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おっさん系アラサー女子、初メイドカフェだにゃん(前編)

なんだか変わりばえのない毎日で、

自分の個性が、脳が、死んでいくのを

ヒシヒシと感じる今日この頃。


このままじゃ私の最大の武器である

好奇心まで死んでしまう。


「そうだ、ヲタクに会いに行こう。」


一度はヲタ芸が見られる場所に

行ってみたいと思っていたが、

まだ攻めた事がなかった。

という事で、兄といざ秋葉原へ。


ライブも見られるメイドカフェを発見。

小さなビルのエレベーターに乗って、

目的の階に着いた。

扉が開くとそこはもう別世界。

「お帰りなさいませ、お嬢様ぁぁ!!」


ブリブリした女の子達が一斉にお出迎え。

「◯◯の国の◯◯でぇぇす!」

と、自己紹介と一通りシステムの説明を受け

とりあえずピーチアイスティーを注文。


待ってる間、突然背後からカチューシャを

頭に装着された。ネコミミだ。

人生でこんなの付けた事ない。


でも「郷に入れば郷に従え」。

これは色んな土地を転々として生きてきた中で

私が学んだ大事な精神論だ。

外すなんて失礼だ。

私は付けられたネコミミを受け入れた。


そんなこんなでドリンクが来た。

すると、目の前でメイドさんが

マイクで歌いながらシェイカーで

アイスティーをシェイクし始めた。


「♪お嬢様〜

♪今日イチ〜可愛い〜

♪ポーズしてにゃ〜ん!ハイッ!!」


(…っっ!?!?)

超絶に頭をフル回転させて、

全力で自分の知識の中の「ブリっ子」を

引っ張り出した。その瞬間出てきたポーズは

顔の横に両手でハートを作るというもの。


私は人生でブリッ子をした事がない。

我ながら、なんというクソポーズ。

しかもハートの形もぐちゃぐちゃで

緊張で力みすぎて震える始末。

初めてブリッ子の仕方を

ググっときゃ良かったと心底思った。


「ありがとうにゃ〜ん!!

美味しいピーチティー出来たにゃん!♪」

と言われ、メイドさんが去った後、

全身が脱力しうなだれた。

脇汗でビチャビチャだ。

ピーチティーの味が全くしない。


味のしないドリンクを飲み干して、

今日は人少ないしライブとか無さそうだし

もう帰ろうか、とメインのヲタ芸を

諦めようとしていた。


そんな時、私達の横に救世主が現れた。



次回、

「カッコよすぎる神のようなヲタク様、降臨」

乞うご期待!!(^^)/

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