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トロールの舌

前日の”軽い”ハイキングにより、ばっちり全身筋肉痛で目覚めたこの日の朝。
まあ山登ってれば筋肉痛も忘れるだろう、ということで計画通り出かけることにする。
実際、山を登ってるときよりも静かでゆったりした普段の動きが痛い。

トイレに腰かけるとき、いたたたた...
靴ひもを結ぶためにしゃがむとき、いたたたた...
階段を降りるときは、あっひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃたたたたつーーー🥴みたいな。笑

この日の登山は往復10時間くらいで、その間トイレに行けないので、朝食は控えめに。普段は朝ごはんを食べないので、無しでもまったく問題ない。
ヨーグルト食べて、少しだけコーヒー飲んで、エネルギー補給のチョコとかもリュックに入れて、バスで登山口へ向かい、登山ルートに入る手前で軽くストレッチして、しゅっぱーつ!

登山して向かうのは、ノルウェー語でTrolltunga(日本語で「トロールの舌」)と呼ばれる、氷河湖に突き出した一枚岩があるところ。
なんでここに行こうって思ったのかは忘れた。
たぶんなんとなく。

最初のめちゃくちゃ長いうねうねの坂道を登りきったあたりでこの看板。

赤い線の中のエリアではキャンプしちゃあかんよ!ってことだけど、初めて来た観光客がこの地図でどこでキャンプしちゃいかんのか分かったらすごいと思う。
私はひとりで異国の凍える山で一夜キャンプしようと思えるほどの度胸はまだないので大丈夫!

この山は前日の鋭い山とは対照的に穏やかで登りやすくてだだっ広くて、筋力よりも持久力が必要そうだ。

8月だけど、雪は結構残ってる。残ってる?のかな、夜は夏でも降るのかな。

少しでも立ち止まって休憩すると、汗が冷えてさっむ〜🥶
雪があると、つい上に乗って遊びたくなるのはきっと世界共通😁みんな乗ってはしゃいでいくから、足が届く範囲の雪は土で汚れて茶色ー!

下の写真の中に人が5人写ってるよ。
ちっさいよー🔎

小さめの氷河湖が見えた。地球上で寒さの厳しい場所の山にいるという実感が、山肌や岩肌を見ているとわいてくる。

きっとこの緯度でこの標高だと、低木があるかないか、くらいで樹木はほぼ育たないのだろうな。でも草花はあった。暗めのカラーの山肌に、緑の葉とピンクや黄色の花が咲いているのを見ると、心がぽわっと明るくなる。
北欧のインテリアやテキスタイルの色彩で、なんだか柔らかいわくわくが心に広がる感じって、こういう自然が原点なのかもなって思う。

下の写真のお花、初めて見たなあ。
これがカエルや蜘蛛だったらぜったい毒ありそう。子孫を残すために、花粉を運んでくれる鳥や虫を惹きよせるためかなあ。
遺伝子ってすごい!

この辺の鋭い岩の隙間を通り抜けていって、

広い岩の上を歩いて歩いて(人がいっぱいいたー!)

たどり着いたよ、トロールの舌。下の写真の左から、しゅぴーんって出てる岩がトロールの舌みたいなんだってさ。

この舌の岩の先に腰かけたりして、スリル満点の写真を撮ってインスタにあげる人たちも多いみたいなんだけど、私はやらない。危ないから。
実際、観光客がそれで崖から落ちて亡くなった事故も起きている。

日本でこういうことが起きたら、柵がなくて危ないとか管理が悪いとか、責任は誰が取るんだとかって炎上みたいになるのかな。
自己責任に決まってると思う。

軽くお昼ごはんを食べて下山。
濡れている岩の上で、何度かツルっと滑ってコケた。
前や後ろにいる人がそれに気づくと、みんな「大丈夫?怪我はない?」って心配して助け起こしてくれる。
や、やさしい〜。
東京で雪の日に同じようにコケたとき、周りの人から浴びたのは冷笑だったぞ。
日本は嫌いじゃないけど、時々ちょっとこわい。私の単なる甘えかもだけど。

無事にホテルへ帰って数倍パワーアップした筋肉痛の脚を引きずりながらスーパーに行ってみた。冷凍魚介、こうやって売ってるんだー。




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