遺憾。等身大のえのきとジョギングした夢はあまりに衝撃的過ぎて覚えているが、その経緯まで書き残していればめちゃくちゃ面白かったはずなのに……!(経緯なんてあるんか)
遺憾のままで終わらせないために、ここにてデビューします。

暗い夜の、どこかの駐車場。父がレンタカーを借りていて、それを返そうとしているところ。ただ、指定された時間を過ぎてしまっていたみたい。なぜか警察のような人たちに囲まれて、取り調べじみた雰囲気が漂っている。わたしはたぶん乗ってもいないのに、その状況を近くで見ている。

現実世界であれば、車を返すのが遅くなったら追加料金を払えば済むはずなのに、いきなり尋問を受けるという謎の展開。その人たちがいうには、今日は罰金の徴収はないけれど、明日、担当の係が確認に来て、そこで決まるという。単なる追加料金だけでいいのに、犯罪っぽい感じになっているし、その場で支払うことにならないのはどうして……なんて夢のなかでは思いもしない。真っ暗な空間のなかで父は落ち込んでいる。そりゃそうだわな。

場面が切り替わり翌日、担当者らしき女性との対面。このときは俯瞰的な視点ではなくて、父とわたしが彼女と向かい合っている。「時間内に返したのか」「取り調べは受けなかったか」などと質問を受ける。ここで、彼女には、そもそもあの人たちからの接触があったかどうかが重要であって、取り調べられた→有罪、取り調べられなかった→無罪と判断される、という事実がうっすらとわかってくる。したがって父は、ごまかす方向にシフト。バレなければ大丈夫……という、あぶなっかしい思考回路。実際にこんなことが起きていたら、もう正直に白状して罰金払って終わり、とするはずだけどな。

うまくごまかせていると思いきや、担当者は疑いの目を向けはじめる。応答がぎこちないのだから当然だ。でも、証拠がないのでこちらのほうが有利な状況。なんとか終わらせるように進めたい父とわたし。彼女から不思議な質問が飛んでくる。わたしに対して、「昨夜、歯磨きはしたか」なんて聞くのだ。毎日しているから当たり前である。すると女性はしてやったり顔になって、なぜかわたしの歯磨き粉を押収。〈ジェル状の物体には音の振動が記憶される〉という性質があるから、調べれば簡単だと言うのである。ありえない、ありえないですけど、夢ですから……。そして、その歯磨き粉に昨夜、警察っぽい人たちが乗りつけてきた車のサイレンの音の記憶が残っていた。父もわたしも絶望する。隠しとおせば無罪であったのに、嘘をついていた罪までも重ねられてしまって、もうどうすることもできない……。


よくもまあこんなドラマを思いつくな、と夢細胞に感心する。一端のミステリみたいだ。歯磨き粉の流れはとにかく謎だし、父が車を返すというときにわたしは家の中で歯磨きしていたのにそこに音の記憶……?と疑問はあるが、夢のなかでは筋が通っていたのだ。終始、暗い雰囲気の光景で、最後なんてほんとうに絶望的だった。
起きて、夢だったと気づいて安堵した。明晰夢はなかなか見られないので、どうすることもできない夢ばかりだが、直近で読んだ本とか見たテレビとか、何かしらに影響されているのだろうな……いやあ……後味がすごかったです……。

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