Jardindesdragons

もうこれ以上愛することができる人はいないだろう、その確信はある。 その人との出会い、恋…

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もうこれ以上愛することができる人はいないだろう、その確信はある。 その人との出会い、恋に落ちていくさまを綴っていた、別のところに書いていた日記をこちらに。 彼へ向けた素直なラブレター。 私の本当の気持ちを飾らず言葉にしています。 お花の写真は私が活けたものを使っています。

最近の記事

欲(昔話)

彼がリモートになったので 彼の部屋に行く 彼が作ってくれた ご飯を食べて 食欲が 満たされたあと 静かにキスをする キスをしようとも 目配せもなく お互いに もう キスをしている そうすると 私はもうとろとろで 彼の指にまとわりつく 彼のを お口の中にいれて 堪能する おおきくなって 苦しそうになっている それを 私の中に沈める 彼の上に股がると 自然と 快楽を求めて 腰が動き出す いきそうになると 止めて 焦らす いきたいと 強く 強く願わないとイケない

    • そこしれぬ

      もう これ以上好きになれないくらい好きだから もう これ以上はない と思っていたけど まだ もっと 好きになれるんだ そう 言ってくれる 彼だけれど 私も また もう これ以上の 熱い気持ちは 私の中に生じえないと思っていたけれど 昼間 待ち合わせ場所に行き 人待ち顔をしているあなたを見ると ああ 素敵だなと 胸が ぎゅうっとなる 真夜中 あなたがいなくなる夢を見て 飛び起きて 怖い という私を 大丈夫と言い包容するあなたに 心の奥が きゅっとなる 朝方 目覚めて

      • 死に様

        彼は うとうとするとき 私の 太ももらしい 太もも に 頭を乗せて 眠る 膝枕 と いうものだけれど 膝 ではなく 太もも枕であろう と 思う 私の 太ももらしい 太もも に 挟まれて 窒息死したい なんて 彼は いう 冗談で でも 時々 ももの間に 顔を うずめて 窒息しそうに なっている彼 を 見ると 冗談とは 言いきれない かも しれない

        • 万年筆

          私の彼は 万年筆が好き 物欲があまり無く ものを欲しがらない彼だけれど 万年筆は 欲しいと言う ときどき 美しい文字の お手紙をくれる いつか プレゼントしたいなと ずっと 思ってはいたけれど 好みや 書き味もあり なかなか 難しい ふたりで ヴェニスに行ったとき 私は 旅の絵日記を 書くことがあるから 白地のノートを 集めていて 細い 路地を 歩いていると カーニバル用なのか 革の仮面や 色とりどりの革のカバーをつけた 閉じたノートの側面に 伝統的な手法のマー

          白と黒

          私は 決して良い人間ではない 良い人間になりたいと 志向して 生きてきたが 生業もあり 決して 潔白に生きてきた とはいえない そんな私は 彼といると 良い人間になれているような そんな そんな気がする 彼が あまりにも 愛に溢れていて その愛に素直だから そんな 彼といるときだけでも 良い人間でいたいと そう 思う 彼と肉体を一つにして 欲望に満ち満ちた 時間を費やしているときですら それは 欲ではなく 愛だと 美しいものだと そう 思える 彼の真っ直ぐな

          エクサンプロバンス

          時間がたくさんとれたから 二人で 美しい都市を まわる 人智をつくした 完璧なラインを描く建築物は 歴史の頽廃を含んで 感嘆するしかない美しさ そのなかを 彼と 腕をくみ 石畳を歩く 眩しい日差しに 目を細めるあなたは いつもより 目が垂れていて 私の 口角が上がる 浪漫チック そんな 言葉が ぴったりな街に 降り立った私たちの 足音は しない 蜜月らしい 甘い旅 で 身体が浮いていたはずだから 遅くに訪れる夜は ベッドの軋みを 待たない シャワーを浴びようと

          エクサンプロバンス

          飽きもせず

          一緒に暮らして 一年以上たつのに 朝 仕事のために 離れると 未だに 切なく 胸がいたい 外で待ち合わせをして 遠くから 姿を見つけると 未だに 素敵だなと ときめく 隣で無防備な姿をさらす 寝顔を見ると 未だに 欲情が猛り むさぼる このままでは 感情がもたないから はやく 慣れたい いつまでも この狂おしく彼を求める 恋心が 続いてほしいような 緩やかで穏やかなものに 変わってほしいような 自分の気持ちも 日々揺れる 激しい恋が 激しい愛になり それが最高潮と

          飽きもせず

          からだ

          あなたのことを 愛しすぎているから すぐに 一つになりたがる ただ 生殖器を 繋ぐのではなく 本当に 一つに なりたいの 肉体の 快楽からくる 悦び よりも 魂の 融合からくる 憘び を 味わいたいの だから 身体が邪魔になる 二人で 溶け合い 一つになり もとの 二人になって 極上の喜びを 得たいの 肉体は 重すぎて 心に 纏わりつき 私の勢いの 足手まといになる 仕方ないから この 制限された 身体をもって 一つに なれるように 今日も 私は 彼と セッ

          はじまり

          相変わらず あなたと私は 毎日のように 愛し合う いくら 求めても 求め尽きぬ いくら 満たされても 満たされ尽きぬ あなたの 何が欲しくて こんなにも 求め続けるのか 私自身にも わからない 愛 だとか ただの言葉で 片付けられない この 奥深いところからくる 無尽蔵な欲望 それを あなたにぶつける そんな毎日 戦い続ける そんな毎日 そういった日々を これからは 重ねて いく そう しましょう あなたが 望み続ける限り あなたの 命が 尽きるまで 私

          快楽

          初めて身体を重ねたとき 今までで 一番気持ち良い って 思った お互いに 貪りあい 求めあい 週に一度の逢瀬では 足りぬ お互いの欲をぶつけあい 気持ちを与えあう 毎日 一緒にいるようになって 会いたい 会いたい と 渇望していた気持ちは 落ち着いて なだらかに滑り落ちる けれど お互いの欲は止まず 毎日 お互いの身体を 求め合う 私たちのセックスは 気持ち良さがあっても 楽しみでもなく 汗をかいても スポーツでもなく 離れた二人が 「元の」 ひとつに戻るための

          ウクライナへ

          デヴィ夫人が支援のため ウクライナへ入ったと ニュースになっていた どういう人であれ 悲惨な状態にある 危険なところに 支援のために 行かれるのは 本当に 素晴らしい事だ 皆 心があるから 「いつも」 ではなくても 苦しんでいる ウクライナの人々について 見聞きしたときには 「助けたい」 という気持ちを持つだろう けれど それを実行するには 行動と出捐が必要で その過程のどこかで 果ててしまう ウクライナに支援するにあたり 有象無象の「支援団体」の中から 確実に物資

          ウクライナへ

          プロポーズ

          「雪の中 震えたのは 愛言葉ゆえ」 朝から 雪の降る日のこと 思い入れのある 美術館に行こうと あなたは言った 一時間かけて行ったけれど 閉まっていて 普段なら せっかく来たのだからと 近くでカフェや他の展示を見るのに あの日のあなたは これから 二人の思い出の丘に 行こうと 言った その いつもと違う 強固な申し出に 薄い予感を感じながら いいよ これから行こうと また 一時間以上の ドライブをした 思い出の丘へ続く道は 凍っていて こんな日は 誰ともすれ違わ

          プロポーズ

          夫婦

          「あのときに 既に将来はあなたとと」 映画のワンシーンのように 思い出す あなたが何気なく 「どんな音楽が好きなの?」 と 聞いて 私が 「ジャズが好き。 スタンダードなんじゃなくて ノリノリの、汗をかくようなジャズが」 と 答えたとき 「モントレーのジャズフェスにいったことがある。 その時 音楽に合わせて 踊っていた老夫婦がいてね。 とても素敵だと思って 印象に残っている」 と あなたは言った 私も かつて 洋画を見て パーティーシーンなんかで 手を取り踊るシーンが

          雪の日

          「銀世界 あなたのトゥーランドット すべてを溶かす」 朝 窓の外の明るさが 私達を起こす 窓を開けると 一面の銀世界 積もった雪を見て 少しはしゃぐあなた 寒くて ベッドでまごつく私 あなたの鼻歌が聴こえる オペラ トゥーランドットのアリア こういうところに あなたの品の良さや お育ちの良さを感じる カラフの愛が 氷のような姫の心を溶かしたように あなたの愛は 私の心も身体も溶かす するりと ベッドに入ってきて あなたが キスをし 私を強く抱き締めると 私は

          「束の間の離れる時間の苦しさを」 一緒に暮らして だいぶ時間が経った どんな恋をしても 毎日数ヶ月もいたら 慣れてくる はず だった けれど 未だに 彼が恋しい 仕事帰りに 予定を合わせて一緒に帰るとき 少し離れて 人待ち顔の彼を 「素敵な人」 とぼんやりと見つめて 毎度 恋に落ちる そう伝えると 彼は彼で 僕も離れて眺めて 惚れ惚れしてる なんて 可愛いことをいうのかしら 朝 いってらっしゃいのキスをして 数十分後 「会いたい」 と テキストが来る 私もち

          死んでもいい

          癌だと告知を受けたとき あまりにも夫婦の不和から 日常が苦しすぎたので もう治療はしない このまま緩和ケアのみで 終わろう と思った 生きていたい という気持ちが 本当に 無かった けれど 癌だと電話で彼に告げたとき 人目も憚らず泣きながら 私への愛と 死んだら僕は脱け殻になる と 言われた その言葉を聞いて 私の厭世観を越える 彼への深い愛があることに 気付いた 何よりも この人を 一人にしてはいけない 何としても この人を 残してはいけない と 強く思った

          死んでもいい