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音楽列車に乗って

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#音楽レビュー

今、此処で『今、何処』を聴いた。

はじめに言っておく。僕は「佐野元春ならオールOK!」なファンではない。

ファンとしてのメインストリームからは外れている。

またこの時期がやって来た。発売日前日手にした人たち、いわゆるフラゲした人たちのトゥイートで溢れかえるSNS界隈。

うるさい。正直、目障りだ。

これらを目にしてしまうと先入観なしには聴けなくなる。少なくとも、僕はそう。

個人の感想を呟いているだけだから、それ自体を否定す

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【ネタバレなし】佐野元春 & THE COYOTE BAND 5/7 熊本公演最速レポート

《レポート(オフィシャルふう》
2022ツアー熊本・市民会館シアーズホーム夢ホールライブ終了

2019年12月のロッキンクリスマス以来、2年半ぶりとなった熊本公演。今回の会場は元春の40年を超えるキャリアの中で、何度もライヴを行った会場。コヨーテ・バンドとしても約10年ぶりだ。

今夜のライヴを待ちわびたファンの熱気が伝わってバンドも序盤から熱いパフォーマンスを繰り広げる。

80年代の曲、そし

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佐野元春 & The Coyote Band 2022年新作アルバム『ENTERTAINMENT !』を聴いた。

2021年のいつごろだっただろうか。

「ライヴができないぶんレコーディングしている」

と、佐野先輩は語っていた。

そしてその録り終えてる曲の数はゆうにアルバム2枚分にも及ぶともいい、来年(2022年)春ごろのリリースを目指しているとも。

やがて年があらたまり、自身の誕生日に生放送の配信番組において、まず4月に配信限定で、続いて7月には別タイトルのパッケージ盤をリリースすると発表。

僕はフ

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銀の月を聴いた。

銀の月を聴いた。

※カヴァー写真: MWS Offial Twitterより

2022年春リリースに向け現在新作アルバム製作中の佐野元春&The Coyote Band。

現在までレコーディングが済んでいる曲数は優にCD2枚分とのことから30曲近く、もっとかも知れない。

2021年第2弾シングル曲「銀の月」はその中からの、アルバム先行トラック。

まもなく2年に及ぼうかというこのヴァイラス禍。その間発表された

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ネヴァー・エンディング・トゥワーは今日も続く 〜あの日のディランと僕と

ネヴァー・エンディング・トゥワーは今日も続く 〜あの日のディランと僕と

現在進行形の彼(か)のヴァイラス禍の影響を受け、残念ながら中止となってしまった2020年4月の来日公演。ボブ・ディランにとって10回目の来日となるはずだった。行っているはずだった。

振り返るに、結構この人とは因縁があるというか。
前回はフジロックだったので初めから選択肢にも入らなかったが、その前とか、来日日程チェックした上で有休とってって、万全の体勢でいたのに、いたのにだよ、直前で仕事上のスケジ

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エンタテイメント!

瑞々しい。音楽的な解説は僕の役割ではないけれど、素直にそう思う。佐野元春は現在(いま)、間違いなく何度目かのキャリアハイを更新中だ。

40年というキャリアを経て、相棒のコヨーテバンドにしろ15年という一つの節目、いわゆる大御所の領域なのだが、そんな彼らの今の音がこれだ。一言でいうならヤンチャ。
まさに、ロックン・ロールの楽しさを教えてくれる、そんな一曲。

いったい、いつになればまたダンスの森に

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行きつくとこはいつも同じ ー アルバム『自由の岸辺』を聴いた

詩(のようなもの)を書く身として、そのタイトルに苦戦することが多々ある。瞬時に決まるとかタイトル先行なんて、極稀。

“いつもそばにいるよ
新しくはじめるんだぜ”

こう締めくくられる楽曲に、「ハッピーエンド」、と、名付けるとは!終わりははじまり、さすがだぜ。先輩!

さて、前作から10ヶ月で届けられた新作『自由の岸辺』は2011年にリリースされた『月と専制君主』以来のセルフカヴァーシリーズの第2

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MANIJUを聴いて

僕の解釈は違う。佐野先輩も含めて初めてコヨーテバンドなのである。表記上は佐野元春 & ザ・コヨーテバンドだけど。この表記だと、一昔前の歌番組だったら、「それでは歌っていただきましょう。佐野元春さんで〜」。そして曲間に演奏コヨーテバンド的な。ああ〜、どうでもいい前置き終わり。

ギタリスト二人体制になった時、コヨーテバンドはよりギターロックに傾向したとされた。例えば、アルバム「Zooey」の「ポ

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佐野元春 & The Coyote Band 『BLOOD MOON』レヴュー

佐野元春 & The Coyote Band 『BLOOD MOON』レヴュー

2015年に入り続々と公開された新曲。前年のトゥワーで披露された“君がいなくちゃ”、同じく“優しい闇”、新聞社のイメージテーマ“境界線”、そしてカメラメーカーのWEBドラマの主題歌“私の人生”。これらは新しいアルバムに入るのか?ロンドンのスタジオに発注された、その印象的かつ象徴的なアートワークは収録曲タイトルとともに先行公開され、早くも話題を呼んだ。“君がいなくちゃ”、“私の人生”はラインナップに

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Mellowhead “kanata”

深沼元昭と言うミュージシャンを知ったのはプレイグス5枚目のアルバム『センチメンタル・キックボクサー』が出た頃だから1996年、19年前だ。

同アルバムリリース後、今度は我らが棟梁、佐野元春の『フルーツ』アルバムにも参加(『水上バスに乗って』)していて、バラエティー番組にも棟梁と出演していたのを思い出す。

プレイグス活動休止後(現在は再活動中)はGHEEEやMellowheadとしての活動を並行

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