自分は何になりたかったのかを思い出す(前編)

私は大学の文系学部を4年間で卒業し、今年社会人4年目として組織の中で働いている

大学4年間は人生の夏休みとも呼ばれる次期だが、私にとっては暗黒の時代だった
楽しいはずのその期間は長く、ひどく退屈に感じられた

振り返ること、中学時代
部活動に打ち込み、引退後、受験勉強に四苦八苦しながらも、いわゆる進学校と呼ばれる高校に入学した
高校時代もはたまた部活動に打ち込み、授業は睡魔との闘いとなり、寝るために家に帰り、勉強はおざなりになる日々
そんな日々を過ごしながらも、大学受験を乗り越え、なんだかんだ希望する大学に入学できる、と思い込んでいた
大学受験の合格発表を目の当たりにするまでは

受験した際は自分が数か月後通うことになるとは思いもよらなかった、すべりどめとして受験した大学に通う日々
田舎の県立高校に通っていた私は、いわゆる私立文系の環境に放りこまれ、今まで関わってきたタイプの人間とは全く異なる友人に囲まれ、戸惑う日々
周囲の環境にだいぶ左右されやすい私は、周りに合わせて遊びに遊び、ろくに勉強もしなかった

時間はあるが、お金はない学生だった私は、接客系のアルバイトを始め、お金を稼ぐ大変さを痛感し、人と関わることにトラウマさえ覚えた
そのとき不特定多数の人と関わることが苦手なんだと気づいた
私立文系かつ経営系の学科だったせいもあるのか、親が経営者だったりする子が周りに多く、人生人脈ゲー、楽して要領よく派手に楽しく、がモットーの世界の中で、まったく正反対の性質を持つ自分は居心地の悪さを感じた

それまでの人生(とはいっても18年くらいだが)、自分なりの信念をもって最大限一生懸命やってきたつもりだったのに、過去の努力を全否定されたようにさえ思った
就活を通して、結果さえよければOKという考え方は社会的にも通用するということを知り、結果が同じでもそれまでの過程で身に付けたものに価値があると思っていた自分はとても容量が悪く感じた。と同時に、社会に必要とされていないように感じて悲しくなり、やりきれない気持ちだった。

そんなこんなでショックにショックを重ねて大した勉強もせず、好きなことに打ち込んだりもしなかった学生時代は終焉を迎え、とりあえず内定をもらった会社に入社し、社会人としてのエピソードが始まることになる

つづく。


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