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子供のためのルーブル美術館(33)よみがえったファン•エイク②/かくされた動物はどこ?
昔の人も動物大好き
600年前のファン・エイクの絵がきれいに修復されたお話① のつづき
きれいになったファン・エイクの絵は、小さな動物もよく見えるようになりました。
ファン・エイクが2人で立っているあっちの庭に、探しにいきましょう。
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庭はいろいろな種類の花でいっぱい。
![](https://assets.st-note.com/img/1711723065034-5e5oAZsO3V.jpg?width=1200)
これはカササギ、
モネも絵に描いたちょっと有名な鳥。フランスではピーっていうの。
![](https://assets.st-note.com/img/1711754965107-ZvKuLR2X51.jpg?width=1200)
ここには、クジャク!
青い首が光っていて、かっこいい。流れるような尾っぽがきれいです。
![](https://assets.st-note.com/img/1711723459007-cQGE7GH8Jb.jpg?width=1200)
あと…ウサギ。
ファン・エイクは、どこかにウサギを描いたはずなんだけど。
見つからない!
![](https://assets.st-note.com/img/1711724379903-68UzNscrO9.jpg?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1711724379537-ie27JXYulk.jpg?width=1200)
あっ!
![](https://assets.st-note.com/img/1711724380829-0lu80eYQBZ.jpg?width=1200)
あそこに!
昔の人も動物が大好き。
今から600年前の、こんな古い本にも動物の絵がありました。
![](https://assets.st-note.com/img/1711788887146-7qJTIPV9gV.jpg?width=1200)
いちばん人気なのは、やっぱり、ウサギ。
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印刷する機械もまだないので、画家が、一枚ずつ絵を描いて本にします。
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次に人気なのは? クジャク!
![](https://assets.st-note.com/img/1711789203806-a7wm9jR4aE.jpg?width=1200)
きれいな色の絵の具をどうやったら作れるか、長持ちさせるにはどうしたらいいか、昔の画家は、いろいろ工夫しました。
卵の黄身を入れたりお酢を入れたり……
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こうしてできあがったあざやかな色の絵の具で、
ウサギやクジャク、鳥、花を羊皮紙という紙に描いたのです。
クジャクのふわっとした羽の色は、どんな絵の具の色で描いたのでしょう。今にも羽を広げそう。
おしまい。
![](https://assets.st-note.com/img/1711790570380-f0esNybbh3.jpg?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1711754313058-RzmvXdAw7Q.jpg?width=1200)
MAÎTRE D'EGERTON
ACTIF A PARIS, VERS 1400-1420
Lièvres Gaston Fébus, Livre de la chasse et Livre des oraisons, Gace de La Buigne, Roman des deduis Vers 1407-1408.
マスターエガートン
ガストン・フェビュス、シャッセの本とオライゾンの本 1407〜08
羊皮紙
この有名な写本では、ウサギや野ウサギが自然環境の中に描かれており、フェビュスの「自然主義的」描写を物語っている。写本の余白に描かれるウサギは、ロラン宰相ロランの聖母に出てくるウサギのように、衝動性やしばしば欲望を象徴している。
ÉCOLE D'ANTONIO PISANELLO
Trois études de têtes de lapin, de profil et de face Vers 1440?
Pinceau et lavis brun
アントニオ・ピサネル
ウサギの頭の3つの習作、横顔と向き 1440年頃
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BELBELLO DA PAVIA
Martyre de saint Anastase En bas-de-page: Un paon
Bréviaire franciscain de Marie de Savoie Milan, vers 1434. Parchemin
ベルベッロ・ダ・パヴィア
聖アナスタシウスの殉教 下ページ: 孔雀
サヴォワ•マリー のフランシスコ会聖職者記 ミラノ1434年頃
サヴォワ家のマリーのフランシスコ会譜
ミラノ、1434年頃 羊皮紙
この貴重な写本は、ミラノ公フィリッポ・ヴィスコンティの第二夫人マリー・ド・サヴォワ(1411-1469)のために制作された。ページ下部には、古代においても再生と永遠の生命の象徴であった見事な孔雀が描かれている。キリスト教の初期には、すでに再生と永遠の生命の象徴であったが、特に尾を広げた姿で描かれると、虚栄心も想起させる。
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Jan van Eyck
La Vierge et le chancelier Rolin (avers et revers) vers 1430 chêne
71 x 65 cm musée du Louvre
ヤン・ファン・エイク
宰相ロランの聖母 1430 (絵の詳細は前回の記事 よみがえったファン・エイク①をどうぞ)
帰ってきたヤン・ファン・エイク ルーブル企画展 Revoir VanEyck デモ15秒
お読みいただきありがとうございました。
この機会に、美術館企画展に同時展示されていた写本から美しい小動物をご紹介しました。
さて、復活祭の近いフランスでは、チョコレートが店頭に多く並びます。
もちろん1番人気はウサギのチョコレートですが、まさかファン・エイクのウサギが柱のあそこでつぶされてる?とは! 衝動、欲望への戒めでしょうか。(見つけられた皆様、素晴らしい!)
今回は触れませんでしたが、宰相ロランの毛皮つきビロード着衣と聖母の宝石を一つずつ縫い付けた赤いガウンの豪華ぶりも拡大してご覧ください。
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ファン・エイクの絵に出てきた鳥「カササギ」モネの代表作ピーのお話
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