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新しい私へのリセット習慣: 空間編

始めに

旧正月に台北で引っ越しをしました。前のアパートには2年間住みましたが、契約更新のタイミングで3人の友人と一緒に一軒家を借りることにしました。
2階建の家で、広い4LDK, 浴槽付きのバスルームが2室、家具が全て備え付きで、さらに庭と屋上もついてきました。家のデザインは古いですが、築年数を全く感じさせない行き届いた清潔さと丈夫さ、そして家中に自然光が入る明るさが気に入りました。周りの環境は台北には珍しく静かで、高台に位置しており、隣が象山、徒歩5分圏内にスーパー・夜市・市場・バス停・病院・郵便局・コンビニ・公園があって便利です。これで家賃が1人9千元(3.5万円)だったので、内覧当日に契約し、引っ越し時期を2ヶ月早めることにしました。

この引っ越しは、以前書いた「30歳までに実現したい30の目標」の1つでもありました。

引っ越しとちょうど同じタイミングで、ユーチューバーのRachel Nguyenのビデオ、"the new year, new me reset"を観て、私も彼女のように空間をリセットし自分の生活の主導権と活力を取り戻したいと思いました。今回は自分と空間の関係を考え直した引っ越しについて書きます。

空間をリセットしたいと思う時、引っ越しはやはり最適な機会だと思います。上の動画でRachelは空間のリセットのやり方を3つのステップに分けていて、参考になりました。この記事は3ステップをそのまま目次に設定し、それぞれ詳しく書いていきたいと思います。
ステップ1. 一掃: 価値を持たなくなった物を処分する。
ステップ2. 整理整頓: 空間を整理し物の配置を決める。
ステップ3. 指針: 空間内に新しく良いエネルギーを保つ。

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ステップ1. 一掃

引っ越しの準備として私物の処分から始めました。2年間で増えた服と本が中心です。できるだけ身軽に移動したいと思ったので、消耗品はできるだけ使い切るようにしました。2年使って古くなったり劣化したものは、この機会に捨てました。まだ使えそうなものはできるだけ売ったりあげています。私は物に執着しない性格、かつ執着するような物は意識して持たないので、迷わず処分に踏み切れたと思います。以下は処分方法と処分した物のリストです。
使い切った
ヘアスプレー、シャンプー、リンス、ボディクリーム、化粧水、エッセンス、化粧下地、食材、洗濯洗剤、ボディーソープ、芳香剤、化粧落とし、洗顔石鹸、ヘアオイル、コンタクト洗浄液
あげた
本10冊、紅茶のティーバック3箱、CD4枚、葉書、ベッドサイドテーブル2つ、ハンガー、絨毯、文房具、ジャケット、ボディクリーム
リサイクルした
大量の袋、雑誌2冊、スケジュール帳、カレンダー、服5着、タオル5枚、枕カバー2枚、ベッドシーツ、バスタオル2枚
捨てた
掃除用具、台所用品、化粧品8点、傘2本、マニキュア5本、バスマット3枚、鞄、植物、ゴミ箱、飾り、スリッパ、クッション、布団、マットレス
売った
本10冊、香水、服20着、ドライヤー2つ、花瓶、造花、ヘアアイロン、たこ焼き機
※中古の物を売るのに利用したお店・掲示板・イベント
- Mollie Used Books

- 再生工場

- 台北掲示板

- 年末封棟市集派對

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ステップ2. 整理整頓

ついに引っ越しです。ステップ1で処分しなかった物を移動させました。前のアパートから新しい家まで直線距離は5kmです、台北は面積が小さい…。小さな荷物はスーツケース2個に詰めてバスで運び、大きな物はlala moveというサービスで運んでもらいました。
スーツケースに詰めた
服・靴・鞄、化粧品・お風呂の物、文具、本
業者に運んでもらった
机、椅子、寝具、デスクトップ、台所用品、干し竿、ベッドサイドテーブル

その後、自分の部屋の整理整頓と物の配置を決めました。運良く部屋も収納も広いので物を全て入れてもガラガラです。下記は私物の整理のためのリストです。
備え付けの家具
ベッド、収納棚・全身鏡、ソファー、ダイニングテーブル・椅子、キッチンテーブル・椅子、テレビ台、冷蔵庫、洗濯機、エアコン
引っ越しに際してもらった
台所用品、調味料、掃除用具、服13着、マニキュア10個、シャンプー、リンス、ボディーソープ3本、ハンガー、スーツケース2個、大量の蝋燭、ハンドソープ2本、写真、化粧落とし、ランタン、加湿器、椅子、パソコンテーブル、除光液4本、ヨガマット、ティッシュ、大量の袋、日焼け止め、保湿クリーム、ボディクリーム、綿棒、コットン、ナプキン、スニーカー、サンダル、コンタクト洗浄液、洗顔石鹸、デオドラント、夜用クリーム、歯磨き粉、小物入れ2つ、物干し竿、アイシャドウパレット、大量の紅茶と珈琲、タオル2枚、化粧落とし
※3年台北に住んだ友達が本帰国するタイミングと今回の引っ越しが重なったので、色々な日用品を置いていってくれました。
道で拾った
本棚

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新しく購入した
ベッドシーツ、カーテン、絨毯、蝋燭、蝋燭スタンドと砂、布団カバー・枕カバー2枚、座布団、本立て、ゴミ箱、小物入れ、照明3つ※、膝掛け2枚※、枕2つ、サイドテーブル、延長コード、ルンバ※、ボディメイクシート※、蚊帳、額縁3つ、空気洗浄機※
※引っ越しで買って良かった物
- ALÄNG | ikea

壁に反射して部屋全体に広がる光が綺麗で気に入っています。デザインもシンプル。
- WAFFLE KNIT-EFFECT BLANKET | zara home

公式HPで見つけられなかったのですが、これの青を膝掛けに買いました。ふわふわで名前通りワッフルみたいな表面も可愛い。冬は家でずっとこれを被って過ごしています。

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- Roomba e Series | iRobot

前の家ではお手伝いさんにお掃除をお願いしていたのですが、引っ越してから代わりにルンバを買って革命的でした…。ルンバ1個で広い家を掃除していて偉い、同居人はルンバにskimmy(skim: すくう)という名前をつけていつも話しかけています。
- ボディメイクシートスタイル | MTG

私は座っている時間が長くて姿勢が悪いのですが、このシートを使うと姿勢良く保て体が疲れやすくなった気がします。椅子だけでなくベッドや床に座る時にも使えます。

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- 淨呼吸淨巧型空氣清淨機FA-X50T | 3M

虫の侵入を恐れて窓を閉めがちなので空気洗浄機は必須です。
参考記事: 平野太一さん「引っ越したとき買ってよかった日用品まとめ」

ステップ3. 指針

引っ越し後も空間内に新しく良いエネルギーを保ち続けるためにはどうすれば良いのか考えたり自分のルールを決めるのが、この最後のステップ「指針」です。
私はインテリアに本当に無頓着なので、子供の時から私の部屋は無骨な家具の他は常に空っぽで無機質です。物欲や執着心が低いので、本以外は最低限の物しか持っていません。自分の部屋としての愛着や所属の感覚がなく、借り暮らしの感覚が抜けません。でも今回の引っ越しを機に、ただ一時的に時間を過ごすのではなく、より良い暮らしができるような部屋作りをしてみたいと思いました。

インターネット上では、インスタグラムに映える理想のインテリアの画像が氾濫していますが、私にとってはどれも自分の現実ではないので敢えて見ないようにしています。私の部屋は、窓からビル街と朝日が望めるようなニューヨークの高層マンションではないし、壁と床が全て白塗りの木製で巨大な窓が並ぶポートランドのスタジオでもないし、マットレスを床に直に置いてドライフラワーを飾るベージュ1色のソウルの部屋も私の部屋という感じが全くしません。
私の現実は、まずインテリアに多額な金と時間と関心を割けるような金持ちではないこと。台北在住であること。私の部屋はある程度広いけれど、床は白いタイル張りで、家具は古い焦げ茶の備え付きのもの。引き続き必要な物だけを持ち、余計な装飾をしたくないこと。限られた予算で、自分が本当に居心地が良いと思える安心できる空間を作りたいと思いました。

インテリア超初心者の私に、週2でikeaに通っている友達が部屋の飾り付けのコツを段を立てて教えてくれました。まずは1. 明かり。自然光が入る窓の位置によって、家具を配置したりスペース作りの優先度をつけると良いそうです。私の場合は窓の前にベッドと作業机を配置することにしました。

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備え付けの天井の照明は使わないで、フロアランプとデスクランプ、飾りの照明を買いました。3つの照明を掛け合わせると室内に陰影が生まれます。照明の光がそれぞれ白い壁に反射して部屋に奥行きが出る気がします。

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参考記事: girliennesさん「一人暮らしのインテリア。家具よりも照明と壁で満足度が上がる」

そして、2. 飾り。自分と繋がりを感じる・作れるものから飾りを考え始めると良いそうです。例えば、切り花や観葉植物。生き物や変化があるものが部屋にあると、日々新鮮な感覚をもたらしてくれます。触ったり実際に使えるものもお勧めだそうです。蝋燭やお香、ルームスプレーが始めやすく、明かりや香りが部屋の空気や雰囲気を変えます。クッションのように感触を楽しめるものも良いそうです。私も切り花、たくさんの蝋燭と加湿器、ルームスプレー、クッションから始めました。

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参考記事: JUNERAYさん「こんなときこそ家に花を飾ろう。本当はかんたんな草花の買い方&基本のお手入れ」

逆にインテリア上級者向けで難しいのは、意外と絵や置物だそうです。置きっぱなし・飾りっぱなしになるものは、日々の生活との繋がりが薄く、放置してしまって埃が積もりがちです。
院の実習で以前展示した姚瑞中というアーティストの写真を3枚もらったので、額に入れて壁に掛けてみました。姚瑞中は「失われた社会の記録」とプロジェクト名を題して、台湾にある膨大な数の廃墟を過去8年間研究、記録し、写真集を6冊出版しています。彼の写真の展示を企画した際は、合わせてバスツアーも開催して作家や観客と一緒に実際に写真の廃墟を訪れたので、私にとっては思入れのある作品です。朝起きて一番に目に入るのが廃墟という根暗さが燈里っぽいと同居人から言われました。暗い作品大好き…。

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最後に、3. 動線。毎日部屋の中を行き来するので、動き回りやすいように、また生活の邪魔にならないように家具や物を配置すること。私は掃除が嫌いでほとんどルンバ任せ、たまにクイックルワイパーする程度なので、できるだけ床に物を置かないようにしました。埃が溜まりそうな小物も置きません。

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同居人達の寝室も各々の好みや生活スタイルがよく出ていて、遊びに行く度にニコニコしてしまいます。

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リビングやダイニング、台所などの共有スペースは、インテリアに明るく潔癖症な同居人が素敵な感じにしてくれました…。

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その他引っ越しメモ

引越しにかかった費用
仲介費: 4750元
保証費: 560元
新しい購入品: 7700元
移動費用: 412元
合計: 13422元(45000円)
※友達3人との暮らしは全て割り勘なので、複雑にならないように皆でSplitwiseというアプリを使って家に関する支出の管理と共有をしています。

※私は台湾元で収入を得て台湾元で支払いをしていますが、他の通貨に計算する必要がある場合はXE Currency Converter & Money Transfersというアプリを使っています。あらゆる通貨を同時に並べて見られたり、電卓機能が付いていて、インターネットがなくても使えるので便利です。

引っ越しによる変化
1. 職場まで3分おきに来るバス1本、30分で往復できるようになりました。前のアパートからは15分に1本しかないバスの後地下鉄に乗り継がないといけなかったので、引っ越して交通の便が随分良くなりました。交通費も安くなって嬉しいです。職場にはほぼ毎日通っているので日常に影響は大きいと感じます。
2. バスタブ、屋上、巨木2本と大量の植物付きの庭。蛇の抜け殻を見つけたと思ったら先日ついに蛇が出ました。

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3. 自分の部屋の広さが2倍になりました。空いている空間をどう使うか考えられて楽しかった。
4. 新しい同居人達。

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5. 同居人が植物・魚オタク。前のアパートからジャングルの一部を持ち込んで家のあちこちに奇妙な亜熱帯植物を配置していたり、不気味な魚とカエルとインコを飼育しています。

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気付いたら蝿を喰らう食虫植物がお風呂に掛けてあった…湿気を好む植物らしい…。

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2匹のAfrican clawed frogは見る度この交尾の姿勢で全く動かない…。
6. 寝られるようになりました。夜フロアランプと蝋燭の灯で過ごしたり、お香を焚いたり、3分でも湯船に浸かってぼーっとする、自分の体を触る、カフェインなしのハーブティーや白湯をゆっくり飲む習慣が身につきました。同居人達がフルタイムで日中働いているので、彼らの規則正しい生活習慣にも影響を受けました。

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7. 部屋の陽当たりの良さ。

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8. リビングの空間の使い方。同居人が仕事の関係でcriterion collectionのDVDを全て持っているので壁に投影して映画を観たり、DJできるようになっています。

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9. リビング、台所、同居人の部屋それぞれで異なる、でも不思議とマッチする気持ち良い音楽が常に流れています。同居人達とは元々2年前から台北のアングラクラブに通い詰める中で仲良くなったので、音楽の好みが近いのかもしれません。
10. 週末の夜、同居人達とふらりと夜ご飯を食べに出かけたり、コンビニでビールを買って隣の公園で飲んだり、一緒にスーパーに買い物に行くようになりました。

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参考記事: haikeiさん「引っ越しによる、3つの変化」

追記

引越しに関するツイッターのスレッド; 新居での生活について今後も引き続き更新します。

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