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GENDER FREE SALON GISELLE出店までのストーリー

今月10日に開催された、みしますきープログラム第2回のキックオフイベント。

恒例?になりつつあるみしますきーポーズ

その中で、昨年のプログラムの最優秀賞受賞者である遥雅さんの店舗「GENDER FREE SALON GISELLE(ジェンダーフリーサロン ジゼル)」の開業を記念し、オープニングセレモニーを執り行いました。

最優秀賞の賞品として作成した店舗看板と花束を贈呈
セレモニー終了後は店舗の見学会も実施しました

今回は、そんなお店をオープンしたばかりの遥雅さんにインタビューを実施。みしますきープログラムの中で伴走支援を担当した、運営事務局の川口さんも交えて、出店までのストーリーについて詳しく伺ってきました。


きっかけはスーパーでの立ち話

受付のカウンターを挟んで談笑する川口さん(左)と遥雅さん(右)

――お二人は確か同級生なんですよね。

川口さん:そう、小・中学校の同級生で。みしますきーがちょうどリリースしたくらいのタイミングで、たまたま遥雅さんとスーパーで会って、声をかけさせてもらったんですよね。成人式以来だから、10年くらい間が空いてたんですけど。お互いの近況について話していく中で、不動産やってるよって言ったら、「じゃあ物件探してよ!」みたいな話になって。笑

遥雅さん:それで普通に物件を紹介してもらう中で、今こういうのもやってるからって紹介されたのがみしますきーでした。“起業支援”ってうたってるし、ずっとお店を出すのは夢だったから、とりあえずやってみるかと思って参加してみたんです。いつまでにお店を出そうとか、具体的には決めてなかったんですけど、ちょうど前に働いていたサロンでも歩合の仕組みが変わってきたりもしていて、そろそろ潮時かなとは思っていたところでした。

――そうすると、もう既にこうしてお店を出していること自体も不思議な感じですね。

遥雅さん:確かに、このプログラムに参加してもらってから加速したみたいなところはある気がしますね…多分参加していなかったら、いまだに前のお店で働きながら物件を探していたと思います。

――なるほど。やはりこれから事業をやろうとする人からすると、プログラムとしてスケジュールを定めていることはメリットになるんでしょうか。

遥雅さん:人によりますけど、私はお尻を叩かれた方が動けると思います。本当にやりたいことが決まっていて自分で動ける人って、プログラムがなくても事業を始められると思うんです。やりたいことはあるけど、「どうしようかな」って動けずにいる人って、叩かれた勢いでやらないときっと事業を始められないから。そういう意味では、みしますきーの担ってくれている役割は大きいなと思います。

川口さん:プログラムでたとえうまくいかなかったとしても、お店がなくなるわけでもなければ、事業を続けられなくなるわけでもないし、背水の陣じゃないからこそ、気軽に参加できるっていうのもありそうですね。そのメリットまでは当初想定していなかったので、嬉しいです。

場を持つことの大変さを知れたメンタリング

――約3ヶ月間メンタリングをさせてもらったわけですが、その中でも特に印象に残っていることはありますか。

遥雅さん:やっぱり事務局メンターの福来さん(株式会社エンジョイワークス)との定期メンタリングは印象に残ってますね。事業計画から何から全部突っ込んでもらって、直してっていうのを繰り返して。

川口さん:メンタリングも最初は事業コンセプトを考えるところから入って行ったけど、自分がこの事業をやることによってまちの人にどんな影響を与えたいのかが最初から見えていたから、2回目くらいで終わって、その後はずっと収支計画をきちんと立てようって話をしてましたね。イニシャルコストのところは全部細かく見て、原価がいくらになるかも考えて、融資の返済シミュレーションまでして…

遥雅さん:正直、プログラムでここまでやってくれるとは思っていなくて。最初はギャップでついていけなかったりもしたんですけど、ただの支援プログラムとはいいながらもそんな細かく見てくれるんだっていうところには良い意味でビックリしましたね。

川口さん:個人的には、コンスタントに毎回のタームで与えられた宿題は仕上げてきてくれる印象があったんだけど、仕事もしながらメンタリングの宿題もこなすのはかなり大変なんじゃないかと思っていたりもしたんですよね。そこの大変さを感じたことはなかった?

遥雅さん:あまり大変に感じたことはなかったですね…性格的にも、「ここまでやってきてね」って言われたらそこまでは必ずやるタイプなので、定期的に2週に1回、宿題を出してもらう進め方が私には合ってたんだと思います。あとは、やりたいことが明確になっていて、ブレることがなかったのは強みだったかもしれないです。個室で、ジェンダーフリーの、眉毛とまつ毛とネイルのお店を開きたいっていうのが定まっていたからこそ、自分のノウハウや知識を事業計画に落とし込んでいくことに集中できましたし。私の場合、新しく事業を始めたいというよりも、今やっている段階のもう1歩先に行きたいみたいな形だったので。

――これまでのお店での経験が事業計画を考える上でも大きく役に立ったわけですね。

遥雅さん:とはいえ数字も全部が全部、前のお店で見れてたわけじゃないから、ある程度人件費とか、売上とかはわかっていたけど、毎月経費がこれくらいかかるとか、備品を購入して減価償却にどれくらいかかるみたいな部分については、メンタリングで新たに学べました。

川口さん:物件の改装費もそうだし、場を持つ苦労については、確かにメンタリングを通じてかなり知ってもらえたんじゃないかと思います。

遥雅さん:物件を見つけるだけじゃなくて、物件を改装することと、改装費用を捻出することは特に大変だなと感じましたね。

まちなかエリアに出店して実感すること

――お店は元々まちなかエリア周辺に出す予定だったのですか。

遥雅さん:地元のお客様を集めるってことだけを考えると、長泉とか裾野も見てましたね。ただ商業エリアじゃないこともあってそもそも物件が全然なくて。あとはアパートの一室を借りてやるプランもありましたけど、元々考えていた事業内容的にも今後人を雇っていくことを考えると、しっかりお店として改装できる物件の方がいいなと思って辞めたんです。

――そうすると、今の物件に決められたのはどのタイミングだったのでしょうか。

遥雅さん:本当にプログラムの最後の方でしたね。

川口さん:三島駅前の物件と悩みに悩んでましたよね。たまたまこの元ラウンジの居抜き物件がそのまま見事に使えたっていうのと、内装のテイストも物件の状態も悪くなかったのが重なって、こっちの物件の方がサロンに良いんじゃないかっていう話になったんです。多分、駅前の物件だともっと工事費がかかったんじゃないかと思います。

ラウンジの名残が残る室内(2020年ごろ撮影)

――実際にまちなかエリアに出店してみて、感じることはありますか。

遥雅さん:やっぱり人が集まりやすいっていうメリットはある気がします。通りに出しているお店の看板にLINEのQRコードを載せているんですけど、少しづつ友だちが増えているんです。通りすがりの人でも、興味を持ってくれている人がいるんだなって思ってます。あとは、三島について詳しく知らないまま飛び込んだ身からすると、三島ってコミュニティ機能を持ったお店が多いですよね。CodoU三島や三島クロケットもそうですけど、知る人ぞ知るっていう場所があるな、とは思います。

――確か、商店会の方々にもご挨拶に行かれたのですよね。

川口さん:一緒に行きましたね。やっぱり大通り沿いに出店するなら、商店会には入ってもらっていた方がいいだろうなという思いはあったし、駐車券の割引も使えたりメリットもあるから、挨拶に行って繋げておいた方が良いなと思って。

遥雅さん:やっぱり顔見知りの人が紹介してくれるっていうのは大きいなと感じましたね。もちろん皆さん優しくて面白い人たちなんですけど、なかなか初めましてのコミュニティに飛び込んでいくのも勇気がいりますし。おかげでオープニングセレモニーにも来てくれたり、立派なお花もいただけたりしてありがたく感じています。

スタッフからジェンダーフリーに

――まだオープンしたばかりではありますが、これからの展望についても聞かせていただきたいです

遥雅さん:せっかくこのビルもコンセプトの「Beauty&Health」に基づいたテナントの方々が集まっているので、ビル内での連携が取れたら面白いなとは思っています。5階のジムで汗流して、ここでまつ毛とかネイルを整えながらちょっと休憩して、最後に1階で髪の毛もすっきりして帰るみたいな形で。あとは、男性のアイリスト・ネイリストを雇うことですね。施術者も男性の方が、男性のお客様も来やすいと思うんです。働き始めてすぐの頃から、男性の美容師はいるのにアイリストやネイリストがいないことにずっと違和感を感じていて。きっとこの周辺で働きたいと思っている男性がいても、働けるお店がないから東京に行ってしまっているんですよね。スタッフ側からもより一層ジェンダーフリーにしていきたいと思っています。

――男性のスタッフさんも増えると、よりお店のコンセプトも強化されますし、この地域では他にない唯一のお店になれそうですね。これからの展開がさらに楽しみです!

店舗情報
GENDER FREE SALON GISELLE(ジェンダーフリーサロン ジゼル)
住所:静岡県三島市本町12-2 KAWATABLD.本町Ⅱ3F
Insragram:https://www.instagram.com/gender.free.salon_giselle/

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