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自分の道を行く【後編】~これからのやりたいこと~

自分の理想の暮らしをつくるー

金谷を離れた今、このフレーズが常に心の中にあり、その実現のために日々を生きている。そして、この言葉は、金谷の3年間の生活で得られた答えだ。

参照:自分の道を行くこと【前編】~暮らしとコミュニティ~


理想の暮らしをつくること

理想の暮らしをつくるって、どういうことなんだろう?

それをきちんと言語化するには、まだ時間がかかりそうだけど、今、言葉にするとしたら、より自分らしくいられる日常を作ること。それが理想の暮らしをつくることだと思っている。

「自分らしく」と言うと、穏やかでのんびりしたものに聞こえるかもしれないけど、そういうことではない。

自分らしいとは、好きなことを追究し、得意なことで自分を最大限に活かし、自分のありたい姿に従って、心地よい状態を作り出すこと。自分の理想を追求していくこと。

それは心地よい状態なのだけど、継続していくことが難しく、そのために自分自身と向き合うことは避けられないし、継続するために、稼ぎを得て自分の仕事を作っていくことだって必要になる。

楽しいものではあるけど、簡単なわけではない。

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別れが多い金谷のまちで問われた、
自分一人になったとしても、追求し続けられるものは何か?」

この問いは、正に自分らしさを問われたものであった。

金谷には、多くの人が訪れ、暮らしているが、その背景、特徴、タイプ、やりたいこと等は、本当に千差万別。

共通しているのは、どの人も”自分の理想を追求している”ということだけど、数か月で金谷を離れる人もいれば、数年間暮らしている人もいる。

そして、比較的長く暮らしている人の特徴をよく見てみると、マイテーマのようなものをはっきりと持っている人なのではないか、と思う様になった。

マイテーマは、例えば「農的暮らし&写真&旅」、「蕎麦&サブカルチャー」、「釣り&DIY&編集」、「発明&古民家暮らし」など。

マイテーマを持っているからこそ、その実現のために長く継続できるし、たとえ自分一人になったとしても、追い続けることができる。

もちろんマイテーマを持っている人でも、金谷を離れる可能性はあるだろうし、マイテーマを見つけて、そのレベルアップのために金谷を卒業して、他の土地に移ることはある。

だけど、暮らす土地の特徴と、マイテーマ・自分らしさがマッチしている人ほど、そのまちに長く暮らしやすいし、力強く生きている。

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「よっちゃんが好きなものって何なん?」

金谷に移住したての頃の、あのとき問われた質問に答えるとしたら、今、自分は「アウトドア」と「コーヒー」だと答えるだろう。


アウトドアのある暮らしに向けて

この記事を標高3,000メートルの山の上で、少しずつ書いている。

金谷を離れて最初に暮らし始めたのは、長野と岐阜の県境にある穂高連峰(北アルプス)のとある山小屋だ。

これまでの生活を振り返ると、金谷での生活や活動のとき以外、休暇などはアウトドアの時間で費やすことがほとんどだった。

地域活性やまちづくりについて10年近く問い続け、そのために動いてきたけれど、その傍らで同じく10年ほど、密かにアウトドアの世界を楽しんでいた。

参照:アウトドアと私

キャンプを通して始めた焚き火なんかは、「好き!」だと言い続けたら、ちょっとした仕事にもなった。


アウトドアのある暮らしー

それが、どんなものになるのか、その解像度を上げるため模索しているところだ。今、こうして、3,000mの山の上の山小屋に暮らしているのも、自分とアウトドア・自然との距離感や付き合い方を試したかったのが理由の一つ。

アウトドアを追求した先に、それを自分の仕事に出来るかは分からない。だけど、仕事にならなかったとしても、この先ずっと続けていきたいものだし、チャレンジしていく。

自分のアウトドアの起源は、山のアクテビティ。トレッキング(登山)、トレイルランニング、ボルダリング、スキーなど、山に関わるアクテビティをもっともっとチャレンジしていきたい。

特に、一番チャレンジしていきたいものは、バックカントリー(スキー)。

※バックカントリーとは
スキー場など管理されたエリア以外で、スキー、スノーボードをすること。
基本的にリフトなどを使わないで、自分の力で登って、自然のままの地形を滑ります。
参照:ADVENTURE GUIDEより

山をもっと極めるため、いつかは山の近くに拠点を作り、山の麓のまちでの暮らしを作りたい。


コーヒーのある暮らし

金谷でのふとしたある日。

ちょっぴりドリップコーヒーの知識があったものだから、自分が飲みたい思って、多めに淹れて、友達に差し出してみたら、とても喜ばれた。

コーヒーもまた10年ほど前から、好んで飲んできたものだ。

友達に喜んでもらえるのが嬉しくて、ちょっとずつコーヒーの勉強もし始めた。次第に、専用の道具も買い揃え、シェアハウスの友達に頻繁に提供するようになった。

あるときは、イベントでコーヒーを出すことも。

コーヒーは、1つのツールだと思っている。

もちろん、コーヒーそのものが好きだということもあるけれど、コーヒーを淹れることで生まれる安心感だったり、普段の生活を振り返られる時間・みんなでのんびりしたり、お喋りをしたりする時間を作れるのが好きだ。

コーヒーは場所を問わず淹れられるし、アウトドアの場でも入れられる。

コーヒーを通して、自分らしい暮らしを振り返る。そんな時間を創っていけたらよいなと思う。そして、どうせ飲むなら、どうせ淹れるのなら、美味しいものを作れるようになりたい。

コーヒーを学んでカフェを創業するとか、バリスタの頂点を目指すとか、今のところ、そういう欲はあまりない。けど、自分なりのコーヒーを淹れられるようにはなりたい。


来年は海外暮らしを目指して

そして、来年からは海外へ。

2年前からチャレンジしてみたいと思っていた海外暮らしに足を踏み入れたいと思う。

今までは田舎暮らしに向けて、日本の内へ内へと動いてきたけれど。30代になり、新しいステージに立つということもあり、今までとはまた違う分野へ、日本の外へと挑戦していきたい。

目指す国は、ニュージーランド。

ニュージーランドは、アウトドア大国。そして、カフェ文化が強い国としても知られている。

ニュージーのアウトドアを楽しみながら、カフェとコーヒーの文化と技術を学びながら、ニュージーランドの暮らしを吸収しに行きたい。

その翌年には、同じくアウトドアが盛んなカナダに行くことも視野に入れている。


理想の暮らしを追い求める人を増やしたい

何度か述べてきたけど、自分らしさと向き合い、理想の暮らしをつくることは、そんなに簡単なことではない。

だけど、今の社会、従来の社会の在り方に疑問を持ち、その反発からか、自分の理想の暮らしを追求している人は増えている。

今の生き方、働き方に悩んでいる人を見かけたら、やっぱり理想の暮らしを追い求めて欲しいなと思うし、そんな人が増えたらいいと切に思う。

だから、いずれ、理想の暮らしを追い求める人の力になれる活動をしていきたい。

ただ、まず今は自分自身の理想の暮らしをつくること。それを優先させたいと思う。

参照:「夢組」と「叶え組」 自分の中のシーソーバランス


いつかまた逢うために

これから色々な場所を訪れ、たくさんの人に出会っていくだろう。それはそれで、新しい出会いを楽しんでいきたい。

だけど、金谷で出逢い、一緒に歩んできた友たち。自分らしさに悩み、どう生きていこうか、もがいてきた金谷の3年間。めっちゃ楽しいことも、めっちゃ苦しいことも分かち合ってきた彼ら。

新しい出会いがあっても、この時期を一緒に過ごしてきたというのは、他の何物に代えられないから。

参照:新しい夢の一つは「江田島で、着物を着ながら、再会した友と日本酒とクラフトビールを交わすこと」

参照:「友」

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いずれ山の麓のまちに拠点をつくり、アウトドアにチャレンジしながら、コーヒーを淹れて暮らしたい。そして、季節によっては千葉に移動して、農業を手伝ったり、経理のリモートワークをしながら生活して、金谷で出逢った人に会いに行きたい。

そんな暮らしを目指しながら、今の日々を生きている。

きっとこれから動いていく中で見えてくるものもあるだろうし、理想もやり方も変わっていくけど。

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この3年間、人生の要となる出来事をたくさん経験した、本当に充実した期間だった。

金谷であっても、金谷でなくても、この3年間で出逢い、関わってきた人たちは、これからの自分の人生でも大切な人たちばかり。

別れは寂しいものだけど、自分らしさを追求し、理想の暮らしをつくるため、今は自分の道を歩みたい。

いつの日か、また必ず逢うために。


【写真引用】
▼ニュージーランド:NZのチャーム
▼バックカントリー:POWDER COMPANY GUIDES

& photo by Kenji Hirota (廣田賢司)

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