見出し画像

集計作業のお悩みをAIで解決/第1話「自由回答の集計概要」

「アンケートをしたのは良いが、自由記述式の回答データをどう集計したらいいか…」「実際に手元で集計してみたら膨大な時間がかかってしまった…」といった経験をされた方もいらっしゃるのではないでしょうか。今回は、そんなお悩みを解決するためのマクロミルの取り組みや最新技術「機械学習(AI)」等について、藤代香織が5回にわたってお届けします!ぜひお付き合いください。

画像1

1. 自由回答の集計でよくある悩みと得られるメリット

まず、基本となるアンケート調査の回答形式をご紹介します。回答には、選択式(調査内にある選択肢から当てはまる物を回答する)と、自由回答式(思ったことを自分の言葉で自由に記入する)がありますが、選択式と比較して自由回答式においては、とりわけ集計・分析に時間がかかったり、人によって解釈の仕方が大きく異なったりすることがあります。しかし、自由回答の場合、調査を実施する側が思いもよらない新発見となる回答や、選択形式の質問よりもより具体的で信ぴょう性のある回答が得られることも多くあり、メリットもあります。

このコラムではそんな自由回答されたデータを、機械学習(AI)を活用して集計作業を効率化すること、そして回答者から得られた意見をより活用しやすくするためのマクロミルの取り組みをご紹介していきます。以下のような方には、ぜひお読みいただきたいと思います。

・アンケートで集まった感想等の自由回答データを読みやすく分類したい
・ブランド名など自由記述された「純粋想起」データを効率よくまとめたい
・自由回答データを活用し、分析や問題解決のヒントにしたいが、どこから手を付けたらよいかわからない

2. アフターコーディングとは?

アフターコーディングとは、類似の自由回答データをまとめ上げて、回答1つ1つに番号を振っていく作業です。この作業をすることにより、1つ1つの回答を読むことなく人数(N)や割合(%)など定量的に把握することができます。さらに、他の情報とクロス集計でかけ合わせをすることにより性別や年代間などでの傾向の違いまで知ることが出来たり、グラフ化したりとデータを細かく分析したり、見やすくすることが出来ます。

自由回答データのアフターコーディング前後の集計表で、実際に見てみましょう。以下の図のように文章だった自由回答を、定量的に把握することができるようになります。

画像3

3. アフターコーディングに必要な作業

全く同じようなことを言っている自由回答でも、句読点や言い回しの違い、カタカナやひらがな…様々な表現の違いがあり、基本的にはすべて人が目を通して番号を入力する、といった作業が必要です。例えば、以下のように「弁当を作って持ってくる」という内容なら「1」を、「コンビニで買ってくる」という内容なら「2」を…という要領で、番号を付与する作業です。
また、「コードフレーム」と呼ばれる、それぞれの番号に対応した名称の付け方も重要です。多くの意見に代表する、分かりやすい名前を付ける必要があります。

画像4

この作業が終わった後は、集計ソフト(※1)などを活用して、GT表やクロス表にするなどの定量化、可視化の作業を行います。

※1:マクロミルで実施した調査は、オリジナル集計ソフト「QuickCross」にデータを取り込んで、定量化し可視化することができます。

ここまでご紹介してきた作業は、番号を付与したり、選択肢を考えたり…等、作業の時間と手間がどうしてもかかってしまいます。マクロミルでは、これらの作業を機械学習(AI)で効率化する取り組みを行っており、次回第2話以降で詳しくご紹介していきたいと思います。


【連載 全5話】集計作業のお悩みをAIで解決


この記事が参加している募集

スキしてみて

みんなにも読んでほしいですか?

オススメした記事はフォロワーのタイムラインに表示されます!