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幻獣園

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このフロアでは想像上の生き物の生態などをご紹介しております。
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#伝説

【プルシャ】この世を創造した遥かなる巨人

【プルシャ】この世を創造した遥かなる巨人

インドの神話に登場する巨人。ブルシャとはサンスクリット語で「私」や「人間」などを意味する。
この世を創造したといわれ、千の頭と千の目、そして千の足を持つという。
人間はもちろん、思考器官から月、目から太陽、吐く息から風、ヘソから空、頭から天界、両足から地、耳から方位が生まれたと伝わる。
それだけではなく、時間的な過去や未来もプルシャの一部であるという。
この世すべてを合わせてもプルシャの4分の1に

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【フォモール族】よそ者を嫌い、神にも挑んだ巨人

【フォモール族】よそ者を嫌い、神にも挑んだ巨人

ケルト神話に登場する巨人族。
太古の時代からアイルランドに棲みつき、西方からくる他種族の侵入を阻止した。
それだけではなく、島を支配しようと神々と何度となく戦ったという。
フォモール族は、山羊や牛などを頭部に持つ醜い姿の巨人族であった。
フォモール族のなかには、胴体しかないキコルや足のないケンコスなども含まれていた。
神話時代の後まで生き残った者は、スコットランドで妖精に姿を変えた。
しかし、今で

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【ビッグフット】誰もが名前を知る未確認動物

【ビッグフット】誰もが名前を知る未確認動物

北アメリカ大陸のロッキー山脈に棲んでいると言われている雪男。
「サスカッチ」とも呼ばれる。
身長は約2.5〜3mあり、身体には褐色または灰色の毛が生えている。
強烈な体臭があるという噂もある。
猿人や、約100万年前に出現したと言われる大型類人猿ギガントピテクスの生き残りではないかとも言われており、現在でも調査が進められている。
実際、現在でも多くの目撃談や写真が存在し、UMA(未確認動物)として

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【幻の生き物を紹介 バラー】

【幻の生き物を紹介 バラー】

【バラー】瞳を見たら最期!魔眼を持つ男ケルト神話に登場する、巨人族フォモールの首
領。魔眼とも邪眼と呼ばれる片方の目には、見ただけで相手を殺す能力があったという。そのため、人々からは「魔眼のバラー」と呼ばれた。
なぜバラーにそのような力があったのかは、父親に関係している。父のドルイドが毒の魔法を準備している時に、窓から外を見ていたバラーの目に煙が入ったのだ。見るだけで殺してしまうため、普段は硬く閉

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【幻の生き物を紹介】ネフィリム

【幻の生き物を紹介】ネフィリム

【ネフィリム】食欲に制限のない巨人族

旧約聖書偽典(1日約聖書の正典・外典に含まれないユダヤ教・キリスト教の文書)に登場する巨人族。ネフィリムは堕天使と人間の女性が交わって生まれるという。そのためか、ネフィリムという名前は「落ちてきた者たち」を意味している。
身長は3000キュビット(1350m)もあり、その巨体を維持するためか食欲旺盛であった。最初こそ人間の作る物を食べていたのだが、間に合わず

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【幻の生き物を紹介】トロル

【幻の生き物を紹介】トロル

【トロル】謎に包まれた神話の種族

北欧神話に登場し、スカンジナビアの国々に棲むと伝わる。霜の巨人族ヨトゥンの末裔だという伝承もある。全身が毛深い巨人で、その姿は醜かったという。人間に対して直接害を与えることはないが、白夜の夜に出現し、村々を俳諧する。トロルがそばに寄るだけで家畜は怯え、雌牛の牛乳は出なくなり、鶏は卵を産まなくなる。
身体の大きさを変えられる能力を持っていたので、最初は巨人として伝

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【幻の生き物を紹介】ティタン

【幻の生き物を紹介】ティタン

【ティタン】天と大地から生まれた12の神

英語では「タイタン」と発音される。ギリシャ神話に登場する、この世の始めに世界を支配していたといわれる神々。
天 (ウラノス) と地(ガイア)の子供たちで、6人の男神と6人の女神がいた。
彼らは総称してティタン12神といわれた。
その中でも男神は「ティタン」と呼ばれ、女神は「ティタニス」といわれた。
ギリシア神話の主神ゼウスの父は、ティタンのひとり、クロノ

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【幻の生き物を紹介】タロス

【幻の生き物を紹介】タロス

【タロス】意外なところに弱点が…

ギリシャ神話に登場する青銅の巨人。クレタ島に棲み、日に三度、島を駆け巡り、近づいてくる船があれば容赦なく岩を投げつけて撃退したという。
身体が巨大なだけでなく、敵を抱きしめれば高熱を使って焼き殺すこともできた。
完全無欠の巨人に思われるが、タロスには大きな弱点があった。それは、身体の中は首からくるぶしまで一本の血管で走っていて、くるぶしにある青銅の栓で止まってい

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【幻の生き物を紹介】ダイダラボッチ

【幻の生き物を紹介】ダイダラボッチ

【ダイダラボッチ】日本を代表する伝説の大男

太古の昔、日本に棲んでいたといわれる巨人。「大太法師」と漢字で表記されることもある。計り知れないほど大きく、天まで届くほどだったという。歩くだけで足跡からみ湖や沼ができたとも伝わる。
山を作ることが趣味で、榛名山も富士山もダイダラボッチが作ったという伝承がある。富士山を作ったさいには、ふたつの説がある。ひとつは土を掘り、そこに大きな穴ができ、それが現在

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【幻の生き物を紹介】スルト

【幻の生き物を紹介】スルト

【スルト】門番を務める炎の剣を持つ巨人

北欧神話の中で、火の国ムスッペルヘイムの門番をしている巨人。名前のスルトには「黒い者」という意味がある。
南の南の果てにある火の国は、この世が始まる前から存在したといわれる。だが、その地はあまりにも熱く、そこで生まれた者しか生きてゆくことができない。あまりの熱さのため、近隣に棲む者もいないという。スルトはそんな火の国で生きてゆける唯一の巨人。手に炎の剣を持

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【幻の生き物を紹介】シパクナ

【幻の生き物を紹介】シパクナ

【シパクナ】無邪気な兄は山で遊ぶ

マヤの神話に登場する巨人。神々と敵対したヴクブ・カキシュの長男。力自慢の偉丈夫カブラカンの兄である。
父や弟と同じく、山を背もたれにして眠るほど巨大だったという。無邪気なところもあり、遊ぶためだけにたった一晩で山脈を作り、その山を相手に球技をして楽しんだという。
だが、父や弟と結託し、人間の支配を行なおうとしていたことで神々の怒りを買ってしまう。大好物の蟹(だが

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【幻の生き物を紹介】ゴグマゴグ

【幻の生き物を紹介】ゴグマゴグ

【ゴグマゴグ】アルビオンに棲む巨人族

「ゴーモト」とも呼ばれる。その名前は「敵対者」を意味しているという。イギリスがアルビオンと呼ばれていた頃に、国の南西部に巨人族が棲んでいた。ゴグマゴグは、手に持った棍棒で帆船を叩き潰せるほど巨大で怪力を誇っていたという。だが、ゴグマゴグを始め、すべての巨人たちはイタリアからやってきたブルータスに退治されて滅びた。
ジェフリー・オブ・モンマスの『ブリタニア列王

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【幻の生き物を紹介】ゴーレム

【幻の生き物を紹介】ゴーレム

【ゴーレム】魂を持たずに動く土の人形

ユダヤの律法学者が作り出せるという、動き回る土の人形。ゴーレムとは、ヘブライ語で「胎児」という意味である。
材料となるのは、泥と水だけだ。それで人形を作り、神の名前を書いた紙を舌の下に差し込むと動き出す。舌はあるが、会話をすることはできない。だが、自分を作った術者の言葉を理解して命令に従う。用事が終わったら、口の中の紙を取り出せば動かなくなって元に戻るという

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【幻の生き物を紹介】ゲリュオネウス

【幻の生き物を紹介】ゲリュオネウス

【ゲリュオネウス】三位一体の牛飼い巨人

「ゲリュオン」とも呼ばれる、ギリシャ神話に登場する巨人。はるか西方の大洋に浮かぶエリュテイア島(虹色の島)に棲んでいたという。
ゲリュオネウスは、他の巨人には見られない独特の姿をしている。3人の男の身体が腹の部分だけで結びついているのだ。手足は、3人にそれぞれ2本ずつで計6本もあったといわれている。
島では牛を飼い、双頭の犬オルトロスを番犬としていた。だが

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