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マジシャンが心得るべき『サーストンの三原則』って?/Vol.1/他の業界にも応用できる考え方


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前回の記事

前回の記事『マジシャンがレストランやバーへの出演を提案して新規開拓で売り込む方法(後編)マジシャンに限らず人脈、活動の幅を広げたい方へ。』では、

新規開拓で自分を売り込む方法ではなく、プライベートでの人の繋がりを豊かにしていき、自然に仕事が入って来るようにする方法を書きました。

今回は、マジックという芸能そのものに関して書いてみようと思います。

サーストンの3原則


マジックの基本中の基本、『サーストンの3原則』に関して。


実際にはサーストン本人が言ったものではない可能性が高いようですが、なぜか日本では「サーストンの3原則」として知られているものです。そのあたりの真偽に関しては触れず、内容に関して考えてみましょう。


では、さっそく3つの原則を具体的にみてみましょう。

1:これから起こる現象を、先に説明してはならない
2:同じマジックを繰り返し演じてはならない
3:種明かしをしてはならない


どれもシンプルな原則ですが、極めて重要です。


これから起こる現象を、先に説明してはならない


今回の記事では1つ目の原則『これから起こる現象を、先に説明してはならない』に関して考えてみます。


まず、想像してみてください。

あなたが無言でコインを持ち上げて、みんながこれから起こることにドキドキしながらそのコインに集中しています。
 
そして次の瞬間、そのコインをテーブルに叩きつけるとコインがテーブルを貫通してしまいました!


次は、 今のイメージを消去して、あらたにイメージし直してみてください。

「今からこのコインがテーブルを貫通します!」と宣言してからおもむろにコインを取り上げて、同じように貫通させてみせます。


こうして文章で見てみると一見後者の方が不思議なような気もしますが、冷静に考えてみてください。


「これからこのコインがテーブルを貫通します」と宣言されてしまうと、見ている人は無意識に「どうやってやるんだろう」「そのコインは本物なのかな?」「本当にコインは1枚だけなの?」などと色々な詮索を始めてしまうのです。


その分だけ演じる側にとっては不利になりますし、見ている人にとっても純粋に魔法を体験するという驚きというよりも、クイズやパズルを解く感覚に近い見方になってしまいます。


特に初心者の方の場合は、現象を先に説明してしまうことは自ら観客の視線を鋭くしてしまうことになり、かなりリスキーかつ勿体無い行為であると言わざるを得ません。


もちろんそれでも見事に成功すれば「えー!!どうやったの!?」「ずっと見てたのに~!」「いつの間に!?」などという素晴らしいリアクションは返ってきますが。

ちょっとした言葉の違いが相手の印象を変える



では、もうちょっと具体的に考えてみましょう。


どちらも見事に成功したと仮定して観客がその感想を誰かに伝える時のセリフを比較してみましょう。


事前に現象の説明をしない場合、

「コインを持ち上げてテーブルに叩きつけたら、フッと消えて通り抜けちゃっただんだよ!一瞬何が起こったのかわからなくて、目が点になっちゃったよ。。。本物の魔法みたいだったよ。 」


事前に現象の説明をした場合、

「コインがテーブルを貫通するっていうから、いつコインを密かに動かしたりするのか一生懸命に見てたんだけど、怪しい動きとかは見当たらなかったんだよなぁ、、、でもきっと何かやってるんだろうけど。。。本当に鮮やかだったなぁ」


どちらも賞賛の声ではありますが、微妙にニュアンスが違うことがわかると思います。


事前に現象を説明することは、演者が意図せずとも見ている人への挑戦という形になってしまうのです。


これはマジシャンに限らず、あらゆる仕事やコミュニケーションにも当てはまることです。意図せずに相手に小さな挑戦状を叩きつけてしまい、結果的に自分にとって望ましくない関係が出来上がってしまうことはよくあることです。そのことを自覚できずに日々を過ごしてコミュニケーションが上手くいかないと嘆いている方もよくお見かけします。

もちろんプロの世界では圧倒的な技術や戦略を張り巡らせた上で、あえて現象を説明してその期待感を高めておいてガツンと観客の脳をノックアウトすることもありますが、それはだいぶ先の話です。初心者の方は基本的にこれから起こる現象の説明は避けることをお勧めします。

また、子どものように注意力が移ろいやすい観客に見せる場合や、騒がしいパーティなどで一気に注目を集めるために大きな声で「よく見て!今からこのコインが消えます!」などと言うことがありますが、それは注目を集めるという目的があってのセリフですので場合によっては有効です。

あなたのレパートリーと実戦経験が豊富になってくると自然に原則にのっとった演技と、例外を使い分けられるようになってくるはずです。


ということで、基本的には事前に現象の説明をせずにマジックを演じましょう^0^

では、次回は2つ目の原則『同じマジックを繰り返し演じてはならない』に関して書こうと思います。


最後までお読みいただきありがとうございました!
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漫画家の妻と娘/仕事はVIP顧客を中心とした非公開な場での魔法がメインですが、プライベートでも『魔法紀行』『魔法通貨』など魔法中心の生活をしています/魔法科学者として人の心と場の空気の研究も。/NPO法人スーパーダディ協会常任理事。気づけば毎日8時間は娘と一緒にいる最近。
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