【海外記事】GPTストアのUXが最悪だ!
今日はこちらの記事を読んでみます。なお、画像も以下から引用します。
私が大好きなNick Babich氏の記事です。なお、本文中に何度も出てくる「GPT」とはGPTの技術を用いて作られたサードパーティ製を含むアプリの総称という理解で良いかと思います。
本日もよろしくお願いいたします。
GPTストアはUXの災害だ
OpenAIは最近、GPTのための待望のストアをリリースしました。現在ではChatGPT Plusのサブスク契約者は他のユーザーが作ったGPTコレクションにアクセスすることができます。この記事で、私はこのストアの最新バージョンの悪い点について批評していこうと思います。
この内容は動画にも展開しています。
GPTのホームページ
私達がGPTを探そうとするとき、自分たちの目的に会ったGPTを発見するためのページにいくことになります。検索バーのほか、注目のトピックやDall-e、ライティング、生産性向上などのカテゴリーを見つけることができます。
ここで直面する最初の問題は、なぜDall-eやライティング、生産性やリサーチと分析などが最上位のカテゴリーとして選ばれているのかがわからないところです。金融や旅行や健康などのカテゴリーがありません。
下の図はAppStoreのカテゴリーになります。このカテゴリーでは日々の活動とより関連性のあるカテゴリーリストが並んでいることがわかります。
GPTストアのカテゴリーのネーミングもまた、若干混乱させる要素になっています。「Dall-e」というカテゴリーは基本的に画像生成AIのことを指していますが、これはユーザーが行いたいアクションというよりはむしろツールの名称です。
実際のGPTをよくよく見てみると、さらなる問題に気づくことでしょう。
あなたはGPTがどんなことができるのかを理解するために説明文を読みたくなるはずです。ただOpenAIはGPTのアイコンを除いて他のビジュアルを表示してくれません。そしてアイコンは常にそれ自体が機能を説明するようなものでもありません。
しかし説明文に関しては最も最悪なUX設計になっています。これを理解するには最初から多くの思考力を費やすことになります。
特定のGPTを検索する
もし心の中に達成したい目標がある場合、例えば金融のアドバイザーを探しているような場合は他の問題に直面することになります。一旦あなたが検索ワードを入力すると、あなたの意図を分析した結果ではなくキーワードをベースとしたOpenAI社のおすすめのGPTを表示させてきます。
「金融アドバイザー」と入力したなら金融系のアプリのリストを表示させてほしいですが、技術サポートアドバイザーなどは私の目的と関係ないもののように見えます。
GPT名を除くと、OpenAIはGPT自体がどんなことをするのかという情報を提供してくれません。そのため私はどのアプリが目的に合うかを調べるのに膨大な時間をかけてしまうことになります。少なくとも私は、求めているものを探す前に様々なGPTをテストして多くの時間を費やしています。
さらに他の問題もあります。それは他のユーザーがアプリにどんな評価をしているのかを見ることが困難だという点です。AppleのAppStoreのYahoo Financeのページを見てみましょう。
アプリの目的を示すビジュアルを除いても、評価や実際に使用者がどんなことを思っているのかと言ったコメントを見ることができます。そしてプロダクトに対しての良い面も悪い面も両方見ることができます。
OpenAIはこういったものを提供していません。それゆえ、GPTを検討する際に他のユーザーの声を参考にする方法がありません。
カスタムGPTを使う
では検索結果(恐らくOpenAIが最もユーザーの目的に近いと考えているであろう結果)から最初のGPTを探し、どのように役に立ちそうかを見ていきましょう。
私は1000ドルを株に投資したいと考えており、2024年にテスラ株を買うべきかどうかを悩んでいるとします。Finance GPTは関連性のある長い回答をしてくれましたが、私の疑問に答えてくれるものではありませんでした。
さあ、GPTに正確な答えを見てみましょう。
GPTは回答に失敗しています。金融のアドバイスは非常に難易度の高いもので、法的なリスクを鑑みると特定の何かに投資すべきかどうかという回答をすることができません。しかし、私の目標は金融のアドバイスを得ることで、いかにお金を投資するのかといった一般論を求めていたわけではありません。
私はいくつものGPTを試し、最も有効なツールを探しましたが良いものが見つかりませんでした。多くのGPTはOpenAIがカスタムGPTについてアナウンスをした昨年の11月に作られたような半端なツールでした。そのため私はOpenAIは新しいGPTを積極的に取り上げ、平凡なアプリに関してはどんどんストアから排除していくべきと考えます。
操作履歴
ChatGPTは履歴の中で特定のGPTのロゴを表示してくれません。そのため、元々のChatGPTによる出力結果なのかカスタムGPTによる出力結果なのかを判別することができません。
そのため、見ての通りFinance GPTは独自のロゴを持っているものの、それが結果リストには表示されません。
マーケティングとGPTの検索性
マーケティングはAppStoreやGoogle Playのようなモバイルショップにおいては不可欠な要素であり、マーケットプレイスはあなたのモバイルアプリの販売を促進をする手段を提供しています。
しかし今のところ、GPTストアの中でそのようなマーケティングツールを見つけられません。今後多くの人々がGPTを用いたツールを作ろうとするでしょうが、効果的なマーケティングツールがストアにないのであれば、彼らのプロダクトを販売促進させることができません。
そのため、例えあなたが様々な有用なGPTを所持していたとしても、多くのユーザーを獲得することhw難しいでしょう。
まとめ
私はまだGPTストアは市場においてのファーストステップの段階だと理解していますし、はじめから完璧なものをリリースするのは難しいこともわかっています。私はOpenAIのチームがこのサービスをいつか完璧なものに仕立て上げてくれることを心の底から信じています。
感想:UXが未完成のサービスを見れる貴重性
GPTストアという世界的にもかなり注目度の高いサービスであるものの、UX設計が他のストアアプリと比べ見劣りしている点をわかりやすく具体的に解説をしてくれている記事でした。
筆者も述べている通り、OpenAIのような注目度の高い大企業が今後このストアの改修を行っていくことは確実であるため、むしろこのような未完成な状態をリアルタイムで観察・検証できることに大きな価値があるように感じました。
今後どのようなかたちでOpenAI社がこのサービスを改善していくのか、まずどこから着手していくのか、を追っていくことも多くの学びがあるように思います。
また情報があればGPTストア周りの記事も読んでみようと思いました。
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