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#146 関節可動域を考える~足関節編~

ケガをしてしまった後の
リハビリテーションや
身体の状態のチェック方法の
ひとつとして用いられているものに
関節可動域がございます。

関節可動域表示ならびに測定法は
日本整形外科学会と
日本リハビリテーション医学会
により制定されたものになります。

これは、整形外科医や
リハビリテーション医だけでなく
医療、福祉、行政その他の
関連職種の方々も含めまして、
関節可動域を共通認識として
理解していくために制定されました。

柔道整復師や鍼灸師、理学療法士なども同じ
関節可動域表示ならびに測定法
となっています。

今回は、足関節の関節可動域
綴っていきたいと思います。

足関節の関節運動には
以下のものがございます。

・底屈(屈曲)
・背屈(伸展)

足関節の関節可動域は以下となります。

・底屈(屈曲):0~45°
・背屈(伸展):0~20°

※足関節の角度は、下腿の長軸と
足部の長軸のなす角度をみますが、
足関節角度は下腿と足部のなす角が90度の時に底背屈0度と定義されております。

足関節には外側、内側に関節を
安定させるための靭帯が付着しております。

外側には、前距腓靭帯、踵腓靭帯、
後距腓靭帯があります。

前距腓靭帯の主な役割は、
底屈の時にピンと張る役割をしています。
底屈時の内反の動きを抑制し、
また脛骨に対して距骨が前方に
ずれることを制限しています。

踵腓靭帯の主な役割は、
足関節の内反時の主たる抑制の
役割をしています。

後距腓靭帯の主な役割は、
脛骨に対して距骨が後方に
ズレることを抑制しています。

内側には、三角靭帯(脛舟部、脛踵部、
前脛距部、後脛距部の4部からなる)
があります。
三角靭帯の主な役割は、
足の外反時に足関節を安定させています。

上記の関節可動域に関しましては、
年齢、性別、肢位、身体の大きさ
などによる変動が大きいため、
正常値ではなく参考可動域
となっております。

身体の各関節には、
関節可動域を満たすための筋肉が
ついております。

参考可動域がフルにできない場合は、
筋肉が硬くなっていたり、
姿勢異常などが考えられます。

加えて、関節を動かした際に
痛みを伴う場合は
関節内外の筋腱、軟骨、
軟部組織を痛めている
可能性も考えられますので、
注意が必要になります。

以前よりも関節が動き方や
範囲が変わってきたり
悪くなってきているときは、
何らかの身体の異常が
出る前触れとも言えますので、
普段から関節の動き方や範囲に
気を配っていただけると幸いです。

今回綴った足関節に関わる
筋肉に関しましては、
こちらの投稿も参照していただけると
幸いです。