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限界OLのうつ病休職 ~療養初期編~

初診でうつ病の診断が下り、まず私がやるべきことは『とにかく休むこと』だった。脳が疲弊している状態だということで、何を頑張ることもなく、しんどければ寝ていいし、調子が良ければ好きなことをすればいい。そんな生活が始まった。

処方された睡眠導入剤が効いていたのか、はたまた心身がスリープモードに入ったのか、とにかく寝た。ほぼ全日をベッドで過ごし、目が覚めている時は動画を観たりゲームをしたりして、少し調子が良ければ座椅子に移動するといった毎日。
ちなみに、この療養初期によくプレイしたのは、天下の『あつまれ どうぶつの森』。絵面、BGM、やることすべてが平和で、一切のストレスを排除したい私にはもってこいだった。
休職直前の仕事のミス続きが効いている中、(おさかな釣れたぁ)(クワガタ獲れたぁ)というささいな成功体験が、少しずつダメージを修復していってくれている気がした。疲弊してしまっている方には、こういったゆったり作業系のゲームをおすすめしたい。

そんな3月を過ごし、4月に入ると少し散歩をする余裕が出てきた。近所の公園に行って桜の写真を撮ったり、クリニック帰りに途中下車して大きな公園に行って花を撮り、駆け回るちびっ子たちをベンチでぼーっと眺めたりした。
それでもまだ家にいる時間はだいぶ長かったし、とてもしんどい時期ではあったが、春の風と日差しを浴びると、生きているのも悪くないと思えた。桜が散って新緑が増えていく様や、肌を刺す風がだんだんとまろやかになって青い香りに変わっていく様を、誰にも責められず急かされることもない毎日の中で見届けることができたのが嬉しかった。

ちなみに、4月に入ってもあつ森のプレイは続いて、日付を変えまくってやっとオウゴンオニクワガタを捕獲した。ヘラクレスオオカブトやオオクワガタのレア度が霞むくらいにはなかなか現れず、捕獲した時には思わず変な声が出た。何度あみを作り直したことだろう・・・

こうやって書くとなんだかキラキラして見えるかもしれないが、詳細に毎日を振り返れば何もできなかった日の方がよっぽど多い。起き上がれないからご飯を食べる気にもならないし、お風呂に入る元気もないし、部屋の掃除なんて全然できやしない。
症状として当たり前だし、私は初めての経験ではないからすんなりと受け入れることができたが、もし画面の前のあなたがその感覚に戸惑っているのなら安心してほしい。それほどのガス欠を起こすまで頑張ってきた自分を労る時間が来ただけだ。

もはや寝て起きることが精一杯な療養初期を経て、今度は中期に入っていくわけだが、『自分が頑張ったから』ではなく、周囲の人の支えがあってこその順調な経過だと思っている。療養中期のお話をする前に、次の記事ではその点について触れていきたいと思う。

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