【旅行記】異常独身男性の九州一周ひとり旅(最終回)
ただの自己満足シリーズ、イジョドク一人旅九州編の最終回です。1月上旬~中旬にかけて、九州をぐるっと反時計回りに一周する9泊10日のひとり旅に出かけてきました。旅行のルートは以下画像のとおりです。
この記事では、8~10日目(宮崎~阿蘇~大分)の内容をまとめています。1~2日目(九州上陸~長崎)、3~4日目(島原~熊本~鹿児島初日)、5~7日目(鹿児島県内)については以下の記事に書いていますので、まだご覧になっていない方は、こちらもあわせてお読みいただけると涙を流して喜びます。
(8日目①)また神頼み
鹿児島県霧島市のビジネスホテルで朝7時に起床します。昨日のお酒も残っておらず、無料の朝食もしっかりと盛らせていただきました。
8時過ぎにチェックアウトし、北に向かって山道をドライブしていきます。そこそこに寒く、道が凍結していないか心配でしたが問題ありませんでした。
到着したのは霧島神宮です。天孫降臨の神話の主人公を祀った神社です。神話やおとぎ話の類はあまり興味がありませんが、ガイドブックや観光関係のwebサイトでパワースポットだとやけに喧伝されていたので気になって来訪してみました。
おみくじは1日目に訪れた宗像大社で引いたので今回は引きません。ただ何もせずに帰るのは勿体ないかなぁと思ってお守りやお札が並べてあるのを見ていると、縁結びのお守りを見つけました。
正直なところ神頼みは好きではないのですが、この年まで彼女いない歴=年齢という不名誉なスティグマを払拭するには、もうこの際、なりふり構わず頼れるものには頼りたいという藁をもすがるような思いがあることも事実です。いやでもここで使う1,000円をもっと別のことに使えないか、例えば自分磨きとか・・・と、そのつもりもないのにああでもないこうでもないと考えてしまいます。
しばらく腕を組みながら考え込んでいましたが、さすがに巫女さんに変質者扱いされても困るので、一旦拝殿から離れ、誰もいない木陰で黙考したり、意味もなくTwitterのタイムラインを追ったりします。
そして男が出した結論は・・・やっぱり「神頼みでも何でもさせてください!!」でした。巫女さんに1,000円を渡し、受け取ったお守りに願いを込め、着ていたジャケットの胸ポケットにそっとしまいます。
30分ほどの滞在でしたが、お守りもゲットし満足しました。いよいよこれで鹿児島県を出て、宮崎県に入ります。鹿児島には実質3日と半日ほど滞在できたので、ガイドブックに載っていないようなマイナーな観光地も含めて十分に周遊・堪能することができました。
さて、本日はこれから途中いくつかのスポットに立ち寄りながら延岡市のあたりまで宮崎県内を北上し、また道の駅で車中泊となります。夜中まで天気は良さそうなので安心しました。
ひたすら山道を下ったあとにバイパスに乗ったら、もう一度県境をまたぎ、また鹿児島県に入ってちょっと寄り道します。
↑これを見るために少し遠回りし、志布志市志布志町志布志の志布志市役所志布志支所に寄ったのですが、無料で駐車場が開放されていて嬉しかったですね。もはや観光名所だと思います。が、その他に見るものは特に何もありませんでした。
(8日目②)南国のドライブウェイ、またまた神頼み
気持ちのいい海沿いのドライブウェイを走り、宮崎県内を北の方向に向かいます。
道の駅などに立ち寄りつつ休憩をはさみながら、日南市に着きました。そろそろお昼時なので、どこかランチできるお店はないかと商店街をぶらつきます。思ったよりお店が少なく探すのに苦労しましたが、名物チキン南蛮が食べられる飲食店がやっと見つかりました。
ランチを終えたら腹ごなしに散歩します。日南といえば広島カープのキャンプ地として知られていますね。商店街を歩いていても、カープで町おこしされている様子が見られます。僕が訪れたのは1月中旬でしたが、キャンプのシーズンになるともっと活気が出てくるのでしょうね。
美味しい食事と食後の散歩を終えたらまた車に乗り込み、綺麗な海沿いのドライブウェイを走ります。九州は海岸線に沿って整備されている道路が多く、どこも海を見ながらドライブできて楽しいですね。もちろん前方不注意には気を付けないといけませんが・・・。
時間にも余裕がありそうなので、神社は今日2か所目となりますが、鵜戸神宮という神社を訪れることにしました。つい最近までこの神社のことは知らなかったのですが、Google Mapでやたらと評価が高いしなんか景色も良さそうだから寄ってみようという低俗な考えからでした。
神社入口の交差点で警備員のおじさんに数分待たされている間、神社側から何台も連なって車が出てきます。しまった、ちょうど混み時に来てしまったか・・・と車内でしかめ面をしましたが、そういうわけではなく、単に駐車場までの道が狭いので、一方通行にしていただけのようです。むしろ有難いですね。
駐車場には難なく車を停めることができました。
実はここ鵜戸神宮は、本殿が洞窟の中にあるという非常に珍しい神社なんですね。だから本殿にたどり着くには、多くの神社のように何百段も石段を上がって・・・ではなく逆に降りて行かないといけないというつくりになっています。
洞窟の岩の形がおっぱおに似ているのでこういう言い伝えがあるのだそう。どうでもいいですが、読んでいて一番左の「拝まれます」が「揉まれます」に見えてしまいました。人間失格です。
看板に書いてあった情報をもとに、しばらくお乳岩を探してキョロキョロしたり行ったり来たりします。
ちょうど上の写真で、前を歩く観光客が手を伸ばしているすぐそばに見えるのが多分お乳岩なのだと思いますが、あまり確信はありません。
こうやっておっぱおを探してウロウロしているとなんか自分が思春期の頃に戻ったようで一人で気恥ずかしくなってしまいました。ちょうど、休みの日にクラスメイトと集まったときにある女子が着ていた私服の胸元がやけに開いていて、ラッキースケベの瞬間はないかとチラチラ目をやったりソワソワしたりした時のあの感覚と似ています(偉そうに「あの感覚」と言いましたがそんな出来事は1回しかありませんし、結局よく見えませんでした)。
閑話休題。洞窟を出ると、先ほど崖沿いのところにたくさん人がいた理由がわかりました。
一瞬やってみようかなとも思いましたが、左手のコントロールに毛ほども自信がなかったうえに、「運玉」という名前になんとなく霊感商法の類の胡散臭さを感じたため、遠慮しておきました。玉を投げてはしゃぐ人たちをしばらく眺めた後、階段を上がって駐車場に戻ります。なかなかにユニークな神社で面白かったですね。
(8日目③)謎の公園と宮崎市内散策
続いて、鵜戸神宮から車で数分走ったところにある「サンメッセ日南」に立ち寄ります。モアイ像で有名な公園です。モアイの写真だけ撮ってさっさと次に行こうと思っていたのですが、入場料が1,000円と意外に高かったのと、パンフレットを見ていたらモアイ像以外にも色々ありそうだったので、ある程度時間を取って散策することにします。
人が多かったので一番の目玉であるモアイ広場は後回しにして、坂道を上がって他の見どころを散策します。敷地はまあまあ広いです。
何がテーマなのかよくわからないモニュメントやら建物やら銅像が園内に散らばっており、カオスな雰囲気の謎の公園なのですが、パンフレットを見ていると「世界平和」や「地球への感謝」がコンセプトになっているようです。なかなかに壮大ですね。あと、どうでもいいですが中国や東南アジア系の観光客が多かったです。
ひととおりぶらぶらした後にもう一度モアイ広場に戻ります。モアイ像は全部で7体並んでいたのですが、モアイと一緒に写真を撮るために観光客が入れ替わり立ち代わりモアイの隣に立ったり、台座に座り込んでいたりするので、人が写り込んでいない、モアイだけの写真を撮ることがなかなかできません。
10分くらい待ったでしょうか、ようやく観光客が捌けてシャッターチャンスが来たので、ここぞとばかりにスマホを構えます。隅の方にいた中国人っぽいオバサンも、この瞬間を待っていたようで、手元のタブレット端末を掲げながら何やら一人で喋っています。ライブ配信でもしているのでしょうか?
なぜ宮崎にモアイ像?と思ってしまいますが、イースター島で倒れていたモアイの修復に日本企業が協力したということがきっかけとなり、修復チームのメンバーとこの公園を作った団体の関係が深かった云々、とのことです。
ちょっと珍しいタイプの公園で、入場料を考慮してもそんなにめちゃくちゃ損はしないかなと思います。ただやっぱり土曜日ということもあり、カップルや家族連ればかりだったのでどこからとなく冷たい視線を感じます。1人で来てるのは僕と例の中国人のオバサンだけでしたね。
さて、日もだんだん傾いてきました。なんだかんだで満足し、公園を出て宮崎市内へ向かいます。
宮崎土産を買ったらすっかり日も暮れた国道沿いを北に進み、延岡方面に向かいます。1日車で移動しっぱなしで、サンメッセ日南でも歩き回ったのでかなり疲れていましたが、もうひと踏ん張りです。日帰り入浴施設でリフレッシュしたら、バイパスをひた走り、終点の道の駅「北方よっちみろ屋」で車中泊します。
結構標高が高いので、2日前に車中泊した指宿の道の駅と比べてかなり寒く、周りに車中泊している車が見当たりません。若干不安でしたが、なんとか無事に眠りにつくことができました。
(9日目①)期待外れも旅の醍醐味
目が覚めたら7時30分に行動開始します。あと2日後に社会復帰が迫ってきていると考えると気が滅入りますが、そんなことを考えている暇はありません。今日もスケジュールはぎっしり。なかなか来れない九州をじっくり堪能しなければいけません。
毎度おなじみのジョイフルでモーニングしようと思っていましたが、道を間違えてしまい、Uターンするのも面倒なので結局朝食は抜きました。そんなに急いでどこに行くのかというと・・・
狭い道をクネクネと進み、一番奥の駐車場に停めました。ハイシーズンではなかったので空きはありましたが、駐車料金が500円かかりました。ちょっと遠い駐車場は300円とか無料で済むようです。まだ9時にもなっていないのでかなり寒いですが、とりあえずぶらぶらと散策してみます。
何枚か写真を撮ったあと、遊歩道の階段に向かって歩き始めると・・・
事前に調べてくればよかったのですが、本当に下調べをしない人間なのでたまにこういうことが起こります。せっかく来た高千穂峡ですが、残念ながらあまり散策できませんでした。まあ、こういう感情も旅の醍醐味だということにして、時間を節約した分、別のところで楽しみます。
(9日目②)阿蘇山を巡る
これから阿蘇・くじゅう連山の景色を楽しみながらイジョドク九州一周旅行の終点の地・別府温泉に向かいます。5日ぶりに熊本県に入ったら、登ったり下ったりの山道をクネクネとドライブしていきます。トンネルを抜けたら、こんな景色が広がっていました。
ランチは阿蘇といえばの「熊本あか牛」を絶対に食べようと思っていました。朝ごはんを食べていないので、2倍増しで期待が高まりますが、はやる気持ちを抑え、まずは阿蘇の絶景を楽しみます。
広い芝生もあって、1人じゃ寂しいですがここでピクニックするのも最高だと思いました。素晴らしい展望を見てお腹がさらに空いたところで、待ちに待った昼ご飯です。
「旨乃蔵」という名前のとおり、お店の隣には馬小屋があり、乗馬クラブもやっているようです。メニューを見たら馬刺しも食べられるようで、まさか・・・と思いましたが、調べてみたら基本的に乗用馬は食肉にはならないようで安心しました。そこはちゃんと区分けされているのですね。
お肉は適度にピンク色が残っており、見た目からして最高です。一切れ口に入れたら、まずその柔らかさと、牛肉本来の旨味というか、あぁ牛を食べてるんだなぁという感じがギュウっと口の中に広がります。白目を剥くぐらいの美味しさでした。最高!
お腹を満たして満足したら、道の駅に立ち寄り、大変不本意ながら職場の同僚へのお土産を買っていきます・・・。駐車場が満車だったので、少し遠くの第2駐車場に停めて歩いていきます。
さて、面倒な土産購入も済んだので、阿蘇随一の展望スポットに向かいます。相変わらずぼっちで来ている観光客はほとんどいませんが、旅の恥は搔き捨て、気にせず堂々と楽しみます。
さて、あまりゆっくりしていたら別府に着くのが夜になってしまうので、名残惜しい気持ちもありますが先に進みます。
別府に着くまでにもう1か所寄れそうだぞということで、候補の中から選んだのはこちら。
実は少々高所恐怖症なのですが、もう明日には残念ながら家に帰らないといけないので、インパクトのある観光地で旅終盤の思い出を作るという意味では良いかなと思って来てみました。
吊り橋の途中に何人か警備員が立っていて、そのうち1人のおじさんに「1人で来たんですか?」と声をかけられました。あまり突っ込まれたくないところだったので「アッ、エエ、アノ、♯♭●□▲★※…」と適当にやり過ごして先を急ごうとすると、おじさんはなぜか執拗に僕の後をついてきます。
不審に思いながらしばらく後ろを気にしていたのですが、おそらくここから身を投げて自殺でもされたらたまらないと思われたのでしょう。不審に思われていたのは僕のほうでした。
橋の向こう側には売店とか色々あったのですが、時間も限られているのでサッサと引き返すことにします。もし彼女と来てたら吊り橋効果のおかげで今頃盛り上がっていることでしょう。
短い時間でしたがぼっちでもそこそこ楽しむことができました。さて、そろそろホテルのチェックイン時間を意識しないといけません。山道を下り、かの有名な温泉地、別府に向かってラストスパートです。
(9日目③)九州最後の夜
別府市に入りました。街は夕暮れ時です。九州最後の夕暮れ、そして夜をここで迎えます。
チェックインしたらすぐさま大浴場へ。内風呂と露天風呂の2種類があり、両方とも結構温度が高かったですが、しっかりと温もることができました。さっぱりしたらもちろん夜の街に出かけます。別府といえばとり天!とり天しか頭にありません。
さて、ほろ酔いの男が次に向かった先は・・・なんと泊まっているホテルに帰ってきました。これで終わり?いや、そんなわけがありません。実は風呂から上がってすぐに別府駅をぶらぶらしていたら、テイクアウトのとり天屋さんがあり、なんと閉店間際で3割引になったとり天・鶏めし弁当を売っていたのです。
もちろんお店でできたてアツアツを食べるのが最高なのは承知していますが、今まで贅の限りを尽くしてきた男、コスパ良く楽しみたいということで、ほとんど迷わず購入しました。
バラエティを見ながら楽しんでいましたが、予想以上にお酒が進んで寝落ちしてしまい、気づいたら深夜の1時でした。九州最後の夜はそんな風にして更けていきました。楽しかった、美味しかった~。
(10日目)湯けむり散歩と旅の終わり
朝目覚めた瞬間に明日から仕事という現実と向き合います。もう逃れることはできません。今日どれだけ足掻けるかが勝負ですね。とりあえず朝風呂を浴び、ホテルの朝食バイキングをモリモリ食べます。
九州最後の観光地として選んだのは、みんな大好き地獄めぐりです。ここでお昼頃まで湯けむり散歩を楽しみます。その後は・・・考えたくもありませんね。
↑⑥龍巻地獄。間欠泉が吹き上がる様子です。良かったらご覧ください。どういう設計になっているのか知りませんが、1時間に1回ぐらい(10分間程度)しか噴出しないので、下手すれば50分待ちになることもあるかもですね。
さて、足早に地獄を見て回りました。どれも特徴があって面白かったですが、本当の地獄を見た気分にはなれませんでした。なぜなら翌日から社会復帰、そして労働という、血の池地獄で釜茹でになるよりももっと恐ろしい、逃れようのない阿鼻叫喚の真の地獄が待っているのですから・・・・・・・・・・。
何となくうまいことを言ったつもりですが全然面白くありませんね。もうこの先語るべきことはあまりありません。あとは死んだ目で高速道路を爆走してみすぼらしい自宅に帰るだけです。九州楽しかったなぁ、明日仕事嫌だなぁ、考えることとしてはその程度です。
少しだけ足掻きのつもりで、からあげで有名な中津に寄り、お弁当を買って帰りました。
数年前から九州一周してみたいという願望があり、このたびやっと叶えることができました。月並みな感想にはなりますが、暖かく、ご飯が美味しく、海も山もきれいで活気のある街ばかりでした。次は福岡・博多でラーメン・もつ鍋・明太子・うどん・そして「博多通りもん」などグルメを堪能しながら、夜の街や屋台を楽しみたいですね。
本当にただの自己満足ですが、こうして旅行記にまとめられてより記憶に残る一人旅になったと思います。やっぱり旅はいいですね。ここまで読んでくださった方、ありがとうございました!次のご旅行はぜひ九州へ!(おわり)
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