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美術館からの映画館へ♡

フォローしている、とある noter さんの記事を読み、とたんに興味を持った人物。

絵本作家「ピーター・シス」。

その方の展覧会が電車で行ける距離にて開催されていること、そしてその展覧会がもうすぐ終了するということを知る。

これは行かないわけにはいかない!ということで、ひとり出掛けることに♡

最近の私はやたらアクティブである。笑

「ピーター・シス」という作家さんは正直言って認知していなかった。

絵本を手にとったこともないように思う。

しかしこの展覧会のサイトを観たとたん、私の中に「この絵が好き」という感情が一気に満ち溢れ、実際に見てみたい!と思ったのだ。

(IMインターネットミュージアムより)

初めて訪れた『市立伊丹ミュージアム』。

場所は兵庫県の南東部に位置する伊丹市。

柿衞文庫、市立美術館、市立工芸センター、市立伊丹郷町館、市立博物館の5つの施設が統合され、昨年4月に誕生したという『市立伊丹ミュージアム』。

江戸時代に建てられた町家である旧岡田家住宅・酒蔵(国指定重要文化財)と、旧石橋家住宅(県指定有形文化財)のほか、地下1階から2階に配された6つの展示室、作庭家・重森完途による日本庭園、アトリエ、俳諧・俳句ひろば、伊丹郷町クラフトショップなどで構成されている。

なんてステキな外観。

ピーター・シスの展覧会。

なんと日本で初めての開催だとか。

【ピーター・シス】

1949年、旧チェコスロバキアのブルノ生まれ。
プラハの美術工芸学校とロンドンのロイヤル・カレッジ・オブ・アートで学び、1982年アメリカに移住。
以来、新聞、雑誌、書籍の他にアニメーション映画の分野で幅広く活躍している。
氏の制作による2本のアニメーションは、西ベルリン映画祭で金熊賞を、トロント映画祭でグランプリを、ロサンジェルスの映画祭で金鷲賞を受賞している。
また、本の分野ではニュ-ヨーク・タイムズ紙が選ぶ年間ベストテンや、パブリッシャーズ・ウィークリーのベストセラーリストに何度も名を連ね、絵本『星の使者』(徳間書店)で、アメリカの優れた絵本に与えられるコールデコット賞推薦を受けた。
日本では他に、『三つの金の鍵』『マドレンカ』(BL出版)などが紹介されている。
『生命の樹』(徳間書店)では、2004年にイタリアのボローニャ国際児童図書展ノンフィクション大賞を受賞の他、数々の賞を受賞。
現在はニューヨークに家族とともに住んでいる。

(「絵本ナビ」より引用)

いよいよ中に。

美しい庭園から。

で、ここからは撮影禁止。

ピーター・シスの生涯とともに、作品を堪能。

タイトルにある『闇と夢』。

その意味を理解した。

ピーター・シスは元々絵本を描いておらず、アニメーターだった。

わかりやすくシスの生涯をまとめた記事を見つけたので、ここに紹介する。

ピーター・シスは、1949年に共産党政権の支配下にあったチェコスロヴァキアに生まれました。
3歳のとき、シスの一家は首都プラハに移り、シスは幼少期から青年期までをプラハで過ごします。

当時のチェコスロヴァキアは西欧諸国から分断されており、国外への旅行や自由な表現活動は許可されておらず、あらゆるものが検閲下にある状況でした。
しかしシスの父は映像作家として政府の仕事を多く受けていたこともあり、例外的にヨーロッパの国々への渡航が許可されていたため、シスにもいずれ世界を旅する夢を捨ててほしくないと語り聞かせていました。
また、母はアーティストとして活動しており、家庭においてはシスに絵や音楽での表現を自由にさせていました。
そんな両親の影響もあって、シスは1968年、プラハ工芸美術大学に進学します。

チェコスロヴァキアでは多くの表現活動が禁じられていましたが、子どもの教育にもなるアニメーション作品は検閲の手が比較的伸びにくいジャンルでした。
そのため、シスは大学でアニメーションを制作しつつ、その隙間を縫うように音楽ジャーナリストやラジオDJとしての活動をおこなうようになりました。
同じ頃、プラハの街がソ連軍に占領され、検閲体制もより強化されたことで、シスは何度も秘密警察に呼び出されたといいます。

シスが制作する緻密なアニメーション作品は、順調に国内での評価を高めていきました。
1982年、シスは2年後に迫ったロサンゼルスオリンピックのためのアニメーション制作チームの一員として選ばれ、アメリカへの移住というまたとない機会を得ます。
ところが、シスがロサンゼルスに移った直後に、チェコスロヴァキアはオリンピックのボイコットを決定。
ただちに帰国するよう政府から命令を受けますが、シスはようやく掴んだチャンスを手放したくない一心でそれを拒否し、アメリカへの亡命を決めました。

亡命後、仕事探しに必死になっていたシスのもとに、1本の電話がかかってきます。
それは、アメリカの絵本作家、モーリス・センダックからでした。
「絵本作家になるつもりがあるなら、ニューヨークに移ってくれ」とセンダックに言われたシスは、すぐにニューヨークに向かいます。

センダックから紹介された編集者を介し、絵本の挿絵の仕事を受けるようになったシス。
しだいにシス自身で絵と文をつけた絵本も発表するようになり、国内外で注目される絵本作家になっていきます。

1989年、ベルリンの壁が崩壊しようやく祖国との行き来ができるようになると、シスは7年ぶりに両親と再会を果たしました。
その後アメリカ市民権を得て、アーティストのテリー・ライタと結婚したシスは、現在72歳(今は74歳)。
妻とふたりの子どもと暮らしながら、いまもなお精力的に絵本作家・イラストレーターとしての活動を続けています。

(小学館「小説丸」より引用)

表現の自由が奪われ、検閲も厳しい環境下で育ったシス。

その時代のアニメーション作品の印象は、少し怖い。

代表的なものは人の顔をした「蛾」。

色んなものに人の顔がついているものが多かったような気がする。

父の友人であったミロシュ・フォアマンに、映画『アマデウス』のポスターを依頼され、この制作料で家族と一緒にニューヨークに移ったシス。

(映画.comよりお借りしました)

このポスター、知ってらっしゃる方も多いのでは?

この絵がピーター・シスのものとは知らなかったなぁ。

この映画が製作された年が、ロサンゼルスオリンピックと同じ1984年。

政府からの命令を拒否したことが、彼の人生においての大きなターニングポイントになったのは間違いない。

その後アメリカに亡命し、市民権を得て結婚し、シスは父親となる。

そこからの彼の作品はとても温かく、優しい。

色も鮮やかになり、息子や娘をモデルにした作品も多い。

繊細なタッチ、特殊な技法。

最後はほのぼのとした作品を観て終了。

そのまま自分へのお土産を購入。

特に好きな絵のポストカード3枚を購入した。

上から1998年ごろの作品「ハッピーチルドレン」。

真ん中が2007年の作品「かべー鉄のカーテンのむこうに育って」。

一番下が2017年の作品「ロビンソン」。

これらは額に入れて飾ろうと思う♡

あとはお決まりのクリアファイル。笑

この絵も大好き。

こちらも「かべー鉄のカーテンのむこうに育って」という絵本の中の場面である。

内容はとても深いお話だが、絵はほのぼのとした可愛い絵である♫

日本で初めて開催となったこの展覧会。

伊丹ミュージアムはいよいよ明日まで。

その次は八王子市で開催されるよう。

お近くの方はぜひ足を運んでみては?


美術館のあとは、駅近くにあるショッピングモールへ。

お腹が空いたのでひとりランチ♫

鶏そぼろ丼のランチセット♡

デザートはわらび餅、ドリンクはほうじ茶ラテを♫

ゆっくりランチを堪能後、母のお誕生日プレゼントを探す。

何店舗かまわり、可愛いバッグを見つけ購入。

写真撮るの忘れちゃったけど、デイサービス用に使ってもらえるよう、柄の入った小ぶりのバッグをチョイス♡

そしてモール内に併設されている映画館へと向かう。

観ると決めていたのがコレ。

監督は、「万引き家族」でカンヌ国際映画祭パルムドールを受賞した是枝裕和。

脚本は、映画「花束みたいな恋をした」やテレビドラマ「大豆田とわ子と三人の元夫」などで人気の坂元裕二。

音楽は、「ラストエンペラー」で日本人初のアカデミー作曲賞を受賞し、今年3月に他界した坂本龍一が手がけた。

この映画「怪物」は、第76回カンヌ国際映画祭のコンペティション部門で脚本賞を受賞。

こんな凄い方たちが揃った映画、絶対映画館で観たいと思い、この日に合わせて計画を立てていた。

水曜日だったのでお安くなったのも狙い。笑

平日だからか、チケットは予約しなくても余裕で買えた。

入る前にドリンクを購入♡

ストロベリー&マンゴー、ジンジャーエール割り♡

期間限定だったかな?

これ、めちゃくちゃ美味しかった♫

お席は一番後ろの真ん中らへんをゲット。

人も少なくサイコーのお席♡笑

内容はね…
ネタバレしたくないから言わないでおくが、一言で言うなら「怖い映画」だった。

ホラーとかサスペンスとかサイコとかの怖さではなく、ゾクっとくるような、ジワジワとくるような…、うーん、うまく言えないけど…「イヤな映画」?「後味の悪い映画」?

最後は泣いてしまったのだけど、なんだろう、スッキリせず、家に帰っても映画の内容のことが頭から離れず、しばらく悶々としていたくらい良い意味で「イヤな映画」だったように思う。

でも色んな人に観てほしい映画だとも思った。

俳優陣の演技も素晴らしかった。


映画を観たあと、せっかく伊丹まで来たので、飛行場近くに広い公園があるらしく、そこまで歩いて行って飛行機を見てから帰りたいなと思っていたのだが、結構歩かないといけないのと、ちょっと疲れたのとで断念。笑

そのまま帰路についた。


美術館からの映画館。

この組み合わせもなかなか良いものだなと♫

内容がどちらも「闇」部分が多かったので、少しブルーな気持ちになってしまったけど、充実した一日を過ごせたと思う。

満足、満足、大満足である♡



最後までお読みいただき有難うございました♪

ではまた。        Tomoka (❛ ∇ ❛✿)

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