瑠璃

アメリカで日本語言語学の修士を取得。現在医療事務として在宅勤務中。漫画と小説とドラマ、…

瑠璃

アメリカで日本語言語学の修士を取得。現在医療事務として在宅勤務中。漫画と小説とドラマ、写真を撮ることが生命線です

最近の記事

卒業した大学院生は名もなきニート

大学院を修了した。 無事に修了したはずだけど、憎き感染症の影響で院生生活のうちの半分以上がオンラインでの授業になり、修論提出も審査も特にメリハリもなくヌルっとクリアした。 卒業式は断念したし、卒業証書もまだ届かない。正直実感がまだ湧かない。 さて次は就職だ、と職探しを始めたが今私は諸事情でオンラインでしか働けない。そうすると採用してくれる枠が非常に狭まりなかなか仕事に出会えず、結果ニートになっている現状。 どんなに学歴があってもひとたび大学を飛び出せば就職経験のないニ

    • おじいちゃんとおやつ

      私の母方の祖父はパティシエだった。 某有名ホテルで日々提供するスイーツやパン、ウェディングケーキを作っていたらしい。祖母いわく氷の彫刻を拵えた時もあったとか。私の想像してたパティシエの仕事の域を越えている。 そんな祖父も私が生まれた頃にはもう定年退職していて、ホテルで働くパティシエから家族専属のパティシエおじいちゃんになっていた。 定年退職したからといって祖父の腕は衰えることはなく、誕生日やクリスマスなどの特別な日のケーキから普段の日常でもクッキーやあんぱん、餃子の皮か

      • ふたりのおうち

        明日で私と彼の2人暮らしが一度、終わる。 優しくて聡明で繊細な彼との2人暮らしは、私達がお互いの実家に帰ることで一度幕を下ろすこととなった。 忙しなく動き回ってなんとか引っ越しの荷物が完成しそうなところで夜を迎えて、夕飯を食べてシャワーを浴びてベッドに寝転んだ。 最後の夜は彼とゆっくりおしゃべりをしたり映画でも観たかったけど、最近ハマっているパソコンゲームに忙しそうで、暇を持て余している。 それでも同じ空間にいれるだけで幸せなんだ。 これから先しばらくは、2人きりの日

        • 青春時代の私が過去になった日の話

          私は1人の男性と約8年お付き合いしていたことがある。 あの頃私達はあまりに幼すぎて一般的には「付き合っている」という感じではなかったかもしれない、もしかしたら彼もそんな長く付き合っていたと思っていなかったかも。 それでも、私にとっては初めてお付き合いした人で、紛れもない初恋だった。 そんな彼のnoteを偶然、見つけてしまった。 ★ 彼との出会いは小学生の頃。家の事情で引っ越した私が転校した先の小学校で席が隣になった時に、物静かで柔らかな話し方の彼をあっという間に好きに

        卒業した大学院生は名もなきニート

          足りない時間

          大学院生になってもうすぐ2年になろうとしている。 環境が変わり学ぶことがたくさん増えるだろうから始めたnoteなのに、毎日毎日論文を読んで授業を受けてディスカッションをして…という日常を繰り返していたらあっという間に時間が過ぎていってしまった。 考えることがたくさんあった、し、実際色々考えた。授業で習ったこと以外にも、人間関係のことや、命のこと、差別のこと、社会のこと…。しっかりと文字にして記録しておきたいのに全然出来なかったという後悔と、記録する時間を惜しんで目の前の人

          足りない時間

          こんな日常のやる気スイッチ

          私は普段からお化粧をしない。冗談のように肌が弱いのだ。 中高生の頃、友達が使っているプチプラコスメを買ってみたら肌が痒くなり、体調が少しでも悪ければ薬用リップクリームで唇が腫れる。極め付けは化粧水で、そろそろ化粧水くらいは使わないとな、と思って敏感肌用の肌質を改善させる化粧水を奮発して買ったはいいが、顔が真っ赤になり逆に肌荒れを爆発させたような肌になったのはふた月程前の話だ。 皮膚科推奨の保湿クリームとビ◯レの日焼け止め、お湯で落とせるマスカラ、アイブロウライナーでなんと

          こんな日常のやる気スイッチ

          生きるということは

          2020年2月22日。猫の日でもあり、我が父の手術が無事に終わって3日目だった。 父は去年の終わり頃に初期の癌が見つかった。その日は彼の母である、私の祖母が亡くなって1週間後のことだった。母から電話で知らせをもらった私はその時、日本文学論の授業での大きいプレゼンを控えており、夢野久作の作品と絶賛格闘中だった。 その状況が違ったら気分も違ったとは思わないが、よりによって狂気に取り憑かれた少女たちの物語にズブズブに浸り切っている時に祖母は旅立つわ、父は病気だわでそれから1ヶ月

          生きるということは

          虹の橋を渡って

          祖母が亡くなった。 今朝、従兄弟がいつものように祖母を起こしに行くとすでに亡くなった後だったようで、苦しんだ様子もなく、眠るように逝ったらしい。御歳91歳、老衰だった。 力強くて気遣い溢れる祖母らしい最期だったんだね、と知らせをくれた母と電話で話した。 ★★★★★★★★ 今朝いつも通り学校に行くために歩いていると、低い位置にくっきりとした虹がかかっていた。朝から虹が見れるなんて気持ちがいいなぁ、あんなに低くかかってると虹の始まりが見えそう…なんて思っていた。 そんな

          虹の橋を渡って

          「楽しい」と「苦しい」の境界線

          先週、一緒に住んでいる彼つながりの友達がこんな離島まではるばる遊びに来てくれた。彼を通じて知り合ったので友達としての期間は浅いけれど、久しぶりに会って一緒に買い物をしたり、我が家のベッドの上でビールを飲みながらおしゃべりしたり、ハッピーな時間を過ごした。ただ彼女の滞在中、私の心と体は何度も悲鳴を上げていた。 先週はなぜかイレギュラーが立て続けに起こる週だった。授業の時間が変更になる、課題のために他の先生方の授業にお邪魔する、いつもの倍の量の論文を読んで準備をしておく、などな

          「楽しい」と「苦しい」の境界線

          学問 > 安息 > 健康

          大学院に入って、早いものでもう8ヶ月が経っていた。 前学期は、なんて苦しくて辛いんだ!課題が多い!と思っていたけど、今から思えばいやいや少ない方じゃないの…丸々1週間辛い期間が1週間おき?まぁそれも辛いけど週7で辛いよりは楽じゃないかい?んん??という気持ち。つらみのアップデートは別に望んでいない。 前回辛かったことはなんだろう?と考えたら、やっぱり自分の課題なのに丸ごと彼に教えを請わないと何も分からなかったことだったと思う。あちらだってとても大変なのに教えてもらうために

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