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本を読み、論文を読み、発表をし、何かを書く。

自分の仕事ってなんなんだろう?と思うことはしょっちゅうだ。

バイトばかりしているときは、本業がまるでわからなくなる。

いつか「私は研究者です」と胸を張って言える日が来るだろうか。


私は大学院生だ。

本を読み、論文を読み、調査をし、研究を発表をし、論文を書く。

これが私の仕事だ。本業だ。


本業だけをしていたい気持ちはあるが、それ以外のこともしている。

時に日本語教師と化し、ゴーストライターにもなり、カウンセラーにもなり、事務作業さえもこなす。HPも更新したり、書庫の整理もする。学生と先生の間をとりもつこともある。

こう書くととても有能な人に聞こえる。

なんか、私、すごくできる人みたいじゃん!!!

掃除に洗濯、家事に料理、SNSもできる。

実は、なんでもできる人なんじゃないか!!!と錯覚してしまう。

あと、電話が得意になれば、完璧じゃん、私。。。。www


日本で大学院生をやっている限り、常に将来の不安定さはつきまとっている。来年自分がどこにいるのか、何をしているのかわからない。経済的にも困窮する。

友だちは次々に結婚していく。子どもも育てていく。オクラとよその子は成長が早いもので、生まれたてだった子どもたちが、はや歩いている。

学部生の頃から続けているバイトは、正社員に自分と同じ大学の後輩が入ってくる。私は気にしていないが、向こうは、気を使って「先輩」として扱ってくれる。


しかし、大学院は豊かで穏やかでいいところなのだ。

研究室で同期たちと研究の話をしている時、読書会で意見を言い合っている時、話を聞いている時、純粋に心から楽しい。


バイトでは絶対定時に帰る/帰れるが、研究は一生終わらない。

自分の気持ちが切れた時が終わりだ。

かといって、強靭なメンタルを持っているわけではない。


急に孤独に襲われ、メンタルはぶっ壊れる。

太陽が嫌いになる。自己責任論を自分に振りかけて、自分のことを大嫌いになる。

しかし、しばらくすると、メンタルぶっ壊れるぐらいが人間らしくていいんじゃないか、と思い直せる瞬間が来る。そこから、メンタル復旧作業が始まる。


「また明日も頑張ろう」、と思えれば、明日は頑張れる。


先人たちの知を汲み取り、今現在未来を考える。

本気で学問をする。

もしかしたら、自分の研究が誰かにとって光になるのではないかと、少しの期待を忘れずに豊かに生きる。

これが私の仕事だ。院生の日常だ。

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