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ちゃん

今回は、ちょっと短いのですが、人の呼び方について。

唐突ですが、僕は「ちゃん」づけで人を呼ぶのが苦手です……。
老若男女問わず、○○ちゃんと呼ぶのが苦手です。
いい大人が、「ちゃん」づけが苦手っていうのもちょっと変な気がして、少しコンプレックスでもあります。

思えば、これは小学生くらいからずっとそうでした。
なぜなんだろう。

というわけで、「ちゃん」について少し考えてみます。

漠然としたイメージですが、「ちゃん」には

・相手との距離感が近い
・相手を少し下に見ている

という印象があります。

辞書で調べると、どうやら「様」「さん」の音が変化したものらしい。
お父さん=お父ちゃん、ということですね。

だから、元の言葉に相手を見下すような意味合いはないということですが、現代では基本的には「女の子」や「乳幼児」に使う場面が多い気がするので、そこから相手を下に置くようなニュアンスを感じてしまうのかもしれません。

あと、たとえば明石家さんまを「さんちゃん」とか、北野武を「たけちゃん(マン)」とか、そういう大御所に用いる場合もありますが、それもどちらかというと「高すぎる格をあえて下げる」ような感覚です。

なんとなくジメジメした思考回路で、自分でも少し嫌になりますが笑、そういうわけで自分は「ちゃん」が苦手なのかな、と。

といっても、僕は「ちゃん」を否定するつもりはありません。

僕自身、実際に親しみを覚え、深く付き合っていくであろう友人、後輩に対して、似たような言葉「くん」を使うことがあります。

なぜ「くん」は言えて「ちゃん」は言えないのか、そのあたりはジェンダー的な感覚も関わっているような気がします。
やはり、僕にとって「ちゃん」は「守るべき女の子」をイメージさせる言葉で、余計な意識を持ってしまうから、苦手なんだろうな。

何はともあれ、「くん」「ちゃん」を全否定するつもりはないです。
どちらかといえば、初対面から「ちゃん」と言える人が羨ましかったりもします。

相手を対等に見るとか見下すとか、そういった意味合いよりも、むしろその人との距離感、距離の詰め方というものの方に関心があります。
僕の場合、誰かと付き合うというのは、かなり離れたところから声をかけ、一歩ずつそろりそろりと近づいていくような感じ(陰の者)なので、距離感バグってる人(敬称)が羨ましいです。

今では、保育園や小学校でも「さん」づけを徹底しているところもあるようですが、なんとなく、まだまだ「くん」や「ちゃん」の息は長い気がしています。
どんな呼び方でも、そこにリスペクトさえあれば、ひとまず関係はうまくいくような気がする、今日この頃です。


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