アンティークコインの立ち位置、他の投資との比較 ～パート②～
みなさんごきげんよう、アンティークコイン投資家の葉山満です。
昨日は主に現物資産と金融資産の違いについてお伝えしてきました。
今日は現物資産について掘り下げて見ていきましょう。
現物資産にはどんな商品がある？
現物資産には、例えば以下のような商品があります。
・アンティークコイン
・クラシックカー
・ワイン
・切手
・絵画
・不動産
・金
商品ごとの特徴やメリット・デメリットを見ていきましょう。
アンティークコイン
アンティークコインとは、100年以上前にヨーロッパなどで使われていたコインのことを指します。金や銀の貴金属でできており、金属としての価値と歴史的・美術的な価値を兼ね備えています。
【アンティークコインのメリット】
アンティークコインのメリットは保管の簡単さです。500円玉をイメージすれば分かるとおり、コイン自体は指先で持てるほど小さいです。専用の保管ケースに入れても、手のひらに収まるサイズです。小さいので保管しやすく、また複数所有も簡単です。
その上、美術的な価値もあるので、ずっと保有し続けることもできます。イギリスが大英帝国として栄えていた頃の王や女王があしらわれたコインは非常に美しく、見ているだけでうっとりしてしまいます。
【アンティークコインのデメリット】
一方、アンティークコインのデメリットは、偽物を摑まされるリスクがあることです。悪質な業者だと偽物に偽の鑑定書を付けていることもあります。信頼できるコインショップやオークションを見極める必要があるのは、デメリットと言えるでしょう。
クラシックカー
クラシックカーも人気のある現物資産です。1960年代〜1980年代のフェラーリやベンツなど、数十年前のモデルが高値で取引されているのです。
【クラシックカーのメリット】
クラシックカーのメリットは、直近の値上がり率が非常に高いことです。過去10年で、アンティークコインは約250%、切手や美術品は約200%の値上がりとなる中、クラシックカーは300%を超える値上がりとなっています。10年で200%でもかなり凄いのですが、クラシックカーの値上がりは現物資産の中でも群を抜いています。
【クラシックカーのデメリット】
クラシックカーのデメリットは、サイズが大きく保管が大変なことです。機械なのでメンテナンスも必要ですし、維持費にお金がかかってしまいます。値上がり率が高くても、維持コストも高くなるため、ある程度は相殺されてしまうでしょう。
ワイン
ヴィンテージ・ワインも投資価値がある商品です。10年から20年寝かせて飲み頃になるワインも多いので、早く買っておき、飲み頃に売却すれば、差額を儲けられます。
【ワインのメリット】
ワインに投資するメリットは、他の現物資産と比べて希少価値が高まりやすい性質が挙げられます。アンティークコインやクラシックカーと違い、ワインは飲めば無くなってしまうものです。そのため、市場に出回るヴィンテージ・ワインはどんどん減っていき、残っているものの価値が上がりやすいのです。
【ワインのデメリット】
一方で、投資用のワインを自分では楽しめないデメリットがあります。熟成させて美味しくなっていくのに、自分では飲まず、他人に売るのがワイン投資なのです。
切手
昔に使われていた切手や枚数が限られている記念切手も、投資対象となります。1972年に上野動物園にパンダが来たことを記念して発行された切手など、昔の記念切手には高値がつく傾向があります。
【切手のメリット】
切手に投資するメリットとしては、サイズが小さく保管しやすい点が挙げられます。アンティークコインと同様、スペースを取らないので投資の初心者の方も始めやすいです。
【切手のデメリット】
切手投資のデメリットは、値上がりしない商品も多いことです。コレクターの間でブームになった切手は高値で取引されますが、そうでない切手もたくさんあります。切手は基本的には趣味で集めるもので、運良く値上がりしたら売れるかも、と考えておくのが良いと思います。
絵画
絵画などの美術品も投資対象となっています。
【絵画のメリット】
絵画のメリットは自分が気に入った作品を見て楽しめることでしょう。コレクターの中には投資を意識せず、気に入った作品を買い、美術展に出品することを楽しんでいる人も大勢います。
【絵画のデメリット】
デメリットとしては、必ず値上がりするとは限らない点です。既に著名な画家の絵画は必ずといって良いほど値上がりしますが、小さな作品でも数百万円はします。一方、若手アーティストの絵画は10万円程度で買うこともできますが、将来的に評価が高まるかは不明です。絵画も基本的には趣味で集めるスタンスになるでしょう。
不動産
不動産も現物資産に分類されます。
【不動産のメリット】
不動産のメリットは、値上がり益の他に、所有している間は家賃収入を得られる特徴もあります。その点は金融資産に似ています。
一方で、不動産を買うには数千万円から数億円のお金がかかります。多くの方は不動産投資ローンを組んで始めるのですが、金額が大きいので初心者にとってはハードルが高く感じられるでしょう。
金
金も人気のある現物資産です。「有事の金」と言われるように、景気が悪化すると買われて価格が高くなります。その意味では景気に左右されやすく、金融資産としての性格も持ちます。
【金のメリット】
金のメリットは、株式や債券のリスクヘッジになる点です。金融資産の価格が下がると金の価格が上がるからです。既に金融資産を多く持っている人は、金への投資でリスクを分散させることができます。
【金のデメリット】
デメリットとしては、景気が良いときはあまりパフォーマンスが良くない点です。景気が良いときは株価が上がるので株式に投資する人が増え、金が売られるからです。
まとめ
現物資産と金融資産、そして現物資産にはどんな商品があるのか解説してきました。現物資産には景気に左右されにくいメリットがあるので、投資先として検討していただければと思います。
中でも、初心者が始めやすいのはアンティークコインだと思います。価値が高まりやすく、保管もしやすいので、気軽に始めることができるからです。
明日からは少しづつアンティークコイン投資についてお伝えしていきます。今日も読んでいただき、ありがとうございました。
みなさんにアンティークコインで幸あれ！
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