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世界遺産サンティアゴ巡礼路854kmを歩く -仲間とゆっくり歩く日/11日目-



●これまでの道のり
1日目 初日31km / 2日目 猛烈な筋肉痛 / 3日目 大自然の中で一人大泣き / 4日目 足の痛みと色眼鏡の妄想 / 5日目 痛恨のエクストラステージ / 6日目 後半、雨の中での迷い / 7日目 旅仲間との出会い / 8日目 誰かの玉ねぎを使うこズルい自分 / 9日目 心身追い込まれる中での不思議な感覚 / 10日目 タフな作家さんと歩きッコ


2014/3/2 Nájera 〜 サンティアゴまで残り 588km

宿の人が朝も食事を分けてくれた。

8時30スタート。

歩き始めて間もなく先を行っていた韓国人ペアに追いつく。

やはりホージンは昨日、別のアルベルゲにたどり着いたとのことだった。

今日の二人はスローペース。

昨日、女性の作家さんと自分とでハイペースで歩いていて、ホージンも遅れながらも頑張ってついてきていた。

そのハイペースが響いて、ホージンは足にかなり痛みがあるとのこと。

なんだか少し責任を感じて、二人と一緒に歩くことにした。

自分のペースではないけど、ゆっくり歩くのもいいエクササイズになるだろう。

 

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昨日の雨のせいもあり、ぬかるみがひどい道に差し掛かる。

ここらの土は粘度が異常に高く、靴に土が沢山くっつく。

しかもなかなか取れず、歩くほどに増えて重くなる。

取ってもまたすぐつく。

ぬかるみの道は1km前後あったろうか。

 

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ぬかるみを過ぎたくらいで、道の端に腰掛け昼食を取る。

すると目の前をマラソンランナーが通り過ぎ、ぬかるみの道を泥を跳ねながら走り去っていく。

ハーフマラソンの大会だそうだ。

またその数がすごい。

千人単位で走っていたと思う。

息を切らして走っているのにこちらに声をかけてくれる。

Buen Camino! (良い旅路を!)、と。

こちらも手を振って応援する。

 

昼食では二人が食べ物をよく分けてくれた。

ホージンはりんごを素手で半分に割って分けてくれる。

 

ペースはゆっくりだが、やはり足の裏はいつもの通り痛くなってきた。

 

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夕方、アルベルゲに到着。

日曜なのでスーパー等は開いてない。

バーが開いていたので入るが、食事は出してなかった。

ホージン、作家さんと一緒にビールをいただく。

男のホージンはダイエットのために歩きに来たというがよく飲みよく食べる。

本人もあまり気にせず明るく冗談を言ったりしている。

そんな性格だ。

作家さんは英語がほとんど話せないので、ホージンが少し通訳してくれる。

本を書くときはやはり大変。

ホテルに篭って、壁に頭を叩きながら書くこともある。

アンナプルナ(ヒマラヤ山脈)も登ったことがある。

そんなことを話してくれた。

一緒に歩いていても感じたが、精神的にタフなんだと思った。

バーではちょうどサッカー中継がやっていてみんな夢中で見ている。

スペイン人のサッカー好きを少し垣間見る。

 

帰りがけに自動販売機でサンドイッチを買って夕食にした。

 

宿では中国人の青年と同室になり、挨拶する。

名前はゼェンドン君(Zhendong)。

ドイツの大学に留学していて、自分探しのためにここを歩きに来たと言う。

繊細で優しそうな青年だ。

また明日と言ってお互い休む。

 

今日歩いた距離 21km

今日までの合計距離 287.4km

サンティアゴまで残り 567km

経由街  Nájera – Santo domingo