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まずは〇〇!絶対ゲーム業界に行きたい学生が踏むべき5ステップ

はじめまして、学生ゲームクリエイターのマチコーです。

今回はゲーム業界を志望する学生
特にゲームプランナーとして就職したいと考えている
大学生
向けに記事を書くことにしました。

ここ3年ほどコミュニティ活動やチーム制作に携わる中で、
企業の人事やクリエイターの方々と、
新卒採用について意見交換をさせていただく機会が多くありました。
そのため、プログラマー志望やデザイナー志望の学生にも
有益な情報ではないかと考えます。


結論、この記事で一貫して主張したいのは、
『とにかく実績を作ることに執着する』
という一点以外にありません。

しかし、どうすれば実績を作れるか?という点については
意外なほどに知られていません。

今回は僕自身の経験や知識を踏まえつつ、
ゲーム業界に入るための実績作りを5ステップに分けてご紹介します


紹介するステップは以下の5つです。

  1. ゲームを作る

  2. ゲーム制作にまつわる勉強をする

  3. コミュニティへ参加する

  4. チーム制作を経験する

  5. インターンシップに挑戦する

それぞれ解説していきます。


ゲームを作る

まずは必ず、ゲームを作ってみることから始めましょう。
どんなに小さい規模のゲームでも構いませんが、
できれば制作は継続して行っていきましょう。


よく勘違いされることですが、
「ゲームクリエイターになりたい」
と言っているうちはゲームクリエイターになれません。

もちろん企画未経験でゲームプランナーとして
採用されるケースもないことはないですが、
地頭やコミュ力、発信力にゲーム以外の創作経験といった強みがなければ
プランナーとして活躍するイメージを湧かせることができません。

プログラマーとデザイナーなら作品が名刺代わりになりますし、
プランナーであってもポートフォリオの有無は
間違いなく選考に関わります。


ゲーム制作ツールは、現場でも使われているUnity
そしてUnreal Engineを用いるのが理想的です。

最初からこれらのツールを使うのに抵抗感を感じる場合は、
フリーゲームでもよく使われるRPGツクール、あとは
ティラノビルダーといったノベルゲームエンジンでも良いでしょう。


早期からゲームを作るメリットは、
『ゲーム作りをざっくりと学べること』
そのものにあると考えています。

人材育成の法則として広く知られている『7・2・1の法則』によれば、
学習効果の高いトレーニングは、上から高い順に
『経験:7割』『薫陶:2割』『研修・読書:1割』
であるとされています。

すなわち、
有名クリエイターのインタビュー記事を眺めるよりも、
ゲーム制作関連の本を集めるよりも、
実際にゲームを作ってみることで学べることが圧倒的に多いのです。



ゲーム制作にまつわる勉強をする

一番最初に作ったゲームを眺めてみると、
どうにも気にいらない部分があるかと思います。

まずは実際の制作の流れを分解し、タスクに置き換えましょう


たとえば「企画」をざっくりと分解してみると、

  • コンセプト開発

  • マーケティング施策策定

  • ターゲット選定

  • プラットフォーム選定

  • 仕様策定

  • プロモーション施策策定

少なくともこれくらいのタスクが内包されていることに
気付いたのではないでしょうか。

企画ないしマーケティングにおいては、
プロダクトアイデア(=遊ばせ方)ももちろん重要ではありますが、
人に見つけてもらい、遊んでもらうためには
コミュニケーションアイデア(=届け方)が欠かせません。

これは制作を経験していない多くの学生が見落としがちなポイントであり、
それゆえにこれを理解している人は頭ひとつ抜けた印象を持たれます。



【幕間】企画書は必ず作り込むべきか?

「ゲームプランナー 就活」などと調べると、必ずと言ってもいいほど
企画書の書き方が載っているサイトがヒットします。

あくまで個人的な意見ですが、企画書作りに時間を使うくらいなら
その分実績作りに勤しむべき
だと考えます。
ただしコンテストなど、自身の実績に繋がるケースは別です。

パブリッシャーやスマホゲーム会社では
たとえ大手でも課題選考を設けていないところも多く、
企画書作りに時間を費やすことはそうした会社への
入社可能性を狭めてしまうことに直結します
僕が選考を受けていた会社にもそういった選考はありませんでした)。


また、一口に企画書といっても、評価されやすいフォーマットは
各社ごとにまったくバラバラです。

例を挙げるなら、僕がインターンに参加した某大手デベロッパーでは
「資料には絵をふんだんに取り入れる」
「売上予測はいらないけど、小学生でもわかる面白さを盛り込む」

といった指導を社員の方から直接いただきました。

しかしまた別の大手企業では、
「資料は基本的にテキストベース」
「売上までしっかりと立てる」

と、上記のものとは真逆の指摘が入りました。


今やネットで企画書の書き方がいくらでも手に入る時代。
独自に企画書作りのクオリティを突き詰めるよりも、
アイデアを創出するトレーニングや、
ゲーム関連の知識のインプットとアウトプットを進めた方が
よっぽど効果的ではないでしょうか。



コミュニティに参加する

学校によっては、プログラムやCGを学ぶ機会がなかったり、
ゲーム制作を行うサークルがない
場合も少なくありません。

ちなみに僕は地方出身ですが、
「毎年ゲームをコミケに出しているサークルがある」
という理由で上京し、東京の理系大学へ進学しました。

しかし、そんな方でもコミュニティに入ることで、
制作上の課題を解決したり、
モチベーションを保つことができるかもしれません。


たとえば、
プランナー志望学生向けなら『プラなろ会』

Unityユーザーなら『Unityゲーム開発者ギルド』

そのほか、connpassというサイトなら、
オフライン・オンライン問わず開催されている勉強会を調べられます。


こうしたコミュニティには業界関係者が遍在しているため、
会社や業務にまつわる質問をするにはもってこいです。

僕も大学2年生の頃からこうしたコミュニティに入り浸り、
雑談のついでに業界/業種理解を深めていました。
面接でどうしても緊張してしまう方は、
社会人と話す機会を多く設けることで解決できる場合もあります。


僕が一期生としてご支援いただいた『indie Game incubator』では、
ゲームデザインやチームマネジメントだけでなく、
資金調達にピッチ、イベント出展、PV制作、コネクション作りなど、
学生では考えられないほどの経験をさせていただきました。

2022年2月28日まで、第二期参加チームを募集しています。
もし興味があれば、ぜひ応募してみてください。



チーム制作を経験する

コミュニティでは、自分と同じく
ゲーム業界を志望する仲間に会えるかもしれません。

その場合はぜひ、チームでの制作を提案してはどうでしょうか。


僕の場合、大学一年生の時に学生3名でのチーム制作を開始し、
現在は15名という規模に成長しました。

このチーム制作で学べるのは、

  • バージョン管理ツールの使い方

  • 仕事の頼み方

  • モチベーション管理

  • プロジェクトマネジメント

  • 企画・仕様の伝え方

といった、どれもこれも実践的なスキルです。


僕が会ってきた中でも、これらを備えた学生は非常に希少で、
企業側からしてみれば喉から手が出るほどほしい人材に違いありません。

当然、綿密なコミュニケーションが求められるチーム制作は
個人制作よりも難易度が上がります。
しかし、チーム制作によって自分の向き/不向きが分かると、
以降の制作はより効率的に進められるようになるはずです。

そして、きっと選考でアピールできる実績に繋がることでしょう。



インターンシップに挑戦する

正直なところ、ここまで経験しておいて
ゲーム業界に入れないというケースはほとんどないかと思います。

さらにダメ押しとして、
自分が行きたいと考えている企業の
インターンシップ情報を覗いてみましょう。

インターンシップが本選考の前哨戦であることは周知の事実ですし、
社員の声を生で聞ける機会はあまりありません。

大学1・2年生でも、セガやバンダイナムコのように
学年不問の短期インターンシップに参加できる場合があります。


また、たとえ他社でもインターンシップに参加したということ自体が、
選考では実績として取り扱われます。

一度インターンシップに行くと選考の通過率が上がるため、
まずは選り好みせずにESを出してみるのが良いかもしれません。



長期インターンシップはどうなのか?

短期のものとは別に、1ヶ月以上に渡るインターンシップは
一般に長期インターンと呼ばれます。

数は少ないものの、ゲームやエンタメにまつわる会社が
学生向けに求人を出していることがあります。
採用基準はそれなりに厳しいものの、
就業経験を積むチャンスは滅多にないためおすすめです。


長期インターンシップの選び方については、
またの機会にご紹介させていただきたいと思います。



入社はゴールじゃない

今回はゲーム業界志望の学生に向けて、
実績作りのための5ステップを紹介しました。

ここでご説明したステップはあくまで一例なので、
ぜひ自分に合った方法で力を付けていただければと思います。


そして力を付けたあとは、
『業界に入ったあとに自分はどんな人生を描きたいのか?』
をぜひ考えてみてください。

ゲーム業界か否かに関わらず、
しっかりとした自己分析は自分の成長角度を高め、
選考においては強力なアピールにもなります。

競争率の高いゲーム業界だからこそ、
自分のビジョンをしっかりと持ち、
夢を叶えていくクリエイターが1人でも多く現れることを願っています。



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