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#20 海外でアスリートをしてる私が自炊1年目で作っているほんっっっっとに誰でも作れる料理とお供に小話。

ハーバードに進学するまで、つまり高校を卒業するまでは、実家で毎日お母さんが作ってくれる美味しいご飯を3食お腹いっぱいに食べていた。中学・高校に毎日持参するお弁当も母が作ってくれたものを持って行った。

大学に入ると4年間の寮生活が始まり、3食の食堂でのご飯も学費に含まれているため、食堂でアメリカンなご飯を食べていた。うちの大学の食堂は、決して美味しいという評判があるわけではなく、友達と外食することもよくあったが、それでも自炊することは一切なかった。夏休みなどの長期休みで日本に帰ると、実家でまた美味しい美味しい日本食をたくさん作ってくれる母がいる。卒業後3ヶ月ほどアメリカの友人の家に暮らしていた時は、ご飯を作ってくれる友人に甘えて毎日出来上がったご飯を美味しくいただいていた。そんな私、佐野月咲25歳は、今年フィンランドでひとり暮らしを始めた。言い換えるとそれは、遂に私も料理というものをしなければいけない生活の始まりということだ。

野菜の切り方も知らない、肉の扱い方も、魚の調理方法も知らぬ。保存方法とは。味噌汁には味噌とは別に必要なものがあるんかい。オーブンって何。

しかも私のメインの活動はアイスホッケー選手。つまり食事はかなり大事。そんな私の自炊、ということは誰でもできる自炊。を紹介しようと思う。一度も料理したことのないそこのあなた、ご両親がなんでも作ってくれてきたあなた、うまい具合に甘えてきて食べる専門を貫いてきたあなた、ひとり暮らししたことないあなた、急に料理しなければいけない案件が発生しても大丈夫。何にも分からなくてもノリで意外と作れちゃいます。ノってこう!!


体感5分で作る味噌汁、そこに豚を加えたら豚汁

私は大の豚汁好きだ。私の母がものすごく美味しい豚汁を作る。高校1年生の野外学習で飯盒炊飯をした時、謎に2つの選択肢が与えられてカレーライスか豚汁を選べたのだけれど、私が真っ先に「豚汁がいい!」と言って、班のみんなもノリノリで賛成してくれたため、私たちの班だけ野外で豚汁を作ったことがある。私はじっくり豚汁を作ることをしたことがないが、いつも、代わりに味噌汁を作って、気が向いたら豚加えをする、味噌汁豚汁を食べている。そんなレシピを、料理初心者の私が知らなかった超絶細かいところまで書いた工程と共に。

味噌汁に豚を加えた豚汁。

必要なもの:鍋、お玉、菜箸
材料:水、出汁、味噌、野菜(キャベツ、にんじん、玉ねぎ、ねぎ、なす、生姜あたり、なんでも食べたいもの&冷蔵庫にあるもの)、キノコ類(なめこ、しめじ、椎茸、舞茸とかなんでもいける!入れなくても全然良い。私はフィンランドでキノコ類手に入らないので入れてない)、豆腐(入れたかったら)、卵(入れたかったら)、豚肉(豚汁にしてみたかったら)
※味噌汁の具は、自由です。入れたいもの、食べなきゃいけないもの、調理しないと無くならないもの、なんでも入れてしまいましょう。

①鍋に水を入れます。水の量はお好みでなんとかなります。多かったら次の日にあっためて食べればいいし、少なかったら1回で食べ切ればいい。3回くらい作ったら、大体自分の作りたい量が分かってくるからご安心を。私は多分毎回750mlくらいかな。計ったことないけど。多めに作って、2・3回に分けて食べてます。

②鍋を火にかけます。その時に一緒に出汁も入れます。出汁というのは、味噌汁の味?風味?をつけるもので、出汁がなければいわゆる味噌汁の味はしません。パックのものでも、粉のものでも。なんでも基本的に、入れたら出汁の味がします。

③水が沸騰するまでの間に、野菜を切ります。きのこも切ります。豆腐も切ります。入れたいものは全部、切ります。

おすすめの切り方は、玉ねぎは先に頭とお尻を切って、半分に割ってから皮を剥き、そのまま縦に切っていく。

人参は、ピーラーで向いてから、好きなように切る。大きすぎると火が通らなくて硬いから、まあ大体、薄めに丸くか半円とかそんな感じで。

キャベツは丸いのから、食べたい分だけ、アンパンマンが齧られる感じでざっくり切り取って、食べやすい大きさに切ります。

ネギは、太いのだったら、食べたい分だけ切って、縦でも横でも食べたい形に切れば大丈夫。小ネギだったら、細かく切っておいて、出来上がった味噌汁にかけるのもよき。

生姜は、皮をピーラーでも包丁でもでむいて、食べやすい大きさに(細かめがおすすめかも)に切っておく。ちなみに生姜を入れるといい感じの香りと味が出て最近気に入っているので、ぜひお試しを。

きのこは、自分が口に入れたい大きさで切れば、なんでもあり!

経験者が語りますが、野菜の切り方は何回か実験して自分にしっくりくるのを見つければ良いので、最初は緊張せずに手を切らないことだけ気をつけて切れば大成功です。
あ、ちなみに野菜は切る前に(もしくは切った後でも)軽く洗っておきましょう。最初の方は洗うのを忘れることがあっても大丈夫。

④野菜をパパッと切ったら、そろそろ水が沸騰した頃ですね。野菜をドーンと入れましょう。水の真ん中に入れようとするとお湯が跳ねて熱いので、鍋の壁に沿わせるようにして野菜をそうっと入れるとあまり跳ねません。気持ち5分くらい?中火でコトコトします。もし豚汁にしたかったら、その間に豚肉を切っておく。

⑤野菜にもだいぶ火が通った頃だな〜〜となるのが、多分5分後くらい。もし豚汁にしたかったら、切った豚肉を入れてましょう。私は基本的に薄い肉をいつも使っているので、しゃぶしゃぶくらいのスピードですぐ火が通ります。全部に火が通ってるかな〜と心配だったら、中火・弱火でしばらく置いておいてもただただ温められて具材が柔らかくなるだけなので問題なしです。あ、卵を入れたい場合は、卵をお椀に割って(1〜2個)とかして、このタイミングで全体にとろ〜っと入れてかき混ぜましょう。これも1、2分でいい感じになります。

⑥よし、もう準備OK全員火が通ってるね、となったら、火を止めて(もしくは弱火にして)最後に味噌を入れます。なんせ水の量が適量なので、味噌の量も適量を測るのに少々慣れがいります。まずはスプーン一杯くらいに味噌を掬って鍋に入れ、とかして、味を見てみましょう。多分だけど、ちょっと薄いかも。そしたら少し足して、、、。こんな感じで、必ず適量に出会えます。これも3回くらい作ったら大体適量がわかるし、毎回少し味が変わるのも面白くて良いかもしれない!

⑦出汁のパックを入れた人は、どこかのタイミングでそれも出しておきましょう。間違えて食べちゃわないようにね。粉の出汁を入れた場合は溶けているから大丈夫。そしたら具沢山味噌汁完成!!!よく出来ました!!!

(所要時間:体感5分、長くても15分)

あ、ちなみに出来上がったものに乾燥わかめを入れたり、とろろを入れたり、アレンジは無限です。味噌汁のポテンシャル半端ない!

☆味噌汁のおすすめポイントは、何を入れてもいいところ。基本的に、これを入れないと栄養のバランスが取れない、でも何も作れない、というときはとりあえず味噌汁に入れたらそれなりに美味しい味がついて、ちゃんと摂取できます。料理に慣れないうちは、毎日、特大味噌汁みたいなものを作って、1日かけて食べるのもあり。


栄養が必要な時は鍋に湯を沸かして全部入れたら鍋ができる

ハーバードの学部には1学年で大体2〜4人くらい日本人がいたのだけれど、私が入った最初の1、2年の間はよく、日本人で集まって、先輩のキッチンがある部屋で鍋パーティーをした。それが、強烈に楽しくて、どの食事よりも美味しくて、日本語が通じる、幸せな時間だった。


大学の時作った鍋。今は一人だからこんなにたくさん作らないけど、この絵を見るだけで嬉しくなってしまう。

必要なもの:鍋、お玉、菜箸
材料:野菜類、肉類、卵、豆腐、きのこ、これもなんでも食べたいものを!!!鍋の素 or 自家製寄せ鍋のつゆ(みりん、醤油、顆粒だし、あれば酒)

味噌汁をマスターしたあなた。もうその後は楽勝パーティーが待っています。味噌汁の味噌と汁の部分を変えたら、無限にいろんな鍋が楽しめるのですおめでとう!!!!!

①鍋に水を入れます。自分でつゆを作る場合は、醤油とみりん(とあれば酒)を同じくらい(大体大さじ3くらい)、顆粒だしを小さいスプーン2杯くらい、もしくは分からなければスティック1本とか、味がするんじゃない?と思うくらい入れて沸騰させましょう。鍋の素の場合は、その鍋の袋に書いてある指示に従って(普通ですみません)沸騰させましょう。

②野菜カットタイム!味噌汁の時のように、沸騰させてる間に、野菜やキノコや必要なものを洗い、どんどんカットしていきましょう。ついでにお肉も!

③具材投入タイム!鶏肉を入れる場合は一番に入れましょう(おそらく)!その後は、固そうな野菜から順番に入れていきます。例えば、人参や白菜の芯の部分は早めに、葉っぱ系の緑の部分やネギは後から、など。最終的に全部に火が通ってれば食べられないことはないから大丈夫!!!ちゃんとぐつぐつしとけば何とかなります。これ固かったな〜とかがあれば、次作るときに早めに入れておきましょう。あ、豚肉もあったら、野菜入れ始めるタイミングくらいで入れるといいかも!

④具材を入れてぐつぐつして、中火か弱火でくたくたにさせたら安心安全美味しい鍋の完成!よく出来ました!!!

☆鍋のいいところは、鍋一つでできること。そして水にどんどん投入していけばいいだけのこと。鍋の素があれば、調味料を入れる必要すらない。簡単で、栄養が一気に摂れて、しかも美味しい。料理始めたばかりの時は、毎日鍋でした。味も変わるから飽きないというのもよし!!


料理というよりもはや作業。なのにめちゃうま豚しゃぶサラダ

中学生の頃、運動会か何かの代休で学校が休みの平日昼、母に銀座のランチに連れて行ってもらったことがある。おそらく黒豚専門店で、ランチに、蒸した野菜と豚肉、豚汁、綺麗なご飯のセットがくる。お腹いっぱいになるランチでしかも絶品。それから数年、いや、10年経った。私はちょっとだけ大人になって銀座は好きな街の一つになった。銀座で友人と食事をすることも増えた。食事の後はいつも、銀座通りの散歩に付き合ってもらい、店から香水の香りが溢れ出るあの通りを1往復して膨らんだお腹を凹ませる。


とある日の超簡単豚しゃぶサラダ。白米と、お皿がなくなったからマグカップに入れた味噌汁を添えて。

必要なもの:鍋、ザル、菜箸
材料:豚肉(薄切り)、サラダに入れたいもの(サラダリーフ、トマト、キャベツ、もやし、にんじんさん、何でもいけます)、かけたいドレッシング(ごまドレやポン酢など)

①鍋に水を入れ、沸騰させます。

②沸騰させてる間はそう、野菜準備タイム!!!必要な野菜を洗ったり、切ったりして、ザルで水を切り、用意しておきましょう。サラダリーフは手で千切れるし、キャベツは切ってレンジでチンして少ししなっとさせても美味しいかもしれない、、。食べたいサラダを作っておいたらOK!

③沸騰した湯に、豚肉を投入!色が変わったら取り出してザルに入れましょう。そうすると水が切れる!

④皿に用意した野菜を乗せて、その上に豚肉を乗せたら完成!!!お好みで、ごまドレやポン酢をかけて食べてみて。上から刻みのり等のアレンジトッピングをかけても良き。サラダリーフに巻いてコチュジャンをつけて、サムギョプサル風にして食べるのもよき!鍋で一瞬茹でるだけでこんなに簡単に完成。よく出来ました!!!

☆豚しゃぶのいいところは、まず、めちゃめちゃあっという間にできる。肉が薄いから切る必要もないし、フライパンに油を敷く必要もない。そして野菜と一緒に摂取できるから、タンパク質と野菜がバランスよく一緒に食べられる。これに味噌汁とご飯、卵でも加えたら立派な定食になってしまうという、あら不思議。


あとがき

誰かといると全く作ろうと思わないご飯も(食べる専門で甘えています)、一人で作るしかない状況になると少しずつ凝り出すもので、、、こんな私が毎日ご飯を作っては少しずつレベルアップして、という日々を過ごしております。多分みんな、こんな基本的な情報いらないんだよなあ、味噌汁に出汁がいることくらい知ってるんだよなあと思いつつも自分が楽しくなってしまい、思いつきで書き始めたら止まらなくなってしまい、こんなに自己満足なレシピ記事ができてしまいました。これからも新しいものを作っては、しばらく日本の実家に帰ると忘れ、を繰り返していくんだろうな、と思いつつ、作らなきゃいけない時は作るのも食べるのも楽しんで身にしていこうと思っています!最後までお付き合いいただきありがとうございました!!今日もハッピーな日でありますように♡

料理と食事のお供によければこちらのエッセイもどうぞ♡

月咲


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