#194 うつ病発症4日目・発症後339日目 ~少し休んだら良くなった(と思っていた)~

今日出勤して,同僚の弁護士から相談内容を聞いて,久しぶりに実際の事件について少し考えました。遺産分割事件なんですが,概要を説明すると,ある男性が,昭和40年頃,養子にしようと,ある女の子を施設で引き取ったのですが,なぜかその女の子が実子として届けられ,血の繋がりはないけれども,戸籍上実子となっていて,その実子を遺産分割の当事者に含めるかどうか,みたいな話です(だいぶ端折っています)。

ちなみに,血の繋がりがないけれども,戸籍上実子になることは,しばしばあります。母親と子どもの血が繋がっていないというのは,ほとんどありませんが(母親が自分で生んでますからね),その母親が生んだ子の父親が,母親の夫ではないことはあり得ます(最近の例だと,アンタッチャブル柴田の妻からファンキー加藤の子どもが生まれてきたみたいなことです)。この場合でも,法律上,柴田の妻から生まれてきた子供は,アンタッチャブル柴田の子どもと一旦は推定され,何もしなければ,血の繋がりはないのに,アンタッチャブル柴田の実子として,戸籍に登録されることになります。

ただ,戸籍上「実子」とはいえ,血の繋がりはありませんから,その戸籍を訂正する必要があります。具体的にどうやるかというと,「嫡出否認(ちゃくしゅつひにん)の訴え」という,あまり知られていない手続きをやる必要があります。「嫡出否認の訴え」をやって,その訴えが認められると何が起きるかというと,↑の例で,生まれてきた子どもの戸籍の「父」の欄には,アンタッチャブル柴田の名前(「柴田英嗣」)が書かれているんですが,その父の欄が空欄になります。つまり,アンタッチャブル柴田との父の繋がりがないことが裁判で確認され,その裁判の結果を市役所に届け出ると,父親の名前が抹消され,空欄になるのです。「じゃあ,実際に父は誰なのさ」というところまでは確定しないんです。それは,また次の手続きで「認知」というやつになります。

「認知」という言葉は,聞いたことある人が多いと思います。よくあるのは,未婚で子どもを出産した母親が,その子どもの父親に対して認知を求めるというやつですね。「認知」というのは,ざっくり言えば「法律上の父親になってもらう」という意味です。未婚で出産した場合,既婚の出産とは違って,「夫を父親と推定する」という民法の条文が適用されません(夫がいないので当たり前ですが)。だから,母親の子どもとして出生届を出したはいいものの,その子どもの父親の欄は空欄のままです。その父親の欄を埋めるための手続きが「認知」なんです。

未婚で出産した場合も,(アンタッチャブル柴田のような)嫡出否認の訴えをした場合も,子どもの父親欄が空欄になっているのは,同じなんですね。だから,いずれも「認知」という手続きになります。「認知」は,父親が自発的に認知届を出してくれれば,それで完了なんですが,「俺の子じゃねぇ」とか言って,認知を拒否する男もいます。そういう場合は,認知の訴えを提起することになります。「認知の訴え」が提起されると,法廷で,子どもと父親に血の繋がりがあるかどうかが確かめられます。まあ,最近はDNA鑑定ですぐにわかります。DNA鑑定で血の繋がりが確認されたら,認知の訴えが認められ,その判決書を市役所に持っていけば,父親の欄が埋まります。血の繋がりがないことが明らかになったら,また別の男性を思い出して,その人に認知の訴えを提起することになりますね。

「嫡出否認の訴え」も,DNA鑑定をやります。「嫡出否認の訴え」は,父親が「こいつは俺の子じゃねぇ」と言って提起するものですが,これも,DNA鑑定をやればすぐに確認できます。その結果,血の繋がりがないことが確認されたら,嫡出否認の訴えが認められ,その判決書を市役所に持っていけば,父親の欄が空欄になります。血の繋がりがあることが確認できたら,嫡出否認の訴えは認められず,父親の欄はそのままです。

と,長々法律のことを書いていたら全然時間がなくなってしまったのですが,今日もうつ病の経過を書いていこうと思います。(第1回目はこちら。第2回目も大事なのでこちらからどうぞ)

【過去のこと・思い出したこと(発症4日目)】

7月13日㈯:さて,7月10日から仕事を休み,ゆっくり休養できていたので,当時の僕の意識としては,かなり改善したように感じていました。そして,この日から,一泊だけ彼女が来てくれたので(僕のうつ病とは別件で近くに来る用事があったので),それも少しリフレッシュになり,「もうだいぶ良いなぁ」と思っていたような気がします。

それと,ちょっとあれな話をしますが,強い不眠症状が現れる前日(7月9日),勃起の調子が悪かったことをよく覚えています。それまで,日々のルーティンをこなす際に,勃起不全に陥ったことなんてまるでなかったのに,7月9日の夜だけ,調子がどうも悪かったのです(最終的に射精してますが)。

うつ病の症状の1つとして性欲減退があるのですが,僕の場合,その症状が出ていたんですね。とはいえ,この日に性欲減退の症状は回復していました。そのこともあって,僕は,体調の回復を感じていたのです。

この日は,豊田市駅近くの献血ルームで彼女と待ち合わせを予定していました。3時49分に自宅を出発し夕飯を食べて午後7時57分に帰宅していますが,その間,不調を感じることもありませんでした。「ああ,こうやって少し休めば良くなるんだな」という気持ちで,非常に安心していました。

→今日はここまで

【今日経験したこと・経験して考えたこと(発症339日目)】

・今日できた仕事・勉強

今日も出勤しました。久しぶりの2日連続出勤です。午前9時から午後3時30分まで事務所に滞在しました。今日も橘玲氏の著作を読んでいました。今日は『言ってはいけない中国の真実』(2018年)です(リンクはこちら)。印象に残ったのは,中国人の人間関係の根底にある「関係(グワンシ)」というものです。中国人は,「グワンシ」を築いている「自己人(グーシーレン)」と「グワンシ」のない「外人(ワイレン)」を明確に区別し,「グワンシ」を何よりも尊重するらしいのです。「グワンシ」のある人間関係を最も尊重するのは,それが,いわば生活のセーフティーネットになっているからです。その関係が崩れてしまえば,生活の糧を失ってしまう(仕事のコネもなくなってしまう)。逆に,グワンシを築いていないワイレンは,いつ自分を騙してもおかしくないと考えていなきゃいけない。

こういうのは,非常に前近代的とは思いますが,とはいえ,共同体にしがみついて生きていかなきゃいけないのは,日本も同じな気もします(そういう意味で日本人も前近代的です)。会社という共同体に,日本人もしがみついて,生活の糧を得ているわけですから。しかし,「グワンシ」を維持するために,中国人は異常に気をつかうらしく,その結果,エリートたちもこの人間関係の維持に疲弊しているそうで(まあ,共産党を見ていたら,人間関係で疲弊しそうなのはよくわかります),理系の研究者も,人間関係を維持することに神経を使う結果,研究に没頭することが不可能らしく,実際,中国で理系のノーベル賞は出ていないとのことです。

・仕事・勉強以外に今日やったこと

今日は,さっき整体に行ってきて,すぐこのブログを書いているので,何もしていません!

【今日のうつ病】

昨晩は11時頃に布団に入りました。寝付きは良かったです。朝7時5分頃に目が覚めました。調子は悪くはないようです。とはいえ,久しぶりの連続出勤だったので,職場で若干疲労を感じました。しかし,結果的に3時半まで滞在できたので,調子はそこまで悪くはなく,ぼちぼちといった感じです。

今日もブログ書けてよかった!

それではまた明日!

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