【読書感想】 私たちは人生に翻弄されるただの葉っぱなんかではない
たぶん、エッセイ。同じ意味だけど随筆、と呼んだ方がしっくりくるような、背筋を伸ばして読むべきかのような、そんな堅さがありながら、ふわっとしたやわらかさのある一冊。
そんな本書から、心に残った一節を書き残していく。
仕事について
わたしの心が嬉しくなるってどういうことだろう。
ワクワクしたり、満たされる気分を感じたり。
それなら今で言うと、語学で以前よりよく喋れたり、聞き取れたり、目標のレベルが近づいたと感じた時にそんな気持ちになる。
仕事に置き換えると、なんだろうね。
やっぱり、己の効率性や情緒性を活かせるところがわたしの適任なんじゃないかなと、未来を選べる今だからこそ思ったり。
愛について
そうなのかなあ。
それが人生の味わいだとしても、わたしにはすこしこそばゆいなあ。
愛ってなんだろう。いまだにわからないし、
聞き飽きた言い回しだけど自分を愛することが先よなあ。
満たされるということについて
ああ、わかるなあ、という反面、
ここまで落ち着いてもいられない自分自身がいて。
悟りの境地というのは、大衆が思っているほど安らかなものではないのかもしれない、と思う。
欠落を欠落として受け入れるというか。
不完全を不完全として自認するというか。
それは決してお花畑の広がる極楽浄土ではなくて、
殺伐とした無の境地にぽつんと座る孤独なのかもしれない。
だから現世で悟りを目指さなくたって、必死に生きてみたっていいのではないかと思う。
わたしは、どちらの立場もわかる気がする。
強く何かを欲してはいないけど、強く何かを欲した時期もあるから。
どちらでもなくて、どちらでもあっていいのだと思う。
だからわたしは、わたしの意思で、
たくましく未来を見据えて生きる。
私たちは人生に翻弄されるただの葉っぱなんかではないから。
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