見出し画像

子供のためのルーブル美術館(38)ビーナスのひざ小僧/すわるビーナス・古代ギリシア

正座せいざするビーナス


今回こんかいのおはなしのビーナスは、
うみからあらわれた、まれたばかりのビーナス。

かいうえっているのが有名ゆうめいだけど


このビーナスは、めずらしくきちんとすわって、正座せいざしてるのです。


ひざ小僧こぞうが、ちゃんとえてて、茶色ちゃいろかみにおかおうれしそうじゃない?

あのやさしい指先ゆびさきには、いったいなにっていたのでしょう。
ミロのビーナスみたいに、りんごやかがみっていたのかもしれません。


まれたばかりのビーナスのうしろには、
ドレープのうつくしいぬのうみかぜにゆれています。


今から2400ねんむかしのギリシアで、こんなすわるビーナスがつくられていたのでした。

Aphrodite agenouillée dans une coquille
Provenance et fabrication: Corinthe Vers 300-275 av. J-C.
貝殻にひざまずくアフロディーテ
コリント 紀元前300~275年頃

貝殻の中でひざまずいたりしゃがんだりするアフロディーテは、紀元前5世紀以降のギリシャに登場した。
裸のヴィーナスは通常、鏡、リンゴを持っている。背後には、時には羽ばたく天使エロスによって固定された緞帳が広がり海から現れたアフロディーテの誕生を想起させる。

紀元前4世紀の終わりまで、テラコッタの人形は主に宗教的、奉納的、葬送的な目的で使用されていた。アルカイック時代(紀元前7、6世紀)と古典期(紀元前5、4世紀)のテラコッタは、そのほとんどが聖域の埋め戻し、死者に供える墓、まれに既知の工房の堆積物から発見された。ヘレニズム時代(紀元前1世紀後半~1世紀後半)、そしてローマ時代になってから、ボイオティア、カルキディキのオリンテ、小アジアのプリエネなどのように、家の内部でも装飾的な役割を果たすようになった。

musée du louvre 

La Nascita di Venere 1483
Sandro Botticelli
参考 ヴィーナスの誕生 1483
サンドロ・ボティチェッリ ウフィッツィ美術館

今回は、帆立の貝がらに座るアフロディーテ、正座とはとても珍しいです。
ルーブルの古代ギリシアの展示場で見たときは、発掘時の膝下の破損かと思いましたが、よくよく見ればちゃんとひざ小僧が可愛らしく表現されていました。
ボッティチェッリの絵 ・ヴィーナス誕生のテーマの元ともなるような、貝がらの上のヴィーナスが、確かにこんな昔のギリシアで作られていたのですね。
一昨日たまたま出会った作品を短いですがご紹介しました。

もうすぐパリオリンピック🇫🇷ヴィーナスも活躍中

ブルボン宮殿(下院)オリンピックに備えて鍛えるヴィーナス💪


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?