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*2019年からの日記*

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なにかあったときに書く日記。
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#大学院生

「研究共同体」への参入:2023年度最終日の日記

今日で2023年度が終わる。 年末年始から年度末までの時間の早さは異常だ。 2024年度が始まれば新しい人たちが研究室にもやってくる。 今の所属先は博士後期課程も毎年新しい学生が来る。 1年間この研究室で過ごしてすごく感じたことをひとつだけ書いて3月31日の日記としよう。 ▶︎自分の関心分野の研究共同体には早めに参入を 今の所属先では日々研究室に来ているだけで、各種研究会の情報や読書会の開催日時、奨学金や助成金の情報なんかも知ることができる。ラップトップと格闘しながら椅

2023年度の終わり。

大学の後期はあっという間に終わる。 10月に夏休みが明けて、ハロウィンとクリスマスが終わって年内に終わらせようと思っていたことを「終わらせるぞ!」っと意気込んでたらもうはや年越しだ。新年を迎えたら、センター試験というか共通テストがあって、数回授業したら後期は終わりを迎える。2月3月は春の長期休暇だし、なんならクリスマスくらいから「今年度も終わりだな」の気持ちが漂いだしてはいる。 今年度最後の面談もにこやかな会だった。 今年度は博士後期課程の割には頻繁に面談をやっていたことも

2023年12月の日記。

明日が2023年12月31日だから、忘れないうちに今月の日記を更新する。 12月は博論公開審査会と修論締切で賑やかな研究室だった。 博論審査会 主査の先生1人と副査の先生2人、外部の先生2人の計5人の審査員の先生方の前で審査を受ける人は自分の博論を20分程度で説明をする。その後、質疑応答に入る。質疑応答は1人の先生が20分程度で、どんどん質問に答えていく感じだった。 この度はじめて博論審査会を見学しに行った。 質疑応答はいつものゼミの何倍もの強度の緊張感で、それに上手に

不安定な博士後期課程生活と現段階での打開策

博士後期課程の生活は極めて不安定だ。 私の努力不足や能力や才能が足りないことは重々承知だ。 自分がこの人生を自分で選んでいることもまた重々承知である。 それにしても不安定だ。 だからこそ多種多様な不確実性なるものに想いを馳せてしまうのかもしれない。 経済的な不安定さこればかりはどうしようもない。 いろんなアドバイスや助言を人からされたり、Twitterで見かけるがこれは本当に個々人の事情があるから10個のアドバイスのうち1個役に立てばいい方だと思う。 ▶︎「今はいろんな助

2023年10月の日記。

11月も11日経ってしまったが、10月の日記だ。 あっという間にハロウィンも終わってクリスマスの準備期間に突入してしまっている。相変わらず、毎月何かの締め切りに追われる院生LIFEを送っている。 院生読書会:ブリュノ・ラトゥール『社会的なものを組み直す』10月からブリュノ・ラトゥールの『社会的なものを組み直す:アクターネットワーク理論入門』をコツコツ読み進めている。 学部生の時からラトゥールの本はよく買っていて、自宅本棚には『虚構の「近代」』『諸世界の戦争』『法が作られて

2023年8月の日記。

東京は暑いがここは涼しい。 8月末から東京を離れて生活している。 大学周辺から離れるための準備に8月は追われていたような気がする。 大学院生が大学周辺から離れるためにすることリストを作るとしたら次のようになるだろう。おそらく人類学や長期のフィールドワークがある人たちには共感できるのではないかと思う。 大学周辺から離れるためにすることリスト 必要な本のスキャン 必要であろう論文のダウンロード 窓口や郵送で提出する必要のあるものの提出 特に期限が付いているメールの返信

2023年7月の日記。

7月末で今学期の授業は終わりを迎えた。ここの院生になって半期が終わった。 先月末から予定がある日以外は朝から夜まで研究室にいる生活をしている。本もあるしコピー機もあるしネット環境も大丈夫だし涼しいし、いろんな院生さんたちと話もできる。研究内容を聞いたり雑談をしたり、卒業生や修了生なんかもいらっしゃったりして、今月はいろんなかたとお知り合いになれたような気がする。 7月は読書会に映画上映会に研究会に盛りだくさんだった。 ▶︎ 読書会 7月に参加した読書会ではジュディス・

2023年6月の日記。

1ヶ月があっという間に終わった。 このまま1年も2年も5年も10年も過ぎ去っていくのかと思うと若干の恐怖がある。 博士課程学生生活も慣れてきて、全体ゼミで先輩方の研究を聞くのも楽しめているような気がする。最初の頃は「役に立たない発言や馬鹿な発言は控えよう」の気持ちが強く、全体ゼミで発言する勇気が全くなかった。 しかし、その気持ちにも変化が出てきた。 というのも、やはり参加しておきながら何も発言せず聞いて帰るだけだと、その時間が無駄になるような気がしたからだ。無駄というか、

2023年5月の日記。

6月に突入して4日も経ってしまった。 5月は某申請書の1ヶ月だった。 どう評価されるのかはわからないけど、どうか幸運が私を選んで欲しい。 この申請書は「社会に役に立つ研究として書くこと」「受かるための書き方がある」「書き方の研究をする必要がある」とか「最後は運だ」とも言われる。 これに時間とエネルギーを割くぐらいなら、その集中力で論文を読んだり研究を進めるのがいい、とかそういうことも言われる。 この申請書への批判や苦言がSNS上で飛び交ってるのを直視することになるのだが、

2023年4月の日記。

2023年度が始まって1ヶ月が経過した。 大学に行き、一日中、文献を読んで探してまとめて研究計画書をアップデートして書類を作成して書き直しをしての日々だ。思った以上の心労で「D1のときに鬱っぽくなった」話をよく聞く理由がわかったような気がする。他方で、研究のことを話したり、授業で考えたこともなかったことを考えさせられ思った以上に幸福な時間を過ごしている。 どこの博士課程でも ”煌めく才能とセンスを持ち合わせた感嘆するほどの天才” と ”恐るべき努力の天才” がいる。凡人がコ

あの日見た夢と昨日の出来事。

インドにいるときに、ホストファミリーの風邪を全身で受け止めたために私も一緒に風邪をひいた。ゆっくり休むようにと言われ、手持ちの風邪薬とスパイスの効いた白湯を飲んでしばらく寝ていた。 私は同僚と歩いていた。同僚は深刻そうで、でも晴れやかそうにも見える面持ちだった。同僚は同年代で容姿端麗で頭のキレるスマートな女性研究者らしい。彼女は私に告げた。 「もう研究やめようと思う。やめて就職するよ。」 と。 『そっか。そっか。就職するのか。それもいいよね』 と微笑み返すことがせい

困ったときには、助けを求めること。

私は人に頼ることが得意ではなかった。 自分が何かに困っていても、他の人に迷惑をかけたくない/心配されたくない想いでいっぱいになり、誰かに相談することができなかった。すべて事後報告だ。解決して言語化できるようになるまではなにも言わない。 そんな感じだった。 今でも誰かに相談したり、何かお願いごとをしたり、頼ったりすることは苦手だ。 しかし、それが徐々に変わってきたのが、大学院に進学してからだ。 私の研究室では、 「助けを求めれば、コメント/アイディアがもらえる。」

修論を提出して2日が経った。

クリスマスが修士論文の最終締め切りだった。 無事に提出した。とりあえずは、よかった。ひと段落ついた。 今どんな気持ちか? 勉強不足だ。 もし、あと2週間、期限が伸ばせたとしても、変わらなかっただろうと思う。 圧倒的勉強不足と時間の使い方への反省。 イケイケの最近の理論と、そこまで注目されてこなかった小さな古い理論をエレガントに結びつけられたらよかったのだが、そこにまで到ることはできなかった。 論文書くのは難しかった。 忘れないように、今回の反省点を3つ記録しておく。

本を読み、論文を読み、発表をし、何かを書く。

自分の仕事ってなんなんだろう?と思うことはしょっちゅうだ。 バイトばかりしているときは、本業がまるでわからなくなる。 いつか「私は研究者です」と胸を張って言える日が来るだろうか。 私は大学院生だ。 本を読み、論文を読み、調査をし、研究を発表をし、論文を書く。 これが私の仕事だ。本業だ。 本業だけをしていたい気持ちはあるが、それ以外のこともしている。 時に日本語教師と化し、ゴーストライターにもなり、カウンセラーにもなり、事務作業さえもこなす。HPも更新したり、書庫