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【あがり症】なぜ、トラウマを負ってしまうのか?(朗読・朝礼スピーチ etc.)

あがり症克服のために
トライアンドエラー
(セルフ人体実験ともいう)を
繰り返した、ロン毛のあがり症です。


今回のテーマは、
「なぜ、トラウマを負ってしまうのか?」
です。


あがり症の方から、よく聞くセリフがあります。


それは、“トラウマがきっかけで
あがり症になってしまった”
ということ。


たとえば、

・社内のプレゼン時に、
 頭が真っ白になり、思考停止してしまった。

・授業の本読みで、声が震えてしまった。

・授業中、先生に問題の解答を求められたが、
 緊張しすぎて声が出なかった。



こういう話をよく聞きます。


かくゆう私も、トラウマがきっかけで
極度のあがり症になってしまった一人。


ということで今回は、
“なぜトラウマになってしまうのか?”
について紹介したいと思います。


今回、引用する文献は、
過去の投稿にもちょくちょく出てくるコチラ。


私の知識を深めてくれた一冊です。

(トラウマについて学びたい方は、
 読むことを強くオススメします。)


実体験エピソード


私は、10年以上前にトラウマ体験をしました。


それは50名程度が参加する、
社内会議での出来事です。


私は、この会議で発言する予定が無かったので、
安心しきっていました。


ところが、突然、司会者に指名され、
発言を求められてしまいます。


この時、完全に意表をつかれた私は、
凄まじい緊張に襲われました。


心臓の鼓動が今まで感じたことのない速さで
打ち鳴らされ、赤面し、過呼吸気味に、、、


しばらくすると、司会者から私に
マイクが回ってきました。


私は、話し出すと同時に激しく声が震えました。


その激しい声の震えを自認し、
緊張が極限を突破しました。


自分の中で、「プツッ」と
何かが切れた感覚になりました。


激しく震える私の声がマイクで拾われ、
会議室中に響き渡っていたことを覚えています。

(ちなみに、凄まじい身体反応に圧倒されて、
 何を話したか殆ど記憶にない。)


話し終わった直後、
会議室中がざわついていましたね~。


その直後に私は、
サラリーマン人生が終わったと思いました。


このことが、がっつりトラウマになってしまいます。

トラウマ→PTSDのコンボも食らうことに)


なぜ、トラウマを負ってしまったのか?


結論から言うと、逃げることが出来なかったから。


本にはこう書いてあります。

動きの自由を奪われることが、ほとんどのトラウマの根底である。

P140

私は自分が治療した患者たちのことを、頭の中でさっと思い返してみた。ほぼ全員が何らかのかたちで身動きがとれなくなり、行動を起こして状況を打破することができずにいた。闘争/逃走反応が妨げられてしまい、その結果は極端な動揺あるいは虚脱状態だった。

P58


この本の中には、
「逃避不能ショック」というワードが
ちょくちょく出てきます。


私の実体験に照らし合わせても、
このことは間違いない。


私が、トラウマを負ったのも
“逃げることができない状況”でした。


なぜなら、会社員たるもの、
会議で発言を求められて「パス」することは難しい。


かといって、
会議室から立ち去るなんて、もってのほか。


いうなれば、逃げ道が塞がれた状況です。


そんな状況で、

声の震えを初めとする身体の凄まじい反応や、
同僚からの目線といった、


圧倒的な恐怖にさらされたことが
トラウマの原因だと自己分析しています。


“もしも”の話ですが、この時に、

「パス」と言ったり、
会議室の外に逃げることができていれば、


トラウマになっていないでしょう。


ちなみに、このたった1回のトラウマ体験が
私の人生を、180度、いや90度くらい
変えてしまうことになります。



私は、次のような状態になってしまいました。

危地を脱するための有効な行動がとれなくなったために正常な反応が妨げられたら、脳はストレス化学物質を分泌し続け、脳の電気回路は空しく発火を繰り返す。実際の出来事が過ぎてからずっとあとになっても、脳は、もう存在しない脅威から逃れるようにと、体に信号を送り続けることがある。

P92

システムが故障すると、私たちは条件付けされた動物のようになり、危険を感知した途端に、自動的に闘争/逃走モードに入る。

P105


私が経験したことも、ここに書いている通りです。


トラウマを負った私の脳にとって、
“人前で話す”ことは、
危険な行為と認定されてしまいました。


その結果、

人前で話す場面で、無意識レベルで
凄まじい緊張に襲われるようになったということです。


ちなみに、一番ひどかった時は、
“緊張”の二文字を想像しただけで緊張してました。


まとめ


今回紹介したように、
“逃げられない状況”で恐怖にさらされると、
トラウマを負う可能性があります。



たとえば、こういった話聞きませんか?


・CTスキャンの検査時に、
 装置に閉じ込められたことに恐怖し、
 トラウマを負った。

・歯科治療中に、
 痛いのを我慢させられて恐怖し
 トラウマを負った。

・幼少期に親に虐げられ、
 そのことに恐怖しトラウマを負った。


いずれも「逃げられない状況」です。


そう考えてみると、

・学校の授業の本読み。
・会社の朝礼のスピーチ。
・会議でのプレゼン。


も同じ。


逃げることが難しい状況です。


つまり、これらの行為には、
トラウマを負う“潜在的な危険性”があるということ。


こういう危険性について、
学校や会社などで知られるといいんですがね、、、


さて、私、このnoteで、
「逃げてはいけない」ことについて
発信し続けています。


しかし、失敗することが”確実な状況”だったら
逃げた方がいいように思います。


なぜなら、不要なトラウマを負う必要はないから。


その場合は、可能であれば一旦逃げて、
体勢を整えてから出直せばいいと思います。


ということで、今回は以上です。


最後に告知です。


4/21(日)に、あがり症の方専用の
オンライン練習会を開催します。


参加希望の方は、
下のリンクより申し込んでくださいね。


私の体験談が
皆さんのあがり症克服の
お役に立てれば幸いです。

(関連リンク)
45秒でわかる:恐怖条件付けの消去について学ぶ
役に立つ話:「恐怖条件付け」について

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