見出し画像

三回も

これ以上
愛することも
愛されることも
ないだろう
そう
思える関係の
彼と私の間にも

時に
すきま風が
いえ
嵐が
通りすぎる時も
ある

彼の
ちっぽけな行為が
私の信頼を傷付け
私は
去りたくなった

彼に
悪意なんて
無かったのだと思う
少しの好奇心
そんなもの
だったのかもしれない

信じ合うことでしか
生まれない強固な関係は
いとも容易く
脆弱なものによって壊される

切れそうな糸を
繋いだのは
選ばれた私への言葉と
これまでの彼の態度と
これからの彼の行動と
彼への私の欲望

繋がった関係を
確かめるかのように
激しく互いの身体を求める

彼が一度目の欲望を放出したとき
彼のものを口に含みそれを飲み干す
けれど
彼は
何かを出したあととは思えぬ
はち切れんばかりの変わらぬ大きさで

驚く私の耳には
私の中に入りたいと懇願する彼の声

彼の上にまたがり
彼のものを私の中に収め
彼のものを味わい尽くす

二度目の放出をし
私はそれを舐めとりに向かうと
そこには全く変わらない
太く大きく張ったままのものがある

また
彼のものを私の中に収める
私の汗が滴り落ち
二人の汗が混じり合う

そうして
続けざまに三回の射精を終えた彼

こんなことは
初めてだと
彼も言うが
私も初めて見た

一晩に三回はわかるけれど
連続に三回はない

そうして
濃く長く
夜を越えて
何度も絶頂をくれた彼に
私は私自身しかあげるものがない

私が欲しいのは
愛なのか
真実なのか
快楽なのか

何と呼ぶのかは
どうでも良いから
そこにあってほしいの

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?