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ASDっ子の聴覚過敏と軍用ヘリ、オスプレイ

ASD聴覚過敏のお子さん(小3)がヘリ、オスプレイが通るたびにパニックになるという相談を受けました。

今日は、聴覚過敏の子どもと基地騒音について考えてみます。

ASD聴覚過敏の子グッズ

「何かいい方法はありませんか?」。

すぐに思いついたのは、聴覚過敏の子が利用しているグッズ、イヤーマフです。しかし、オスプレイもヘリコプターも決まった時間に飛ぶことはないので、自宅で常時、着用するというのは小学生の子にはきつい。それに、長時間の着用が過敏さを助長するという側面も否定できません。

イヤーマフを着用する際は、以下に注意をして使用するとよいでしょう。
・苦手な音があり苦痛を感じる場面では、積極的に活用する(我慢しない/させない)
・長時間の着用が過敏さを助長する可能性が指摘されているため、外すことができる時間や場所をつくる

リタリコ発達ナビ

この件については、ご家族が別の地域に引っ越すことで一応の解決はしましたが、根本的な解決にはなっていません。

胸が痛みます。

発達の保障が削がれる街

沖縄県の普天間基地、嘉手納基地周辺の子ども達の中には、難聴のお子さんが多いという話を聞いたことがあります。

沖縄の基地周辺事情は、その土地に住んでみないと実際の辛さは実感できません。特に、オスプレイが飛行するようになってからは、重低音が身体に及ぼし気持ち悪いのです。

私自身も体調の悪い時は本当に辛く、聴覚過敏の子がパニックで暴れるのは無理もない、そう思いました。

沖縄県の平成27年度の測定結果がありましたのでご覧ください。

■平成27年度航空機騒音測定結果(抜粋)

■嘉手納飛行場周辺(北谷町砂辺)⇒1日あたりの騒音発生回数62.2回
平均ピークレベルは93.5dB(最大・117.7dB)

■普天間飛行場周辺測定箇所(宜野湾市上大謝名)31.1回
平均ピークレベルは88.9dB(最大・120.8dB)

沖縄県

上記が沖縄県の測定結果ですが、1日に62.2回とか、31.1回とかちょっと恐ろしいですよね?
デジベル(㏈)の目安を見ると、騒々しい工場の中にいるとか、クラクションを鳴らされているとか、最大レベルでは、飛行機エンジン近くの騒音だったりします。テレビの音はもちろん聞こえなくなるし、これ、気が狂いそうです。

■騒音の目安(デジベル)
・90dB⇒騒々しい工場の中
・100dB⇒電車が通るときのガードの下
・110dB⇒自動車の警笛(前方2m)
・120dB⇒飛行機のエンジン近く

環境庁大気保全局編「騒音規制法の解説」より

復帰から50年。それでも終わらない騒音

これまで、私の周囲にはヘリ騒音でパニックを起こす子の相談はありませんでした。でも、もしかしたらその環境に慣れてしまい、パニックを起こしてた子も慣れ、そのままになっていったのかもしれません。

実際、私が子どもの頃から基地の街に住んで、騒音を騒音を思っていなかったし県外で騒がれて認識できた部分でもありましたから。

だから難聴の子が多いと言われるまでになっているのかも。

嘉手納基地周辺、普天間第二小辺りの子ども達の聴覚検査はやっているのでしょうか?大丈夫なのでしょうか?

今回、このような相談を受け、沖縄県は、子どもの発達を保障する必要があると思いました。ぜひ、共有して頂き発達を阻害する環境の軽減を!!

(2021年5月現在の)沖縄では、ここ数日、夜間(22:00過ぎ)もヘリが飛んでいて、身体にくる気持ち悪さがあります。

聴覚過敏のお子さんの発達の保障を考える時、どう軽減できるか?を皆さんと一緒にこれからも模索できれば…と思います。


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