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stock型ビジネス化に絶対必要なもの

受注した瞬間は最高にテンション上がりますよね。起業当時は受託開発も行っていて、特にプロポーザルで受注した時はハーランドくらい飛んでた気がします笑

起業間もない頃の受託案件だと少しでもインパクトを残したくて頑張りすぎたり、難易度高い要求も引き受けたり、当然コストを圧迫していました。一般的にも受託事業で予定通り利益を出すのは難しいと思いますが・・・

毎回スクラッチの場合の辛さ

こうして受託事業の場合、毎回が勝負、毎回がゼロイチ的なので無理が効かなくなってきます。毎回スクラッチで受託する場合の辛さは、例えば・・・
・社員が疲弊する
(顧客の要求を満たそうとするとオーバースペックになり納期や利益確保に対するプレッシャーから社員が疲弊)
・ノウハウが広範囲になり集中しない
(毎回似ている案件でも異なる部分も多く、経験値は高まるが専門的なノウハウとしては深掘りできない)
・毎年の売上げが計算できない
(毎年リプレイスされるわけではなく、また新規含め営業努力に依存するため売り上げの計算が立ちにくい)
・社内リソース以上に受託できない
(受託依頼は重なることが多かくキャパ以上に受けられず、外注に出せば案件によっては板挟みになってしまう)

といった辛さがあり、受託依存からの脱却は大きな目標でした。安定的な収益を作りたい。stock型サービスを構築して毎月毎年利用してもらうためにはどうすればいいか?どの領域をターゲットにするのか?私たちは公共機関、主に自治体をターゲットにしましたが、そのプロセスはこちらをご覧ください。

では、ターゲットに対してどんな考え方が必要か、それが「サプリメントよりも頭痛薬」です。

サプリメントよりも頭痛薬

断言できますが、サプリメントでは継続発注、いわゆるstock型にはなりません!ちょっと面白いくらいでは常にトレンドと競合し新しい目線を探されてしまい、予算化されません。いわゆる「あったらいいな」的なものやサービスはサイクルも短く、新たなサービスに目移りされがちです。

でも「なかったら困る」もの、まさに「頭痛薬」になりうる商品やサービスであれば、まさに「なければ困る」ので離反も少ないです。この「なければ困る」要素をサービスや商品のどこに盛り込むか?サービスや商品のエッジ部分に一部感じられる程度では足りず、コア部分が「なければ困る」になっていないと通じません。

私たちが取り組んだ2つのサービス

1 遅延・遅配になりにくいメール配信サービス
メールは例えば100通程度でも一斉に送るとプロバイダ側に「迷惑メール」処理されてしまい、朝送ったメールが夕方届くとか、届かないという事象が起きます。これに対して、迷惑メール処理されにくいメール配信ツールを構築しました。学校など、「今日の遠足は中止」といった連絡シーンを想像すると、「なければ困る」サービスになります。加えて個人情報保護法によって、教師は各家庭個別に連絡する必要があり、一斉にメールで安全に情報伝達できることに強い需要がありました。

2 自治体のイベント告知メディア
予算をかけて実施するイベントも、自治体は告知メディアが弱いためなんとか広く知ってもらい、集客したがっていました。メール配信サービスで自治体とのつながりが広がる中で、同じ自治体内の他部署にもアプローチし、全国自治体等の公共機関が実施するイベントまとめメディアアプリを用意しました。結果、全国自治体の約60%が参加していただき、アプリがあればGPSで「近くで今開催中のイベント」を知ることができるようになりました。

まとめ

私たちは「全ての人に安心・安全・快適な繋がりを」「知ることで明日は変わる」という事業コンセプトを掲げていて、それにフィットする事業を提供することで先ずは"自社"のコンセプト、目標達成に近づくこと。提供する延長上に"顧客"の課題があり、その先に"顧客"の課題解決につながる、という流れです。
特に課題解決することで、その顧客の目標達成に近づくものであれば、誰もそのプランを否定しません。

こうしたモデルを一つ構築できれば、同じドメインの潜在顧客にも刺さりやすくなり、かつ「なければ困る」要素が強ければ継続して利用して頂けます。

改めて、サービスや事業のコア部分にどう「頭痛薬」が存在しているか、見直してみるのもいいかもしれません。



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