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怒りの正体を突き止めた夜

子どもらのハロウィンのイベントがあり、中学生の娘は友人とミニスカポリスの仮想がしたいと言っていた。

とはいえ、1年に1度しか着ない衣装を毎年購入することに対して納得がいかず「家にあるブラウスとネクタイと黒いスカートで工夫して仮想して」とお願いをしてみた。

ところが、友人は購入したという。このやり取りが続くこと数日、、、イベント当日の今日、仕方なく「今年で最後だよ。来年からは自分でお金貯めてどうにかして」と言って購入してあげることに。

ただし、現在風邪をひいていて抗生剤も飲んでいる娘に「購入するけど、条件として、今日は寒いから半袖と素足はやめて。必ず上着を着るかタイツを履いて薄い格好で外にいるのはやめて」と伝えた。

娘は「わかった。そうする」と言い、「約束だよ。絶対に風邪が悪化しないようにしてね」とお願いをした。

ところが、、、イベントの様子を母が写メで送ってきた。娘は半袖に素足だった。。。

私は怒りが込み上げてきた。あれだけ約束したのに。衣装を購入してあげたのに。裏切られた。嘘をつかれた。約束守ってくれなかった。

そんな感情が沸き起こり、その怒りは自分でもコントロールできないくらい苦しくて、ナイフで胸をえぐられたような傷みを感じた。

なぜ、これほどまでに怒りの感情がわくのか。なぜ、こんなにも娘を許せないと思ってしまうのか。なぜ、ズタズタに傷ついているのか。

帰宅した娘に怒りをぶちまけた。すると、涙が止まらなくなってしまった。裏切られたという悲しみが強くて、涙が止まらない。

そのあと一気に浮かんできた映像があった。それは、子どもの頃、「今夜は帰るからね」と約束して帰宅しなかった母のこと。何度も何度もそう言って帰ってこなかったこと。。。

「あの人とは別れたよ」と言って、隠れてその男性と旅行に行ってる現場を目にしたこと。。。


ああ、幼少期の傷がこんな形でぶり返したのか。信じていた家族に裏切られたり嘘つかれたりすることに敏感なのは、幼少期の傷がまだ癒えていないからなのか。。。

愕然とした。
何十年も前の出来事でも、幼少期の傷は深いことを改めて痛感した。

母となった今、同じ思いを子どもにさせたくない。強くそう思った。


通勤以外、音楽を耳にすることのない私だが、12.3歳の頃に聞いていたレベッカやブルーハーツや渡辺美里の歌を聞きたくなるのはこんなときだ。

あの頃、大人になっても子どもの時の気持ちを忘れまいと、ノートに感情を綴っていたっけ。そのノートが今あったならば、読んでみたかった。残念ながらノートを見なければ思い出せないことばかりだ。

思春期の娘の気持ちを少しでも理解できるようにと、レベッカの曲をかけながらお風呂に入った。一瞬で中学時代にワープする。音楽ってすごいな。

感情的に娘を怒ってしまったことに反省しつつ、子ども時代の傷も受け入れて癒やしていこうと思った夜だった。