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朝ドラの原作ぽいのを読みたいですわ!

 本格的に鼻声になってきましたわ!ベッドのお布団の中からスマホで投稿しております。



 ごきげんいかがでしょうか、引き続きお嬢様月間のわたくしです。



 唐突に何を口走るのかとお思いでして?

 あまり連続ドラマを見ないわたくしですけれども、日々ニュースを読んでおりますと、今期の朝ドラ「ちむどんどん」の悪評がいやでも目に入ってきますの。そしてこのあいだお料理をしているときに流れで「ちむどんどん」が始まってしまって、お店のカウンターの上に置いた現金が見つからない、お前が犯人だろう!というシーンで『不用心だからレジに入れといた』という結果だったのに唖然としてあやうく包丁で指を切りそうになりましたわ。

 これが噂に聞くガバ脚本……!

 はい、そうですね。私のいちばん嫌いな、「そうはなりませんでしょう?」をこの5分に満たないシーンでやってのけていたのを見て、これは聞きしに勝る駄作だと確信いたしましたわ。

 とはいえ、別にちむどんどんをディスりたいのではありません、朝ドラの原作って量的にはどれくらいで、どれほどのペースで脚本を書いているのだろうと思ったんですの。1日15分を週に5回、半年間=26週間やり続けるということは、15✕5✕26=1950分=32時間30分。

 32時間30分。1時間ドラマなら32回(うち1回は90分スペシャル)、120分映画の枠なら16本強。

 いえ、こんな分け方に意味はありませんわね。聞くところによると、朝ドラは土日をはさむゆえに、週あたまに物語の起や転を持ってきて、週おわりに承や結を持ってくることが多いとか。ゆえに、15✕5の75分で1エピソードを区切っているのだろうと推察されます。ということは、──作者の頭の中の時間感覚にもよりますけれど──この間隔で章分けしていけば、朝ドラっぽい読み物ができあがるのではないかと思うのですね。

 とはいえ、1950分を75分で割ると26。さすがに26章というのは半年間の物語として冗長にすぎるので、さらにユニット化して、そうですわね……5幕5章+エピローグ、あるいは4幕6章+プロローグ+エピローグにすればちょうどよい塩梅あんばいになるでしょうか。

 これが朝ドラスタイルとすれば、読む側も、どこで切りがいいのかわかりやすいと思いますし、またぜひともそういったスタイルの歴史もの小説を読みたいと思っておりますの。もちろん、こういったスタイルのものがもう世に出回っているかもしれませんので、なにかおすすめの朝ドラ的構文のものがあったらお教えいただければ幸いですわ!


 さて、ここまでが前フリですわ。


 なぜ、長々と朝ドラスタイル小説を欲しているかを書き連ねてきたかと申しますと、わたくし、この方のこの小説を、朝ドラで観たいのでございます。



 地域おこし協力隊という言葉も無かった時代──家業のブドウ栽培を愚直に守り続ける男と、新天地を求めて飛び込んできた女。時にすれ違い、時に力を合わせ、やがて二人は同じ道を歩んでゆく。郷土を盛り立てようとする地元の人々と、地域を振興したいと願うメインのキャラクターたちは、そのまま筆者の目線へとつながる。会津地方の光と風、幕末から現在いまに至る芳醇な香りの歴史を感じる、珠玉の掌編。


 とても良い作品です。作者の人柄がにじみ出ている、心温まる作品なのです。しかし、ここであえて不満を言わせていただきます。


 

 短い……!



 そう、短いのです。掌編ならではの、ぐっと良さが凝縮した感はあるものの、夢中で読んだ作品あるある(あれ、もう読み終わっちゃった。続きどこ?)がすごいのです。むしろこれを読むと、なぜ会津でワインを作り始めたのか、そこが知りたくなります。幕末の会津になにがあったのか。なぜアメリカに入植したのか。なぜコロニーは絶えてしまったのか。なぜ帰ってきてブドウ栽培をやろうと思ったのか。なぜワインをつくろうと思ったのか。そこを知りたくなるのです。


 時は1869(明治2)年。約150年前。会津若松から22人の移民団が希望を胸に、カリフォルニア州北部にアメリカ本土初の入植地「若松コロニー」を形成した……


 ほらぁー!3代か4代で追える時代と年数ですわー!

 これを、先ほど申し上げた疑問を解消する形で書籍化してほしいのですわ。もちろん、今すぐにとは申しませんし、なんなら福島太郎氏でなくてもかまいませんの。むしろ今この時点で資料を集め始めているわたくし自身が書いてしまうという選択肢もありえますわ。 (もちろん、原作者である福島太郎氏から許可をいただければですけど!)


 氏の歴代の作品の中で、この「会津ワイン黎明綺譚」だけ、その前日譚がたいへん気になるのです。そして、分量で言えば、ちょうど朝ドラ枠に収まるくらい……

 これは、ドラマ化待ったなし(の作品になる)!

 わたくしの頭の中では、「会津ワイン黎明綺譚」の配役はもちろん、最初にアメリカに渡った移民団役の俳優さんまでいろいろ試行してはニマニマしております。


 一本芯の通った、郷里を思う素晴らしいドラマに期待が高まりますわ!


 さっそく、国立公文書館を含めていろいろな資料をあさりたいところですけど、まずはコロナっぽいのを治してからですわね。





今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

それでは、ごきげんよう。




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