第14話 ペア 「小説:オタク病」
「いやー無事、補修乗り越えられてよかったな」
「ああ、こればっかりは環に礼を言うしかない」
補修を終えた翌日、俺と空馬は大型ショッピングモールへと自転車で向かっていた。
「久遠が掃除手伝ってくれたんだろ?」
「なんで知ってんだよ」
「いんや、オレも偶然教室に行く機会があってな。そんで久遠が先に入ってったから、その様子を見てた」
「…………偶然、な」
「久遠は勇気があるな」
「そう、だな」
あんな風に俺を庇うようにしたら俺と何か関係があると思われてしまう可能性があるだ