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祈るを見つける

愛とかではなく、心から純粋に。

幸せだけを感じて
生きていって欲しい子がいる。
私の幸せよりも、
あの子が幸せであることがもっと大切で。

とにかく幸せになって欲しくて。
涙が出るほど、必死になって祈りを捧げる。

未来が喜びと、幸せで満ち溢れるように。
久遠に。

生命が、朗らかな日の光に
希望を感じるように。

優しく吹く風の中に
小さくて力強い、花の香りを見つけるように。

この世界の全ての
真・善・美が、味方して離れないように。

苦しみ、辛さとは常に無縁で。 

誰にも惑わされず、誑かされずに、
下心ある人間に騙されないように。

あの子を心底幸せに出来る人だけが、
周りに集まるように。

こんなふうに
人の為に祈り倒すことが出来る子が
目の前にいてくれることが
またさらに
嬉しくて、有り難くて、勿体無くて。

どこかに忘れていた感情を
心の奥深くから
引き出してくれた事が奇跡で。

またさらに、愛おしさが溢れ出る。

そしてもし、
もう二度と会えなくなる日が訪れても
なんの心配もないように
なおさら、一生分の祈りを捧げよう。


こんなふうに
願い、祈りを捧げられる人は
他に何人いるだろうか。

私をそんなふうに
想ってくれている人は
一体、何人いるのだろうか。

きっと私は今日まで、
嫌いという感情を一生分、
いや、未来の分迄も、積み重ねて生きてきた。

生きていれば
辛いことはもちろんあるし、

なぜこんな目に遭わなくては
ならないのかとか。

理想と現実がかけ離れて、
思い通りにならないこと。

心が、精神が
張り裂けてしまいそうな、苦しい現実。

あまりにも理不尽で、
涙さえ出てこなかった、出来事。

こんなにも非情な人間がいるのかと、
恐怖で固まった、瞬間。

相手にも理由はきっとあるはずだけれども。

 
でも、幸せになる為には
あまりにも不必要な感情を、
思い出したらキリがない程に、
私は、心に塗り重ねてきた。

もし、世界中の人が
こんな感情を抱きながら生き続けたら、
美しい世界は完成するのだろうか。

どこで狂ったのか。何が間違っていたのか。

世界が穢れてしまうことに
私の感情は
一役買ってしまっていたのだろうか。

でも、だからこそ。
残りの人生は、美しい祈りを重ねたくて。


今日も苦しいことはあったけれど、
怒りとか、恨みとか、憎しみとか
そんなことは、もうどうでも良くて。

現実の大雨に打たれている人に、
心配ないよと、
そっと強く寄り添って
大きな傘をさせる人になりたくて。

そして、そう想えるようになったのは
やはりあの子のおかげで。

だから、今日も、明日も、明後日も。
あの子が優しい空気に包まれて
生きていきますように。

心からの祈りを捧げよう。


サポートは、感性の探求に使わせて頂きます。 *世の中に美しいものが一つでも増えたら 人々の心が、生活が豊かになる。 そう信じて、これからも作品をお披露目致します。