見出し画像

吉川ひなのさんの「Dearママ」を読んで

私は、30代半ばなので、
学生時代、よくテレビで吉川ひなのさんを
観ていた。
最近は、あまりテレビを観なくなってしまったので、分からないけれど、もしかしたら今も出ているのかもしれない。

テレビで観る可愛くて明るいひなのさんに、
あんな過去があったなんて知らなかったな
と思った。

そして、この本を読んで自分のことについても
考えさせられた。

私より大変な思いをしている人は沢山いると思うし、大変な環境にいる人も、
かつていた人も沢山いると思う。

でも、
私は、私の人生しか生きてないから、
私の視点から見た私の人生について
しか分からない。

だから、このnoteも私が体験し、
感じたことしか書けない。

なので、ここからは私が「Dearママ」を読んで
私の人生を振り返ったこと書きたいと思います。
自分の整理のためにも。

私と妹は、ものすごく母から愛情をもらったし、
母も子供第一主義って感じだったと思う。

本当に感謝しているし、感謝してもしきれないくらいで、すごく大好きな母だ。

でも、別の記事でも書いたのだけれど、
私の父は病気持ちで、性格も破天荒で、
父の病気について知らずに結婚した母は、
(正確には、結婚後発症した)
本当に苦労して、大変な中、
私達姉妹を育ててくれた。

夜中に父の病気で起こされて、
睡眠時間2、3時間で、家の家事もして、
看護師の仕事をしていたし、
学生時代は、毎日私達姉妹のお弁当まで
作ってくれていた。

父の病気のために、
ご飯は必ずおかずと米とバランスよく作らなくてはならなかったため、1品もので済ますとかも出来なかった。

もちろん、私や妹も家事を手伝っていたけれど、
母が一番大変だった。

だから、母はよくイライラしていた。
疲れて機嫌が悪いことが多かったし、
具合が悪くなることも多かった。

そうなる度に、
小さな頃から、私は母のことが心配で心配で、
学校へ行っても、上の空になるくらいだった。

そして、母は結婚を期に、
遠くの県から引っ越してこちらへやって来たため、
悩みや愚痴を吐き出せる相手が近くにおらず、
長女である私に定期的に愚痴をこぼした。

こぼしたと書いたけれど、
こぼすなんて可愛いものではなくて、
父に対する恨みを泣きながら訴えかけらることが
大半で、いつも自分が責められているような気持ちになった。

父の血が半分入っていることが申し訳ない気持ちになって、いつもは、私達を宝物だと言って抱き締めてくれる母から、何かの拍子に「あんたもお父さんと一緒だよ」などと言われると、とてつもなく傷ついた。

そうして、幼少期から、母の顔色を伺ったり、
機嫌を伺ったりするくせが、
きっと気がつかないうちに無意識に体に染み付いてしまったのだろう。

大人になって、母も退職し大分穏やかになり、
元気になった母と過ごすうち、
当時の傷なんて癒えただろうと思っていた。

でも、この「Dearママ」を読んでいて、
その頃の小さな自分が、悲しんでいるのを
思い出した。

未だに、他人の顔を伺ってしまうくせや、
何でも自分のせいだと思ってしまう思考は、
体が覚えていたのだと思った。

母親の愚痴を聴くなんて、よくある話だと思う。
取り立てて私が可哀想だなんて思わない。

でも、体に残っているんだと思った。

ひなのさんは、本の中で、カウンセラーやセラピストから学んだことを書いてくれているのだけれど、
そこに、

ステップ1、思い出すこと。ステップ2、思い出した過去の経験と向き合うこと。ステップ3、向き合った経験を受け入れたり自分を癒したりして手放すこと。ステップ4、手放したあとはいつもの癖で同じような反応を繰り返してしまわないように注意しながら、新しい本当の自分の反応を見つけること。

「Dearママ」より

とあって、一度認めて理解するって大事なんだって思った。

私は1ミリも母を恨んではいない。
故郷から遠く離れた土地で、
ほぼ1人で病気の父を抱えながら、
2人の子供を育てるのは、相当大変だったと思う。

それなのに、何不自由なくやりたいこともやらせてくれたし、温かいご飯をいつも用意してくれていた。

悲しい時は、抱き締めて愚痴を聞いてくれたし、
嬉しいときは、一緒に喜んでくれた。

何よりも私達姉妹のことをいつも考えてくれて、
それは今も変わらなくて、
未だに心配しつづけてくれていて、
母を思うと、まだ全然元気なのに涙が出そうになるくらいだ。

苦労してきた母を近くで見てきたから、
とびきり幸せになってほしいと思うし、
これからも親孝行していきたいなって思う。

だから、その時悲しかった自分もちゃんと
認めてあげて、抱き締めてあげて、
もう手放したいなって思った。

次のステップに進みたいなと思った。

普段は全然、自分の中にわだかまりがあったなんて気がつかなかったのだれど、この本を読んで気がつくきっかけになったので感謝です。

最後に父について書いた記事を載せておきます。
もし、興味があるという希少な方がいましたら、読んでくれたら嬉しいです。


この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?