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不安しかないday1 サンジャンピエドポー~ロンセスバージェス(+25Km/25Km) /総務課長もスペインを歩いて横断しよう

「1ヶ月くらい休めたらどうしよう?」って妄想するの楽しくないですかね?

みなさんこんにちわ、相馬と言います。
昨年(2022年)、スペインの巡礼の道を1ヶ月ほど歩きました。

2020年いっぱいで新卒からおよそ20年勤めた会社を早期退職した私は、「コンサルのまねごと」みたいなことをして、意外とサラリーマン時代と変わらぬ1年を過ごしてしまいました。せっかく会社を辞めたのに。

2021年の年末、「なんか変わらん。2022年は仕事をバシッと休んで、サラリーマンでないからこそやれることをやろう。」と思い、「1ヶ月の休み」を妄想し始めました。で、思いついたのが

サンチアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路。

35日くらいかけて、スペインを徒歩で横断する巡礼の道。10年ほど前にある記事で見て「いつかこんな旅をしてみたいものだ」と思っていた旅。

あれよあれよと準備を進めて、ちょうど1年前の今日、いちばんメジャーなルート「フランス人の道」を私は歩き始めました。

8月19日のメモ

  • マンツーマンでゆっくり話してくれる英語だと会話できるが、英語人同士の会話には入れん。

  • いきなり坂道で萎える。荷物(15Kg)が重い。

  • とにかくみんな「ブエンカミーノ!(よい巡礼を)」のあいさつ。これ、気持ちよい。

  • 仲良くお話ししてくれる人でも、ペースが合わなければ積極的にお別れしよう。(軽装のおねぇさん。お話ししてくれてありがたかったが、めちゃ速かった。。。)

  • いまんこと巡礼路はウンコだらけ。(牧草地ゆえ)

  • 「次の宿取ってないの?ヤバくない?」と、前述のおねーさんに言われたが、早めの到着で無事ゲット。早め行動マスト。(あるいはスペイン語を覚えて予約)

  • 「チェルベッサポルファボール」というとビールが出てきて、「チェルベッサグランデポルファボール」というと大きなビールが出てくる。

  • 明日の筋肉痛のことは考えないで寝る


「フランス人の道」スタート地点のサンジャンピエドポーという町、Makiraという宿。主人は感じよく、施設もきれいで良い宿。トレイシーというよくしゃべるアイルランド人の感じのよい女性と、名前は聞かなかったがこれまた感じの良いオーストラリア人のご夫婦とお話しする。「富士山登ってんだから大丈夫なんじゃないの?」「でも、こんな重いのもってのぼったことないからねー」などという会話。
30ユーロほどの宿で、簡単な朝ご飯がついてる。初日から25km超の山道なので、しっかりと食べべる。その後、毎日歩くには朝ご飯をしっかり食べることがいかに重要かを知ることになります。なお、このとき、同じテーブルにいたおねーさんとは、10日くらいあとに再会します。
サンジャンピエドポーをあとに。1000年前から、この道でカミーノは始まります。
(あと、ナポレオンも通ったらしい)
運良くトレイシー(前日同じ宿でちょっと話した)と同じタイミングで出発することになる。彼女は「とりあえず4日」といってた。ちょっとずつサンチアゴを目指すとのこと。
私のつたない英語にも付き合ってくれ、いろいろ教えてくれた素敵な方だった。結局、この日、2時間くらい一緒に歩いて、その先でちょっとあいさつし、以後、お会いすることはなし。
全体的に霧がかかった道を行く。とても幻想的でこの時点でかなりあがる。歩いている人も多数。
なんだかんだと上り坂。重い荷物がこたえる。
ここからは左側の山道に入る。この時点でトレイシーには先に行ってもらう。
「こういう感じ好きだわー」と思ったけど、この先、何度となくこういう感じに出会うことをこのときはしらない。
この兄ちゃんも前半(10日くらい)はけっこう一緒だった気がする。
8km地点にあるオリソン小屋。愛しのステイシーとはここで挨拶したのが最後になってしまった。あとから聞いた話によるとこの宿に泊まると全員、自己紹介させられるのだそうな。それはそれでその後の巡礼が楽しくなりそう。(というか、それをやった日本人の一平さんは、いろんなところで声をかけられてて楽しそうだった)
天空の道を行く。
けっこう登りが辛いので、これくらいの天気で本当に良かった。
いよいよ牛ゾーン。
このコースの名物と言ってもよい移動販売車。15Km地点くらいか。
そうこうしているうちにスペイン国境。ナバラ州。
霧の中の森の中。 近くにいたじーちゃんと「ディズニー映画に出てきそうな風景だねー」と、盛り上がる。
いわゆる「乗越」。ここらあたりでやばいときはやばいらしい。暴風など。
山場にさしかかるまえの避難小屋(無人小屋)。スタート地点から17.8キロくらいかなぁ。
けっこう近くに牛が出てきてビビっていたのだが、このあともっと接近すること多々あり、慣れる。
そして、この日に超えないといけない峠が近づいたあたりで天気回復。なお、この峠が初日にして最大の難関と言われる。

そして峠の様子はこんな感じ。


外人はおおむね登りが得意な人が多いよう。下りが得意な私は、みんな抜き去る。
峠を越えて下り。気分は最高。
普通に牛がいる。(そして、そこかしらに彼らの残した足跡がある)
いよいよこの日の目的地、ロンセスバージェスの修道院兼宿が見えてくる。
これが修道院兼宿
「予約してないとやばいんじゃない?」と言われた巡礼宿(アルベルゲという)は、余裕でOK。巡礼手帳とパスポートでチェックイン。泊まりが15ユーロで、夕飯が12ユーロだったと思われる。(だいたいどこもそんな感じ)
修道院兼宿の中庭
チェックインしてふらふらしてると人がだんだん増えてきた。
この洗濯バッグは便利そうだった。
シャワーはいわゆる「部室のシャワー」な感じ。そして、洗濯もシャワーでそのままする。
そして、外で干す。こんなのすら楽しい、うれしい。
だいたいどこのアルベルゲ(巡礼宿)もコインランドリーがついているのだけど、「洗い4ユーロ、すすぎ4ユーロ」と高額なのでほぼ使わず。
けっこうな山の中の村だが、意外と普通の観光客もいたりする。
このためにやってる。
朝の天気が嘘のよう。
談話室的なスペース。コンセントもばっちりあって、充電しながらその後のルートのお勉強などする。
夕飯は近くのレストランに宿泊者全員で移動して食べる。ワインは1人1本つく。
そこそこの感じのパスタ。同席したイタリア人女子は「やっぱりパスタはイタリアで食べないとだめなのよ!」とニコニコしながら言ってた。
このあたりの名物はマス。かのヘミングウェイはこの隣の村に長期滞在してマス釣りしてたらしい。(ヘミングウェイって気ままなおじさんなのね)
イタリア語と英語が話せるイタリア人と、フランス語と英語が話せるフランス人夫人と、フランス語とスペイン語が話せるフランス人旦那と同席して、各国語が乱れるごはん。 イタリア人のお嬢さんとは1週間くらい同じあたりを歩いていたが、恐らく、先に行かれてしまった。ご夫妻は「ゆっくり行くべ」とのことで、ここだけの一期一会。
1930くらいだけどまだ明るい。
そんなこんなで巡礼初日は終了。

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