ゆめのよる«Yume no Yoru»
言葉とイメージ
🎵ゆめのよる/作曲:高橋悠治/作詞:谷川俊太郎/歌:矢野顕子
いろはうた柄の和紙、ユニット折り紙の多面体、半透明の紙に文字をコラージュしたミニランプ。 三つ巴のコラボレーションは、諸行無常の「言葉とイメージ」の饗宴である。
Iroha-uta patterned Japanese paper, Unit Origami polyhedrons, and mini-lamps collaged with letters on translucent paper. The three-way collaboration is a feast of "words and images"--the impermanence of all things.
谷川俊太郎さんの歌詞がおもしろい!
上掲の映像のバックミュージックは、高橋悠治さんの作曲、矢野顕子さんの歌う「ゆめのよる」。
谷川俊太郎さんによる歌詞が愉快なので、以下に引用します。
この歌と詞は、可愛らしくもただ愉快なだけではない、深遠な印象を残します。
和紙とあかりといろはうた
いろはうた模様の和紙を紙店で見つけ、ひと目で気に入り、無地の和紙なども何種類かとり混ぜて購入しました。これらの和紙を使ってユニット折り紙の二十面体をつくることにしました。作品のテーマは「言葉とイメージ」です。表に出る文字の入り方は偶然が大きいのでちょっとしたスリルです。
一方で、厚手のトレーシングペーパーに文字を配してテトラ型のミニランプを作成。「ゆめのよる」には、あたたかな光の小さなランプを。
古い雑誌などからコラージュ用の文字を切り抜く作業。いろんな書体や色を意識してみると、けっこう楽しい。
「いろはうた」は47文字の仮名(かな)を一つずつ重複せずに使った歌で、一説には諸行無常を詠っていると言われています。
仮名文字の配列が美しいこの和紙、鋏を入れるときはちょっとドキドキする‥
二十面体の折り方は布施知子さん考案のユニット折り紙による。15cm×15cmの正方形折り紙6枚で組みます。
I found Japanese paper with Iroha-uta pattern. This is used to make unit origami icosahedrons.
On the other hand, I arranged letters on thick tracing paper to make tetra-shaped mini-lamps.
Washi, light and Iroha-uta all come together.
The "Iroha-uta" is a poem that uses 47 kana syllables, one by one, without duplication, and is said to be a poem about the impermanence of all things.
The arrangement of the kana on this washi paper is so beautiful that I hesitate to use scissors.
イサム・ノグチのAKARI
さて、ここで話は私事に変わります。
数年前のこと、秋を迎えるころ、フランス人デザイナーのジャンさんから手紙と写真が届きました。彼は日本文化に関心を持っているようです。私の返信とあわせてご紹介します。
Jean:
Guess where?
_ Bikkuri. At the Yves Saint Laurent flagship. Money can buy vintage Noguchi's lamps. They are for sale, in the shop. Classy.
(和訳)
どこだと思いますか? びっくり。イヴ・サンローランの旗艦店です。ヴィンテージのノグチのランプはお金で買えます。店内で販売されています。上品です。
Ringo:
Jean, tu as cette belle lumière. Une belle écriture sur washi!
Comme tu le sais peut-être, cela fait partie de l'Iroha Uta.
Iroha-uta was created using all 47 kana characters one at a time without duplication.
Also,
It is said that the song is about the impermanence of all things.
Qui dans ce monde est ordinaire ? Qui dans ce monde peut vivre éternellement ?
Même sans cette connaissance, je trouve ces lumières magnifiques, « kakko-ii ! », à première vue. Merci, Jean, de m'avoir montré cette image.
ジャン、とても美しい光ね。和紙に書かれた文字がきれい!
ご存じかもしれないけれど、これは「いろはうた」の一部です。
いろはうた は47文字の仮名を一つずつ重複せずに使った歌で、一説には諸行無常を詠っていると言われています。
このような知識がなくても、これらのライトはひと目見ただけで素敵!カッコいい!と感じます。ジャン、写真をありがとう。
🔸
写真のランプがすべてイサム・ノグチ氏のAKARIシリーズなのかどうかは確認できませんが、返信に書いた私の感想は嘘ではありません。
「光の家具」照明
最後に、照明に関する本を1冊ご紹介します。
この本は、発刊されてからすでに20年近く経っているので、現在の我々の住環境に参考になるかどうかはわかりませんが、著者の基本コンセプトには大いに同感します。
住まいの居心地の良さを考えるなら、照明器具をおろそかにするべからず! 光の質、量、色、照明器具のかたち、配置、光と影の演出などなど。楽しみはいっぱいあります。
以前、仕事に追われ体調を崩した時期に、この本に出会い、また、欧州旅行で経験した照明器具の灯りの心地よさに魅力を感じ、わが家の照明をオレンジ色の間接照明に変えた経緯があります。
硝子戸や障子から漏れる灯りには、ほっとする安らぎがあると思いますが、いかがでしょうか。
"クラシック音楽と本と🧡さえあれば!" きょうは、「ゆめのよる」と題して灯りについてのお話でした。
最後までお付き合いくださり、ありがとうございました。ごきげんよう!
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