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酒飲みの片思い

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幻一さんが1983年に雑誌に連載していたエッセイ「酒飲みの片思い」12作品をまとめました。
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記事一覧

「京の師走」

 十一月も下旬、北山から吹く風が身にしみる頃、四条大橋のたもとにある南座に、顔見世の「ま…

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「秋の味」

 長く、暑い、京の夏も過ぎ、十月下旬から十一月ともなると、洛中、洛外のあちこちから、紅葉…

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「秋の風景」

 京都も、十月に入ると、秋の豊穰を感謝する祭が数々行われます。祭の始まりは、北野天満宮の…

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「秋の月」

 伏見のある造り酒屋が開く、「月を愛で、酒を愛す会」に出席した時のこと。  友人達と連れ…

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「お盆」

 八月になると京都では、精霊を迎える行事がいろいろと行われます。  五条通りの両側に、約…

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「祇園祭」

 山に囲まれた、京の蒸し暑い夏。祇園祭は、暑い盛りの七月一日からーカ月間、八坂神社を中心…

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「雨の京」

 六月の京都。観光客の少ない梅雨季の京都は、心なしか雨の中に、街全体が深く、静かな湖底のように感じられます。大古の昔、東山、北山、西山に囲まれ、満々と水をたたえた静かな湖が蘇えったように。  『南総里見八犬伝』を書いた滝沢馬琴が、初めて入洛した時、「京の雨は縦に降る」と大変感心したそうです。江戸のように、横殴りの雨が降らない、四方を山で囲まれた京都で、合羽を着ていない雨傘の中の若い女性の着物が一段と鮮やかに、美しく、馬琴の眼に映ったのでしょう。  雨の京都は女性ばかりが全てで

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「嵐山の宴」

 嵐山は、京の右京、嵯峨野の北西に位置します。嵐山の裾を流れる大堰川に架る渡月橋は、法輪…

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「花見酒」

 京都も四月になると鴨川の水もぬるみ、流れに足を入れるとひんやりとした冷めたさがここち良…

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「木屋町」

 木屋町筋は、鴨川と河原町通に挾まれた、南北の通りです。夕暮ともなれば、昼とはうって変っ…

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「お福さん」

 京都も、二月に入ると、一段と寒さの厳しさが増す季節となります。  節分の前夜には、京都…

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「京女」

 元旦のおとそから始まり、一年中、酒から縁の切れない私にとって、あちこちの飲み屋で、いろ…

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