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【液晶、印刷】 色の不思議 第三色目 最終色
グッドモーニング♪
寒すぎて全然グッドじゃない、老害戦士です!
^ - ^
色については今回で最終回!
1回目は光の三原色でテレビの話!
2回目は色材の三原色でプリンター!
3回目最終の今回は、色では無くて自分が仕事でやっていたオフセット印刷について、ザックリ話をしたいと思います!^_^
過去記事は以下。
皆様は印刷と言えば、どの様に行われていると想像していますか?
小学校の時に彫刻刀で彫った版画の様に文字を彫って印刷しているイメージですか?
それとも、文字のハンコを沢山並べて、印刷をしているイメージですか?
原理的には同じなのですが、自分の知っている「オフセット印刷」の原画となる版は、平べったい紙です。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/96637675/picture_pc_1b9c86da2e83b05553e382d5c7534c21.png?width=800)
版胴→印刷したい原画の紙を巻きつけます。
ブランケット→ゴム製。版胴の文字を受け止め
紙に文字を移す役割。
圧胴→しっかり紙に移るように、ブランケット
に圧をかけます。
インキローラー→版にインクを付けます。
水ローラー→版に水を付けます。
何でこんな仕組みで細かい文字が印刷出来るの?!
印刷会社に入った時、信じられませんでした。
会社の先輩の説明では、
「版の紙には、印刷したい部分には水が付かない加工がしてある。」
上の画像の様に「あいうえお」と印刷したい場合は、版胴を巻けるくらいの特殊な紙に「あいうえお」の部分だけ水が付かない加工をする。
その版紙を水を付けた状態で巻きつける。
すると、
あいうえおの部分にだけインクが付きます!
水と油は交わらない。その性質を利用している様です。なので、インクは油性。
「ちょっとくらいはみ出るでしょ!」
と思うのですが、インクを大量に供給しない限りはみ出しません。
自分がやる事は、
インクを切らさない
水を切らさない
必要な部数の紙を積んでおく
こんなもんです。
印刷面が変わらないなら、ただ見届けるだけ。
たまに、
印刷面に問題が起きていないか?
印刷位置に大きなズレはないか?
それを見るくらいで、後はやる事がないので得意の妄想タイムですw
あまりに妄想にフケり、水を切らすと大変な事になります!
水を切らすという事は、版紙に水が無くなりインクを弾く力が無くなります。
すると、全面真っ黒!
それだけだとまだいいんですが、全面真っ黒だとブランケットへの粘着力が高まり、紙が張り付いたままになる事があります。
そうなると、他のローラーに紙が張り付き機械内が紙でぐちゃぐちゃになり、更にブランケットに紙の塊が出来た状態で圧をかけるので、
ブランケットが凹んだりします。
印刷途中で機械を全清掃!
ブランケットも交換。
版紙ももう一度出力し直し。
1時間は時間をロスする事になります。
しかもブランケットは値段が高く、会社への損害も大きい。
繁忙期で夜中1人で印刷している時にこうなると、泣けてきますw
自分の使っていた機械は両面を同時に印刷する機械で、上の画像の機器が上下にくっ付いてるイメージです。
もちろん、インク供給も水供給も2箇所。
版紙も2枚設置し、ブランケットとブランケットで紙を挟み込み印刷します。
学校や会社の文字だけのしおりの様な仕事ばかりでした。
繊細さというより、スピード勝負!
プリンターで出力するよりも、印刷機で印刷した方が、何となく優しい感じがします。
自分はこの両面印刷をやりながら、名刺の印刷もしていました。
仕組みは同じです。
名前の部分だけ水が付かない加工をした版紙をセットし、水を付けてからインクを付ける。
ただ、100枚ワンセットで予備に入っている紙は1枚か2枚。
凄く簡単な仕事なのですが、ミスが許されない!>_<
自分は凄く嫌いな仕事でした。
見た目はやはり、プリンターより優しい感じがします。
プリンターでやると名前がテカテカしている感じがしますが、印刷だと習字の墨で書いた様な紙に馴染んだ文字という感じがします。
これだけデジタルな書籍やチラシが進んでいるので、物理的な紙を使った書籍は、いつか高級品になるかも知れません。
完全に余談なのですが、皆さまエコ用紙とかリサイクル用紙って使いますか?
自分が印刷している時も、エコ用紙を使う仕事がありました。
これは、依頼者様があえてエコ用紙を指定して印刷をします。
エコ用紙は普通の紙より値段が高いです。そして、質が悪く印刷が凄くしにくいです。
すぐ紙がボロボロになるので、細かい紙がブランケットに貼り付き、印刷面が安定しません。
定期的にブランケットを拭かないと粉まみれになってます。
更に、
エコ用紙は作る工程で、通常の紙よりも何倍の手間も掛かっていて、何倍ものエネルギーを使います。
なので、紙が高いのです。
木の消費は抑えられてるのかも知れませんが、違うエネルギーを何倍も余計に使っています。
「何でわざわざこんな紙使うんですか?」
と、印刷会社の工場長に聞いた事があります。
「エコ用紙を使うと、表紙にエコ用紙のマークが付けれるから、そのアピールの為に使っているんじゃないか?全然エコじゃねーけどな!」
と笑っていました。
エコ用紙なのに、エコじゃない?
なのに紙は高く、印刷しにくい。
世の中、体験しないと見えない真実も沢山あるのかも知れません。
そういう皆様の知識を集めて日本を作っていければ、もう少し皆んなが笑って暮らせる日本になるのではないかと、
切に願っております!(^_−)−☆
では、
まったねー!^ - ^
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