社会課題解決に取り組むからこそ必要だと思う「課題発見力」と「対話力」
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社会課題解決に取り組むからこそ必要だと思う「課題発見力」と「対話力」

※この記事は、2020年12月に「SDGs media 」に寄稿した記事を一部最新の情報に修正したものになります。

社会課題解決に特化した人材育成や企画・PRを支援する会社、morning after cutting my hairです。


世界中の新型コロナウイルスの感染拡大から1年が経過しました。

この1年間で、経済的格差や家庭・教育の環境格差、福祉や医療の限界など、これまで一部の人しか耳にする機会がなかったような多くの「社会課題(社会問題)」が顕在化し、SDGsやサステナビリティ、ESG投資といった言葉への関心、具体的な取り組みを求める声が高まってきています。

また、アメリカで起こったBLM運動、まだ記憶に新しい東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会会長の女性差別発言など、人種やジェンダーの平等についても注目が集まるようになり、多くの人にとってより身近なテーマだからこそ、意見や疑問を主張する人も増え、様々な場面で議論が生じています。

しかし、お互いのことを理解せず、相手の立場やその発言が生じる背景を想像せずに意見をぶつけ傷つけあってしまっていたり、課題解決からはほど遠い、感情的な議論や特定の相手への誹謗中傷といったものに終始してしまう場面も多々みられます。

このような社会情勢のなかで、どうやってわたしたちは社会課題を解決するアイデアやビジネスを生み出していけばよいのでしょうかSDGsという目標や、一人ひとりが理想とする目指すべき社会に近づくためには、本質的に何を解決する必要があるのでしょうか

世界中で様々な議論が生まれている今このような時代だからこそわたしたちは目指したい社会に少しでも近づくために、社会の本質的な課題を見つけ、熟議を通して解決策にたどり着くための「社会課題解決に必要な力」を養っていかなければいけないと考えています。


社会課題(社会問題)とは

社会課題とはわたしたち一人ひとりの「生活のなかにある問題」であると考えています。社会課題には環境、資源、災害、人権、労働、医療、教育、文化…など、本当に多くの分野がありますがどうしても「環境問題」や「少子高齢化」などの大きな括りでイメージしてしまう人が多いのではないかと思います。

地球規模の問題や国全体の大きな問題ばかりで、「知らない世界の遠い話」に感じてしまうこともあるかもしれません。しかし、今もこれからも、それらの課題によって生活を脅かされ、実際にその課題で困るのは、「生活」を営み生きていくわたしたち一人ひとりなのです。

たとえば今、自分が困っていなくても、隣の誰かが困っているかもしれない問題。

もしかすると今、自分が困っていることに気がついていない(自覚できない)だけかもしれない問題。

このような「まだ顕在化していない」問題を放置し続けていると、いつのまにかこの社会で生きるあらゆる人々・生物の生活が脅かされ、私たちは安全に生きていくことができなくなってしまうかもしれません。それくらい、「遠いように見えて、実は身近に迫っている」ものが、社会に潜む「社会課題」です。

だからこそ、人々の生活と向き合い、その中にある問題を解決していくことこそが、「社会課題解決」ということなのではないかと私たちは考えています。


目の前に表面化している課題が「本質」とは限らない

近年、ESG投資などの文脈からもビジネスと社会課題の距離が縮まってきています。もしも今、「社会課題を解決するビジネスを作ろう」としたとき、そもそもわたしたちは、「社会課題」とされている問題がどのようにして引き起こされているのかをしっかりと認知できているのでしょうか

たとえば、ある地域における「ホームレス・路上生活者」の問題について、何か課題解決に結びつくような活動をしたいと考えたとします。自分たちにできることはなにかあるのかと考えたとき、「ホームレス・路上生活者」を減らすためにできることを、あなたならどう考えていくでしょうか。

「家がないのだから、家を提供すれば課題は解決するのでは」
「家の問題、不動産分野は自分(自社)には関係がないから、この問題でできることはなさそうだ」

そう考えた方もいるかもしれません。ですが、果たして本当にそうでしょうか?

「家を失う」という結果の前には、様々な原因が絡み合い、その結果として「家を失ってしまった」だけである可能性はないでしょうか。もしもそうだった場合、家を提供したとしても原因は改善されておらず、「家を提供すればすべてが解決する」とは言いきれない可能性があります。

また、「不動産」という分野以外の部分でも、その人は仕事を失ったときに生活保護などのセーフティネットの情報を得られなかったのかもしれませんし、何か生活保護を受けられない事情があったのかもしれません。また、金銭的な支援をしてくれるような頼れる関係の人との繋がりがなかったという可能性も考えられるでしょう。

そうなってくると、課題の解決には単なる「不動産」だけではなく、仕事の創出、情報インフラやPR・広報、コミュニティ形成や場づくり、社会福祉といった領域にもできることはあるのではないかという可能性が見えてきます。

こうした課題が生まれてしまうまでのたくさんの連鎖のなかで、何か一つでも変えられるヒントを、あなたは持っていないでしょうか。

このように、表面化している課題が引き起こされている一連の流れや連鎖を読み解き、「自分(自社)が解決するべき課題」をみつけ、連鎖を立ちきるために自分がアプローチできる課題を見つけることを「課題発見力」とわたしたちは呼んでいます。

※参考
子どもの貧困問題について本気で考える会:ビッグイシュー×Teach for Japan【イベントレポ】2017/3/22
ビッグイシューを敵視する人々の主張/誤解と思い込みによる攻撃例とその反論
(ビッグイシューのブログはこうした根本的な課題についてとてもわかりやすく整理されていてとても勉強になるのでおすすめです!)


では、生活の問題から本当に解決するべき社会課題を見つけたとき、わたしたちはどうすればよいのでしょうか。

「誰がなんと言おうと解決するべきだ!」と決意して、行動に移すのも大切な一歩です。ただ、おそらくたったひとりでは社会課題を解決に導くことはとても難しいでしょう。なぜなら、この社会にはあなたとは異なる価値観や意見をもつ人がたくさんいて、一つの課題にたいして「どう思うか」はそれぞれ異なるからです。

企業などの組織やチームも同じこと。けれど、実際はその方が健全だともいえると思います。それでは、どうすれば社会課題と付き合いながら意思決定をしていけば良いのでしょうか。


社会の進むべき道を決める「熟議」

「この社会はこうなってほしい」という理想や、特定の社会課題において「こうあるべきだ」という意見をもっている人というのは、もしかしたらまだそう多くはないのかもしれません。

しかし、社会課題の解決とはどのような状態なのか、どのような方法で解決に導いていくのかを議論して決めていくには、まず自分の意見をもち、言語化しなければいけません。

そして、異なる価値観を持っているかもしれない他者にたいして恐れず適切に伝え、お互いに理解しようと努め、「熟議」することでしか、わたしたちが暮らす社会の方向性を可能な限りで良い方向に進めていくことはできないとわたしたちは考えています。

こうした、体力も精神力も必要になる作業にきちんと向き合う「熟議」を行う姿勢をわたしたちは「対話力」と呼んでいます。この対話力は、特に「社会課題解決」の領域では重要です。

なぜなら、わたしたちは社会課題という「異なる感情や意見のある人間一人ひとりの生活のなかにある問題」と向き合っていいかなくてはならない時代を生きているからです。


社会課題解決に必要な力を養う時代へ

ここまで、「課題発見力」と「対話力」の2つについてその重要性を書いてきました。あらためて、社会の本質的な課題を見つけ、熟議を通して解決策にたどり着くための社会課題解決に必要な2つの力についてまとめます。

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社会課題解決に必要なこの2つの力は、あらゆる社会課題が顕在化し、人々の意見が対立しがちな現代にこそ必要であり、これからはこの力を教育やビジネスのなかでしっかりと養っていく時代になっていくとわたしたちは考えています。


『課題発見力』と『対話力』を身に付けるワークショップ

このnoteでお伝えした、これからの社会課題解決に必要な2つの力を身に付けるオンラインワークショップ・研修を制作しています。

自分自身や組織・チームにこの力が必要だと感じた方、実際に企業などでこのワークショップを実施してみたいという方がいらっしゃいましたら、ぜひお問い合わせください!

お問い合わせはこちらから

「課題発見力」と「対話力」を身に付けるオンラインワークショップ「空想都市中村市 都市改善推進課」については、こちらのnoteで開発経緯なども公開しています。


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Consulting for Social challenges with Love. based in TOKYO & SHIGA, JAPAN. ///// 世の中にある「課題」に挑む人たちの想いを伝え、感動と共感の力で、『人の心が動き続ける社会』をつくる。

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