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チェインフェリス-幸せの再定義#12

不幸専門企業アンチェインフェリスを密かに設立。
内密に行うため、裏社会の人間とコネクションをとることにした。
そこで出会ったのが長尾という名前の男だ。
顔を見せないで、チャットで連絡をとることにした。

「要望としては事件やスキャンダル。不幸を起こしてほしい。
 それを事前に連絡してくれ。なるべく具体的だ。」
「わかりました。その代わり従業員や外部委託にかなり金が必要に
 なるかと思います。それでもよろしいでしょうか。
 年間契約1億ほどでお願いしたい」
「大丈夫だ。金はある。」
「売上金としては芸能事務所からのゆすりなどがあるかと思います。
 そこの資金と社長の潤沢な資金で回せればと存じます。」
「了解」

契約を組んだその日役員・事業責任者会議を実施した。
そこで雄大は
「今まで会社に向き合いきれていなかった。申し訳ない。
 今後事業サイドまでしっかり降りて仕事をしたいと思っている。
 なので、独自記事部の1チームを俺に貸してくれないか?
 売上を伸ばすチームとしてやっていきたい。」
それに対して役員・事業責任者陣は喜んで受け入れて、雄大チームができた。

そこから破竹の勢いで雄大チームの記事は人気になった。
有名人などに事前取材を行い、記事を作成。その有名人に対して
アンチェインフェリスがスキャンダルを起こすための仕掛けて、芸能人は炎上。しかし、チェインフェリスの記事を見て『この人は悪い人じゃない。良い面もある』という記事をバンバン作成していった。

結果成長率は予想を上回る150%まで上昇。雄大チームは会社でも一目置かれる存在になった。しかし、アンチェインフェリスの行動はエスカレートしていき、事件ギリギリのことを犯すようになる。一方で雄大はこの記事によって、幸せな人間は増えていると認識しているので、さらなるエスカレートを要求するようになった。

雄大が長尾に
「今度は女社長のまつもとかざみのスキャンダルを起こしてほしくて
 あいつ大麻所持しているようにしてほしいんだよね。どうかな。」
「それはできません。夫が芸能界のドン古川がいます。
 危険すぎます」
「金はつむって。任せてくれ」
「わかりました。成果報酬型なので、成功次第ご連絡いたします」
犯罪の指示をするようになる。

また、メディア事業以外でも企業の買収なども積極的に行うようになり、
海外進出なども積極的に行うようになった。企業価値は日本Top20位まで入るようになった。
メディア露出も増えてきて、大人から子供まで幸せを与えてくれる社長という相性で親しまれるようになる。

しかし、会社が大きくなりマネジメントが難しくなり社内で少しずつ「幸せとはなんなのか?」という不信が現場から上がってくるようになってきた。

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