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【BL二次小説(R18)】 禁欲の果てに④終


ドンドン!

 

 

待宮が個室のドアを叩いて叫ぶ。

 

「荒北かぁ?もうすぐバス出発じゃけぇ!はよせいや。トイレならバスにも付いとるけぇの」

 

 

「ゴホンゴホン」

 

新開が咳払いした。

 

 

「おお?人違いじゃ。すまんかったの。おーい荒北ぁ、どこ行きよんぞー!」

 

 

 

待宮は行ってしまった。

あっぶね。

 

 

 

「新開、オレもう行かねーと……」

「待って靖友」

 

新開は後ろから右手を伸ばしてオレ自身を握った。

 

 

「あう!」

 

ビクンと跳ねるオレ。

 

 

新開はオレ自身を扱きながら、激しく腰を動かした。

 

 

「アア!ア、ア、アアア!」

「靖友……靖友……靖友!」

 

 

今まで体験したことのない快感が頭の先からつま先まで稲妻のように走る。

 

 

イ……イク!

 

 

 

「アッ!アーーーー!!」

「ンーッ!」

 

 

 

 

ハァ……ハァ……ハァ……。

 

 

つ、疲れた……。

汗だくだ……。

二人共……。

 

 

 

 

 

 

 

ヨロヨロと建屋から外へ出るオレ。

西日の陽差しを浴びた途端、崩れ落ちて膝を付いた。

 

 

……こ、腰が抜けた……?

 

 

 

 

「荒北!」

 

金城が走り寄って来る。

 

 

「大丈夫か!オマエ着替えもしないで何やってたんだ」

 

 

肩を抱えられ、引き摺られていくオレに、新開が後ろから声を掛ける。

 

「今晩、電話するから!」

 

 

 

オレは振り向く気力も無かった。

 

 

 

「新開と何の話だったんだ?」

 

金城が心配そうに尋ねる。

 

 

「……オナ禁は時代遅れだって」

「……は……?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……ふゃあァァア!」

 

バスに揺られてたら、不意にケツから何やらドロドロ出てきたァ!

 

 

慌ててバスに備え付けのトイレに駆け込むオレ。

 

 

新開のヤロウ!

ゴム無しで中出ししやがったのかァ!

 

……よくよく考えてみたら、あれってレイプじゃねーか!!

 

 

 

「荒北ぁ。なんちゅー顔しとんぞオマエ」

「殺人でも犯しそうな顔だぞ」

 

席に戻ってきたオレに、待宮と金城が心配そうに声を掛ける。

 

 

「たった今、殺してぇ奴が出来た……」

 

オレがそう言うと、金城は待宮をジロッと睨んで

 

「オマエか?」

 

と言った。

 

「な、なんでじゃあ!ワシなんもしとらんけぇ!」

 

待宮は慌てて前の座席に頭を引っ込める。

 

 

 

 

新開のヤロウ、今夜電話するって言ってたなァ。

とりあえず、あのヤロウの鼓膜が破れるほど怒鳴ってやんよ……。

 

 

 

おしまい


へ             あとがき


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