#122 コーディネーション能力の重要度③
皆さんはコーディネーション能力という
言葉を知っておられますでしょうか?
この考え方の基づいたトレーニング方法に
コーディネーショントレーニングが
ございます。
コーディネーションは様々な分野で
使われる言葉ではございますが、
元は1970年代に旧東ドイツの
スポーツ運動学者が提唱した
アスリートの運動能力向上を
目指した理論のことをいいます。
日本語で表しますと調整力とも
いわれています。
コーディネーション能力とは、
様々な表現がございますが、
『自分の身体を自由自在に操る力』、
『自分の身体を巧みに動かす能力』
のことをいいます。
コーディネーション能力は、
どの年代の方にも必要になりますが
特に子ども時代に養っておくことが
良いとされております。
コーディネーショントレーニングは、
筋肉を鍛える筋トレとは違い神経系を鍛えるトレーニングとなっております。
コーディネーション能力を
サッカーのキック動作で例えてみますと
どこに軸足を置いて、
どのタイミングで足を振り下ろし、
どのくらいの強さで、
足のどの部分にボールを当てるのか
などの動作の連続性を高めるために
必要な能力となります。
日常生活動作やスポーツ動作に
表される多種多様な動作は、
分離されているのではなく、
常に連動しておりますので
これから挙げていきます
7つのコーディネーション能力が
大切になっていきます。
①バランス能力
②連結能力
③反応能力
④定位能力
⑤変換能力
⑥識別能力
⑦リズム能力
今回の投稿では、
⑥識別能力、⑦リズム能力について
綴っていきたいと思います。
⑥識別能力
識別能力とは、視覚や聴覚などの情報を
正確に理解し、手や足などの身体や道具などを細かく正確に操作する能力をいいます。
スポーツでの相手の動きの予測や、
学校の授業での新しい情報の理解など、
様々な場面で活用される能力になります。
また、力を入れる、すっと力を抜く、
徐々に力を入れるなど、必要なときに
必要なだけの力を出力する器用さも
この能力が必要になってきます。
⑦リズム能力
リズム能力とは、
タイミングやリズムを合わせたり、
誰かの動きを真似し、
脳内のイメージを身体で表現する
能力をいいます。
サッカーでは、試合中に味方から
ボールをもらうタイミングや
ボールを蹴るタイミング、
相手のマークを外すタイミング、
など様々な場面で
リズム能力が重要になってきます。
タイミングよくボール打ち返したり、
走ったり歩く速度を合わせたりする際も
リズム能力が大切になってきます。
リズム能力がありましたら、
適したタイミングに身体の動きを
合わすことができるようになります。
ここまで、3回にわたりまして、
コーディネーション能力について
綴ってまいりました。
これらの能力は、
単独で働いているのではなく、
複合的に合わさる形で日常生活動作、
スポーツ動作をスムーズに
行うことができるようにしています。
コーディネーション能力は
子どものうちから高めておくと良いと
言われておりますが、
大人になってからでも
運動学習の過程を通じて
神経系のトレーニング効果を
積み重ねていくことはできますので、
どの年代の方でも
コーディネーション能力の向上を
目指していただけると幸いです。