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【海外記事】生成AIによってもたらされる「超パーソナライズ」UX2

本日もこちらの記事を読んでいきます。なお、画像も以下から引用いたします。

なお、こちらの記事の続きになります。前回は超パーソナライゼーションがなぜ必要とされているのか、という議論から、そもそもパーソナライゼーションとはどんなものなのかということを深堀りしていきました。

本日もよろしくお願いいたします。


サポーターとしてのAI

超パーソナライズ化されたUXへの要求が高まる中、もしこのようなUX開発が実現したらという問題ではなく、いかにAIが無限のカスタマイズ性と構成を実現させる役割を果たすのかということが重要です。私達はもはや自分のやりたいことのために特定の動作を必要としません。その変わり、私達はほしいものを説明し、それを「いかに実現するか」の部分はAIが処理してくれます。

なぜこれがより良いものなのでしょうか?

例を挙げましょう。論文の引用が必要な場面を想像してみてください。旧来のパラダイムでは、あなたはスタイルの選択を行うためのタスクを分解すると、そのルールを学び、情報を集め、正確にそれぞれの引用を持ってきます。時間がかかる上に、非常に細かい作業です。

一方新しいパラダイムの中では、あなたは自分のやりたいことを説明するだけです。「この論文の出典をハーバードスタイルで引用してください」と。
AIの翻訳はこのステップでこれらを実行し、結果を出力します。
あなたは目的にのみフォーカスすれば良く、複雑さは必要ありません。

「引用を追加する」ためのステップ例(by Miles Johnson)

この実験は人間中心的で素晴らしいものです。あなたはまるで親切な友人を頼るように自然なかたちで要求をすることができます。この人間的なインタラクションはあらゆる人に向けてデジタル世界をオープンなものとし、あなたが次の論文出典元を簡単に見つけることができるようになるでしょう。

AI が動いている、ということを示す

現在では私達は関心を元にしたインタラクションの新しいパラダイムを迎えようとしており、従来型の一つ一つ要求を出してナビゲーションを行う類のタスクは時代遅れのものとなっていきます。

もしAIが私達の超パーソナライズUXを実現するための動力となるなら、いかに私達はその無言のパートナーに対してデザインをしていくべきなのでしょうか?

無言なAIのプロセスはUXデザインにとっては二刀流の武器になります。リアルタイムでの要約機能のようなものやAIによる価値の高い旅行プランの提供が可能ですが、それらの性質によってはユーザーに混乱を与える可能性があります。プログレスバーのような従来の手法は、特にバケーションの予約をするようなAIによって処理される複雑なタスクにおいては大抵は不十分だったりします。

新しいデザインパターンを生み出すのに重要な要素は、優先順位付けと透明性と信頼構築です。技術のないユーザーに対してデザインを行う場面のようなことを考えてみてください。彼らは複雑なアルゴリズムを理解する必要はありませんが、この基本的なプロセスへの理解は重要になります。
一般的な読み込みメッセージの代わりに、ユーザージャーニーを通して補助的な合図が散りばめられています。これには「あなたのAIアシスタントは完璧な旅行日程を今作っていますよ!」というようなメッセージや、背後で処理が実行されていることを示すことでユーザーを安心させるためのAIのアクティブ状況を示すマイクロアニメーションが含まれるでしょう。

これらの新しい透明性を確保するための対策を戦略的に実施することにより、私達は背後でAIが一生懸命動いている間にもシームレスなUXを提供することができます。


実験

私達は無限スクロールのようなUXパターンに当然のように慣れており、それらを生み出した無数の試行錯誤と実験を忘れてしまっています。
生成AIのUXにおけるインタラクションのパターンは未だに探索段階ではありますが、一つ確かなのは私達はこれらを実験なしに見つけることはできないということです。

奇妙だけど良い

たとえ始めは一見使いづらかったり不便なような結果につながるようなものであっても、実験を行うことはUXデザインにおいて必要なものです。
私達の初期の多くの試みは、後から見ると奇妙に思えたり滑稽にさえ見えるかもしれません。しかし、持続的で繰り返しの努力によって、私達は真に共感を生み出し、時間の試練に耐ええるデザインを発見することができます。

現代の生成AIデザインの状況を理解するために、モバイルの電卓のUIを遡ってみていきましょう。いくつかの人気の電卓アプリがいささか奇妙なデザインのアプローチを行っていた2011年のアプリを見てみましょう。
「私達は何を考えていたのでしょうか?」
デザイナーたちがビジュアル要素のデザインに苦悩し、デジタルツールを扱うための新しい方法を模索している様子が垣間見えます。
そこには現実世界を模倣しようとするリアリズム的な思想と、デジタル独自の可能性を扱おうとするアフォーダンスの考え方の間に明らかなギャップが生まれていることがわかります。

2011年の人気の電卓アプリ(出典:Pttrns)

そこから2年が過ぎ、スキュモーフィズムは鳴りを潜め、代わりにミニマムなフラットデザインに通貨換算のための新しいスワイプ可能なドロワーが備わりました。
大きな疑問として、ユーザーはスワイプする機能を最初から直感的に理解できるのか?というものがありました。もしくは様々なデザインを繰り返してたどり着いたものは私達ユーザーにとって重要なものだったのでしょうか?

2013年のシンプルな計算機(出典:Ptttrns)

Dabid Haongは彼の言葉の中で、私達はAIが何もかもを一新する瞬間を待っており、これは将来のインターフェイスのスタンダードとなる決定的なインタランクションとなるということを明確に述べています。私達がAIの時代へ移行するにつれ、従来型のデザインを超えて探索をすることや革新的なアイディアの到来を待つことが課題となっています。

新しいインタラクションとUXパターンの世界の発見が待望されています

いつ生成AIがデザインを一新してしまう瞬間が来るのでしょうか?私達はただ実験を繰り返していくことでしかそれらを知り得ることはできないでしょう。

次回に続く→


感想:新しい技術と人との接点は丁寧に設計していく必要がある

今回は、実際にAIを使って新しい技術を生み出す際のUX設計においては、とにかく実験をしながら正解を見つけていかなければならないという話でした。
記事の例にもあるように、どんなUIの開発においても試行錯誤の歴史があり、その中で淘汰が進んで現代のデザインが普及しています。
その際に障壁となるのはやはりテクノロジーを扱う人間のリテラシーや知識レベルで、その時代のユーザーが持つリテラシーの高低によっても適切なUIが変わってくることがこの記事でも言及されていました。

まさしくAIはそんなテクノロジーとユーザーとの間にある壁を見極めていく段階にあり、それらを実験と改善を繰り返しながら最適なデザインを探っていく姿勢が必要なのだと考えさせられました。

関係ないのですが先週から輪島市にボランティアに参加していた関係でまとまった時間noteに当てることができず更新が遅れがちになっていました。さらにこの記事自体がかなり長めなため次でも読み終わらないかもしれないのですが、気長に待っていただけたら幸いです。


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