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私たちだからこそできる業界・顧客への価値提供

医療業界の経営課題を解決する、エムスリーキャリアの経営支援事業部。
 
日本の医療機関のニーズを日々キャッチアップしながら急成長を遂げている経営支援事業部において、プロダクトの開発から現在、事業部の責任者を担っている美濃部 希生さんが組織・サービスの展望を語ります。


エムスリーキャリアだからこそ「確実性の高い」経営支援ができる

―美濃部さんは、新卒で医療系のコンサルティング会社に入社をされていますよね。
はい。ただ最初は医療経営に携わりたい、というよりは、「経営コンサルタントをやってみたい」という気持ちが強かったです。元々アルバイトでの経験も含めて、経営という領域にすごく興味があったんです。
その軸で企業を探していき、私の出身地である大阪に本社を構えていた医療・介護・福祉領域のコンサルティング企業に新卒で入社を決めました。
 
当時は、医療だけでなく福祉系や介護系のお客様も含め「組織人事」の領域でコンサルティングを行っていました。
 
―医療業界で仕事をしていく中で、感じた課題などはありましたか?
一般企業と比較すると、やっぱり制度として不完全な部分が多いなという第一印象を持ちました。
例えば、一般企業だと当然のようにある人事評価ですが、医療業界では導入している施設がそこまで多くはなく、制度があってもそれが実際の育成や処遇に反映されていないと思うことが多々ありました。働いている人が意欲的に働き続けようと思える仕組みや、その仕組みを実行するマネジメント機能が不足していることを痛感しましたね。
 
―転職を考えはじめたきっかけは?
社会人3年目の時でしょうか。経営コンサルティングを極めるという観点では未熟な点は多かったですが、一通り複数のプロジェクトも経験したり、病院の人事評価制度や医師の評価制度、給与体系などをつくったりと、ある程度は一人前にできるようになったなというタイミングです。
 
ただ、自分自身の時間の限りでしか、支援できるお客様の総数を増やすことはできないので、業界を変えていこう、良くしていこうと思った時に限界を感じ始めていて。
そうした時に、「事業開発」という仕事があることを知って、これであればもっと業界全体にアプローチしていく仕事ができるのではと興味を持つようになりました。
 
ちょうどその時、エムスリーキャリアの事業開発ポジションの話があったんです。最初は興味本位で話を聞いていたのですが、やはりエムスリーグループとして抱えている顧客基盤の大きさはすごいなと前職でも感じていたのですが、そのリソースを活用して事業開発をしていけるのであれば、業界に対してすごく意味のあるものを創れるのではないかと思うようになりました。
 
―エムスリーキャリアに入社をしてからは、どういった仕事をされていたんですか?
入社をしてからは、新事業をつくるということをミッションにいろいろな業務に挑戦していました。在宅医療のクリニック支援や経営コンサルティングのセミナー講師など、とにかく試行錯誤でやっていた感があります。
 
私が20代後半に入るくらいの時に、代表の沼倉から、採用を軸に医療機関の組織改善を支援するサービスの構想を伝えられたんです。それが「M3 Career Prime」でした。前職の頃から「医療機関に関わる人や組織の課題をワンストップで解決できるサービスをつくりたい」と考えていたこともあり、そこからは M3 Career Primeのサービス担当者として諸々推進をしていく役割をメインにしていました。
 
―「病院の経営支援」に関して、いろんな会社が同様のビジネスをしていると思います。当社ならではの特長はどんなところにあるのでしょうか?
まず1つは「人材」に圧倒的な強みがある点だと思います。
医療機関の経営の難しさというのは、経営計画を描くことではなく、実際にその計画を実行していく人員を確保できるのか、それはいつ頃にできるのかという見通しの立てにくさにあります。
 
その点において、エムスリーキャリアは医師の人材紹介に強みをもっているため、より確実性の高いアプローチができることが特長ではないでしょうか。
 
あともう1つは「エムスリーグループ」であることです。エムスリーグループとして「インターネットを活用し、健康で楽しく長生きする人を1人でも増やし、不必要な医療コストを1円でも減らすこと」を掲げ、医療という領域において本当に幅広く事業を展開しているわけですよね。
 
その観点で言うと、ただ医療機関に「こういう経営計画にしたほうがいいですよ」という話をするだけではなくて、その実行を後押しするようなコミュニケーションツールだったり、診断支援であったり、そうした複合的な提案までをできるのがエムスリーグループなんです。これは他にはないアドバンテージだと思っています。
グループ全体で持っているソリューションを適切にお客様に届けていくことができるのは、私たちのコンサルティングの強い基盤になっているはずです。
 
―医療業界、その中でもエムスリーキャリアで働く面白さはなんでしょうか?
一番に挙げるとしたら「いずれ自分自身や自分の家族がお世話になる」領域の課題解決をできることではないでしょうか。
 
自分自身も年齢を重ねるごとに、親族が病気になったという話も出てきて、そうした時に改めて医療は「人が生活する上で欠かせないサービス」なんだと実感するんです。
医療業界が良くなるということは、自分たちの今・将来の生活が良くなっていくことに直結しているんですよね。それをだんだんと感じられる仕事だと思います。
 
あとは社会人としてスキルを身につける上で、医療という特化した業界だからこそ経験をどんどんと積み重ねられるということもあると思います。例えば、年度ごとに担当する業界が変わっていくとなると毎回その知識をゼロからインプットし直していく作業が必要になりますよね。
 
私の持論ですが、若いうちほど基礎になる部分のスキルを確立することが大事だと思っています。業界を特化すると、地盤の知識はある程度早い段階で積み上げられるので、あとは職種としての基礎スキルをしっかりと固めにいくことができるんですよね。
ただ「営業職」と一口に言っても、求められるレベル感って違うじゃないですか。だんだんとマーケティングの視点が必要だったり、事業開発的な視座が必要になってきたりする。
業界的な専門性を磨いていきながら、さらに職種のスキルを幅広く・深く培っていけるのがエムスリーキャリアで働く面白さだと思います。

採用、組織づくりから経営の支援まで。顧客のニーズに愚直に応え続ける

―前回のインタビューから、サービスの進捗はいかがでしょうか?
前回のインタビューでは、課題として「サービス(≒採用面の主要機能であるオファーメッセージ機能)をお客様に使ってもらうこと」を挙げていました。
実際の成功事例が増える中で正攻法がみえてきていて、当社のコンサルタントがお客様と「定量的なゴール」を設定して、そこにコミットしていくことはできるようになったと思います。
 
例えば、「医師を1人採用するにあたって、5件オファーを送る必要がある」と伝えた時に、「そんなに?」と多く感じるお客様もいれば、「少ない」と感じるお客様もいます。今までお客様自身が経験してきた採用活動によって、感覚にバラツキが出るんですね。
 
その中で、当社のコンサルタントが「採用成功のためには、このくらい活動をしていく必要があります。なぜなら・・・」という根拠をきちんと示せるようになっているのは、以前から変化した点だと思います。それによって、「これくらいやらなきゃ」と的確に課題を認識したお客様には、どんどんオファー送付を進めていただけるようになってきました。
 
―多くのお客様から「使ってよかった」という声もいただき、この3年でかなり利用数も伸びていますよね。これだけ利用していただけるサービスとなった背景は?
現場でお客様自身が欲しいと思っていたニーズを形にしたのが大きいと思います。サービス開発の際、マーケット調査をする中で番多く挙がっていたのが「実際に転職活動をしている医師が、どれくらいいるのかを把握したい」という声でした。そのニーズに対して忠実なサービスを創ったことが大きな理由だと思いますね。
 
また、転職を検討している医師の多くは当社に登録をいただくため、実態の転職市場に近い状態を見える化できるのがエムスリーキャリアだと考えています。お客様が実現してほしいと思っているものを形にするだけでなく、実際にその中身としても業界で最も信用できるものをご提供している、ここが伸びている理由ではないでしょうか。
 
―前回もう1つ、「本格的に組織改善の領域にも取り組みたい」というお話もありました。1年という短い期間でかなりサービスも進捗しているようですが、実際はいかがですか?
 
現在、「Motoo」(※1)という新たなサービスを本格始動させています。
実際にMotooに回答をいただいた医師の転職成功率は高いという状況が分かっていて、先生方がいかに条件だけでなく組織風土や価値観の一致を大事にしているのかを実感できる部分ですね。それによって、これまでだったら生み出せなかったようなマッチングが実現した事例もあります。
 
今後は、このMotooをM3 Career Prime上に公開できるように機能開発を進めていきたいです。医師の希望条件やスキルだけでなく、志向性や価値観といった部分も伝えることで、医師像をより具体化させて「こういうオファーを送ろう」と仮説を立てる。そのことでよりマッチ度の高い採用を支援できるのではないかと思っています。
 
また、医療機関のMotooも取得強化をしていくことで、求人票ではなかなか見えない院長先生やそこで働く先生方の思い、組織全体の風土なども可視化したいと思っています。そうすることで、より医師自身の選択の質を上げることに活用をしていければ良いですね。
 
※1:Motooとは、医療機関で働く医師と転職を考えている医師の定量的な志向性(患者への向き合い方など)を数値化し、条件面以外でのマッチング制度の向上に向けたサービス。2022年にサービス開発をスタートし、現状本格稼働。
 
―病院経営支援や、働き方改革に関するサービスなども順調に進まれていますよね。
そうですね。まず医療機関に対しての経営支援の観点から言うと、収益改善コンサルティングの事業を徐々に拡げていっています。当社は顧問料を固定でいただく形式ではなく、実際にお客様が増収をした場合に成果報酬をいただくという完全成果コミット型の支援をしています。そこが軌道にのっている状況ですね。
 
収益改善をしていく上で、やっぱりその改善実行の要となるような人材を採用することはお客様にとっても重要だと思います。ですので今後は、人材採用によって組織力を高めていく支援と、実際の収益改善の支援を紐付けるようなサービスをつくってお客様の課題解決をしていきたいと考えています。
 
また2024年から、医師の働き方改革がスタートします。法対応という観点でのコンサルティングはもちろんですが、実際に対応していく中で不足する人員をどう補っていくのかというところまで提案をできるのが当社の強みですので、それをきちんと形にしていくことに現在取り組んでいます。

顧客の声を聞くことで、組織のさらなる成長を目指す

―元々数名ではじまった経営支援事業部も、この数年で約100名規模に拡大しましたよね。組織が急成長をする中で、大変だった時ってありますか?
今まさに悩んでいます(笑)。3年前だったら1人があれもこれも全部やって・・という状態だったのですが、組織が急成長をしているので、様々な整備をしていく必要性が高まっています。
ちょうど今、機能分化しながらナレッジや役割を整備している段階なのでそうした意味でやっていくべきことはたくさんあると思っています。
 
組織としていろんな業界のバックグラウンドを持った社員が増えてきて、お互いの持ち味を活かしながら切磋琢磨している状況で。価値観が多様化して、前職の経験を踏まえていろいろなディスカッションができるようになったのは、この3年の大きな変化だなと実感しています。
 
メンバーそれぞれにキャリア形成の理想像があるはずなので、プロジェクト参加や他部署のサービス提案にも積極的にチャレンジをしてもらいたいと思っています。本人のキャリア形成の力がつくことで、それが中長期的に組織全体に還元されることを期待しているので、一人ひとりの背中を押すことはすごく大事にしています。
 
組織全体としては、それぞれのセクションやサービスの専門性を高めていくことが必要だと考えています。ただそのセクションに生涯ずっといるかというとそうではなくて、別の経験もすることで、俯瞰的な視点を持てるようなスペシャリスト・マネジメント人材を育成していきたいですね。
 
―実際、活躍している人の共通項ってあるのでしょうか?
自分自身で学びにいく姿勢がある方ですね。組織は徐々に大きくなっているものの、まだまだプロダクトのオペレーションには未整備な領域があるので、そこを自分自身がちゃんとより良くしていこうと動ける人がいると、整備されていないスキームの部分を補っていけるという側面があって。そのために学びにいける人、何ができるかを主体的に考えられる人は、組織においてもすごく活躍をされている印象があります。
 
―スピード感のある経営支援事業部において「継承していきたいこと」と「さらなる成長に向けて変えていきたいこと」、それぞれを教えていただきたいです。
継承していきたい点は「顧客の声を聞く」ことです。この事業部が持っているプロダクトは、完成されているサービスじゃない、むしろ完成しないサービスであり続けると捉えています。常にお客様のニーズは変わっていきますし高まっていく、そこにきちんとアジャストしていくという観点でも、顧客の声に一人ひとりのコンサルタントが耳を傾けていくことは必要不可欠だと思っています。そういう文化はこれからも継承をしていきたいですね。
 
一方で、これからしっかりと醸成していくべき点もあると思っています。エムスリーキャリアは「医療の人・組織の課題をワンストップで解決していく」という目標を掲げていますが、それを頭では分かっていながら、心がまだついてきていない部分もあると感じています。日々仕事をする中で、目の前のタスクに必死になってしまっている瞬間もあるんじゃないかなと。
 
目指すべき姿をちゃんと日々捉えておける組織づくりをしたいなと思っていて、年に1回バリュー共有会(※2)などを実施する中で、当たり前に自分たちが顧客に提供していく価値は何かを考えることや、それを実行できるようになっていけたらと思っています。
 
※2:バリュー共有会とは、会社において自分が果たす役割は何かを考えるにあたり、自分は何でプロになるのか?どんな専門性を高めるといいのか?を改めて考える機会。
 
―今後入社するメンバーにはどんなことを求めていますか?
お客様のために走っていける人と一緒に仕事をしたいです。具体的に人物像を言うと、当社の人材理念である「情熱」があって「誠実」で「プロフェッショナル」として仕事をしていける人です。それをきちんと体現できるような人と一緒に働いていきたいですね。
 
医療業界、特に病院とでみると一過性のお付き合いってほとんどないんです。これから20年、30年とお付き合いをしていく医療機関がほとんどで、そういったお客様にいかに信頼されるかは中長期的な会社の成長を鑑みた時にも重要だと思っていて。一時的な、いわゆる「自分たちさえ良ければ」という言動や意思決定は避けていきたい。「この判断や言動は相手にとって誠実なのか」は常に大事にしていきたいですし、その価値観をもった人と仕事をしていきたいです。
 

いかがでしたでしょうか?
「経営支援事業部についてもっと知りたい」という方は、
下記も是非ご覧ください!

 
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