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日本三大奇書を読んでみた

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日本三大奇書を読んだ感想をまとめたもの
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日本三大奇書を読んでみた その一

日本三大奇書を読んでみた その一

 世には誰が決めたが、日本三大奇書というものがある。
 夢野久作の「ドグラ・マグラ」小栗虫太郎の「黒死館殺人事件」中井英夫「虚無への供物」
 日本三大奇書!!なんとワクワクする言葉の響き。これは、是非読んでみなければと思っていたが…この三冊、かなり昔の本なので、中々、機会がなく先延ばしにしていたのだ。
 この度、日本三大奇書をよんでみようと思う。まず「ドグラ・マグラ」から始める。特別な理由はない。

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日本三大奇書を読んでみたその二

日本三大奇書を読んでみたその二

『 日本三大奇書を読んでみるその一』の続き。※ネタバレを含みます。
 

 もし日本に、表紙が有名な本ランキングなるものがあったら『ドグラ・マグラ』は絶対ランクインしている。
 そのぐらい、宇野亜喜良氏が手掛けた若い女の表紙は耽美で挑戦的で、印象的である。

 しかし、この表紙は内容とリンクしそうで微妙にリンクしていない。耽美で危ないカンジがあるというコトぐらいだ。かすっているぐらいである。「チ。

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日本三大奇書を読んでみたその三

日本三大奇書を読んでみたその三

日本三大奇書(「ドグラ・マグラ」、「虚無への供物」、「黒死館殺人事件」)の「ドグラ・マグラ」を読み終えたので、次は「虚無への供物」を読み始めた。気になる方は「日本三大奇書を読んでみたその一」「日本三大奇書を読んでみたその二」も読んでくださると嬉しい。

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「虚無への供物」あらすじ

 宝石商として巨財をなした氷沼家は曾祖父の誠太郎の北海道での行いが原因でアイヌの神に祟られており、代々、非業の死

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日本三大奇書を読んでみた四

日本三大奇書を読んでみた四

 この記事は日本三大奇書を読んでみたの四回目である。
 日本三大奇書を読んでみた一・二・三を読んでくれるととても嬉しい。
 ネタバレを含んでおりますのでご承知ください。

『虚無への供物』下巻を読み終えた時、しまったしくじったと思った。
 本作はミステリー作品なのだから上下巻読み通してから感想を上げるべきだった。日本三大奇書をよんでみた三で「虚無への供物」上を取り扱い、四で下巻を取り扱うという行き

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日本三大奇書をなげだしそうになっている事について。

日本三大奇書をなげだしそうになっている事について。

もう、9月になってしまった。虫の音が聞こえる。8月はあまりnoteに投稿できなかった。親戚のところに行ったり、体調不良で倒れていたり、色々な理由があるのだが、そのうちの一つはまだ、『黒死館殺人事件』を読み切っていないからというのが挙げられる。『日本三大奇書を読んでみた』というコーナーを私はnoteで書いているのだが、中々、進まない。『黒死殺人事件』は難しいのだ。 
 まず、1つ目は漢字がムズい。漢

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日本三大奇書を読んでみた五 完結編

日本三大奇書を読んでみた五 完結編

日本三大奇書の最後の1つ『黒死館殺人事件』を読み終えました!!ここ何週間もかけたかいがあったぜ。うぇい☆
 黒死病をはじめとする様々な病の絵をあちこちに配置した屋敷、黒死館。探偵、法水は光る死体を調べてほしいと依頼を受けて黒死館を訪れた。光る死体の謎を探る法水だったが、やがて館の人たちが先代当主算哲の残した言葉の通りに殺されていく。

 一番の挫折ポイントは、古風な言い回しが多くて意味が分かりづら

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