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慎吾ちゃん 新たなトレンドの風

先日、若かりし日の慎吾ちゃんについて書かれたブログを読みました。慎吾ちゃんと同年代の人による投稿で、1年半ぐらい前に書かれたものです。

その人によると、ツッパリがトレンドだったあの時代、慎吾ちゃんの登場はとても新鮮だったらしい。リーゼントでもない、ソリコミもない、パンク、ニューウェーブ以降のショートな髪形。パンツの丈は短くソックスは赤い。その人の周りでそんな感覚持っている若者は一人もいなかったんだそう。

 Debut Concert  Summer 1983

当時、ロンドンやニューヨークなど外国のカルチャーに関する雑誌を読んで最新流行に触れてるような人は別として、一般のごくふつうの少年たちには慎吾ちゃんの登場で新たなトレンドの風が吹いたと書かれています。

そして1984年12月。そんな世のふつうの若者がまだほとんど知らなかったブレイクダンスがテレビの人気番組に登場。

EX 1985/2023

投稿では、その早さを1983年のマルコム・マクラーレン『DUCK ROCK』およびハービー・ハンコック『ROCK IT』、1984年の映画『ブレイク・ダンス』、1986年RUN-DMCの『WALK THIS WAY』と照らして説明しています。

その人は、慎吾ちゃんのダンスを目の当たりにした時のことを、こう書いています。

これが、凄い、おそらく、これを見た私を含め地方の青年たちはここで行われていることが、じっさいナンナノカ理解しえなかったのではないか。私の祖母も、口をあんぐり開いてただ見つめていた。なぜ、床に寝そべって自らを回転させるのか、あのパントマイムのようなキコキコした動きはなんなんだ、そして、鮮やかなバク転。そう、あの頃、バック・スピンも、ハンズ・ウォークも、ムーン・ウォークも、大技を決めるも、何も知らない僕らであったのだ。そして、それは一度観ただけだとわからない、ビデオにとって何度も見てしまう、中毒性のあるパフォーマンス。 

中毒性のあるパフォーマンス EX 1985/2023

今、ニューヨーク仕込みのダンスも一般化し、ブレイク・ダンスも日本人の活躍の場が増え、ダンスをしながら歌うヘッドセットマイクも当たり前の時代、あの頃の風見慎吾のパフォーマンスはYMOと並び我々の度肝を抜くものだった。それが、なんと、ゴールデンタイムのお茶の間で放送されていたのだ。 senriyan さん  exblog.jp  2022/10/7

ホントそう。昭和の少年少女はテレビの前で不思議な感覚にとらわれたんですね。何が起こっているのか、これはカッコいいのかそうでないのか、一瞬分からなくて。なのに皆すぐにハートを鷲掴みにされ、とりこになってしまいました。大ブームとなり、日本の隅々までブレイクダンスなるものが浸透しました。

その人は『涙のtake a chance』の12インチ・シングル化を切望しているのだそう。アレンジはあまりカッコ良すぎてはダメで、いい塩梅で若者が知らない80年代ふうの昭和歌謡として、令和の今また登場してほしいとのこと。

私としては、TBSにザ・ベストテンと週刊欽曜日でのパフォーマンス映像をまとめて販売してもらいたいな。後世への貴重な文化遺産に絶対なると思うので。

できれば、旧所属事務所に慎吾ちゃんのブレイクダンス・コンサートの映像を公開してほしいのだけど、どうやら録画が残ってないようなんです。すごく残念。

shueisha  1985